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よく生きて帰ってこれたなー(蛭ヶ岳トレラン)

2023年7月16日
人生初、丹沢の蛭ヶ岳ひるがたけをトレランで登頂。
コースは大倉のバス停から塔ノ岳→丹沢山→蛭ヶ岳のピストン(往復登山)。
距離は約26km。

生きて帰ってこれたが、予想が外れてたら危ない結末になってたかもしれないので、いましめのため、その時の状況をメモしておく。

蛭ヶ岳まで残りの900m(約12km地点)。
鬼ヶ岩おにがいわと呼ばれる場所に着いた。
鬼ヶ岩は、丹沢山から蛭ヶ岳へ進む中で、最後の下り、ガレ場となっている。

鬼ヶ岩から蛭ヶ岳を望む

正面には蛭ヶ岳の山頂と思われる場所と、山荘(蛭ヶ岳山荘)が見える。そして、そこへ至る山道も。

だいぶ疲れ果ててたせいか、目的地は見えるが、山頂はまだまだ遠くに感じた。
標高1600mくらいにいるはずなのに、この日はとても暑く、太陽を隠す雲もない。
さらに、行動に最も重要な水分が、残り500mlほどとなっていた。
帰りも考慮すると、この量で無事下山できるのだろうか。
残り900mと言えども、進めば帰りまでの移動距離は増えていく。

身の危険を感じ、タタハムはここで引き返すことに決めた。
ガーミン(GPSウォッチ)のタイムをストップ。

……しかし、引き返さなかった。
岩に座る。
風が冷たくて気持ち良い。
段々と心が落ち着いてくる。
心が落ち着いてくると、やっぱ先に進もうかなと思いはじめる。
登山地図を広げる。
蛭ヶ岳には山荘があることがしるされている。今、見ての通りだろう。
山荘があるということは、そこで寝泊まりできる施設があと思われる。
つまり、何かしら水分が手に入るかもしれない。蛭ヶ岳は通常(?)、一泊して行く山のようでもあるし。
しかし、山荘が営業中なのか分からない。いつも山荘や売店には頼らない方針なので、今回も調べてなかった。
そのため、この時点で蛭ヶ岳の山荘がどんなところか知らなかった。
知らない以上、安全な選択をするのが山の鉄則だ。

しかし、何がタタハムの意思をゆがませたのか、
「行けるところまで行ってみよう」と思ってしまった。
この発想が許されるのは、行ったところで終わらせることができる行為だけだ(今回の場合は登山)。
言うまでもないが、蛭ヶ岳に登頂できても、登山は終わりじゃないし、終わらせることもできない。
そんな事を薄々思いながらも、ガーミン(GPSウォッチ)のタイムをスタート。前進する(実際はガレ場を下る)。

結果として、蛭ヶ岳の山荘は営業しており、飲み物が売っていた(カレーもあった)。
コーラを1本、続いてポカリを1本購入。

こんな山奥なのに、ベンチで冷えたコーラが飲めるなんて、本当にありがたいし、助かった。
神はまだ、タタハムに死んでほしくないようだ。

帰りは、右脚がやたら攣ったり、スズメバチが近くを飛んで怖かったりと、細かい危険はあったが、なんとか下山。大倉に戻ることができた(途中、塔ノ岳の山荘(尊仏山荘)でもコーラを追加購入)。

大倉に戻ってきた時の達成感、安心感は半端なかった。
誰もいなかったら間違いなく、大会のFINISHゲートをくぐる時と同じように、叫びながらガッツポーズしていた。

結果良ければ全て良し。
……と言いたいが、今回はもっと現場の下調べや、持っていく水分量を考えるべきだった。初めて登る山というのもあったし。

よく生きて帰ってこれたなー

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