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[野球]MLB今永昇太と、楽天の田中将大。彼ら二人から分かることとは?

#MLB   #今永昇太 #田中将大
#ダルビッシュ #ナックルカーブ

いまだに頭から離れないのは、2013年の田中将大。この年、負けなしの24勝をかざり、チームを優勝に導いた。しかもクライマックスシリーズも勝ちすすみ、日本シリーズもかち、日本一となっている。その立役者が田中将大といっていい。実際、この年には田中は最優秀選手にも選ばれた。

*MLBでの田中将大
2014年にMLBニューヨーク・ヤンキースにはいった田中。ここで7年間プレイして、78勝45敗だった。総額1億5500万円を手にする。最終年の2020年を別として、6年間10数勝をしたのは素晴らしかったものの、一部には不満の声もあったようだ。たぶん2013年の印象が強いからだと思われる。

MLBアナリストが分析したところ、金額にみあった働きはしたようだ。使用される球が違う点や、移動距離の長さ、さらに登板間隔も違うのだから、その辺はおおめに見ても良いのではないかとも思う。うまく順応できたからこそ、ある程度の数字を残せたのだろう。

*NPBに戻った田中将大?
2021年に日本に戻り、古巣楽天イーグルスのユニフォームの袖を通した。しかし期待とは違い、以前の輝かしさは無い。2021年4勝9敗、20 22年9 勝12敗、2023年7勝11敗。日本に戻ったときが32歳。まだまだやってくれるだろうと思っていたのだが、少し裏切られた感はある。

活躍できなくなった理由は、単純に年齢による衰えだけでは無いようだ。実は、田中が渡米したときのNP Bの平均球速は141km/hだったが、この10年間で5km/hほど早くなったという。つまり以前の田中、日本球界の中では、球は速かった方だが、今では平均的な速さというわけだ。もともと回転数も平均的な田中、そのため勝てなくなってきているといえる。

田中といえば、スプリットを武器にして勝ちすすんできた選手。だが、そのスプリットも最近ではかなり打ち込まれている。全体的に球の質そのものが悪くなっていることが原因のようだ。肘の怪我ではかなり苦しめられたようだが、技を磨いて再起してもらいたいと思う。

*2024年MLBカブスの今永昇太
身長178センチメートルで選手としては小柄と言える。球速は92マイル(148km/h)と速くはない。MLB平均の球速が154km/hだから、遅いほうに入るだろう。しかし、この5月半ばを過ぎ、7回先発して無傷の5勝だ。これは過去のMLB投手のなかでも抜きんでた数字と言われている。

今永のどこがそれほど良いのだろうか?球種でいうとフォーシーム、それと回転数、回転効率が良いようだ。横浜DeNAにいた時から、そこは意識していたと思われる。回転数は毎分2439、回転軸がジャイロ回転のボールを投げる。

日本にいた昨シーズンから、投球フォームを改造したという。肘をかなり下げたフォームにしたことも、打たれにくくなったことにつながったようだ。今永のフォーシーム、投げ込むコースは高め。身長の低い今永が、低い位置からジャイロ回転の球を投げることで、打者にとっては浮きあがり打ちにくくなる。

そのうえ、MLBではフライボールを打つ意識の選手が多いことも影響しているようだ。日本の打者と違って、MLBではアッパースイングで打ってくる選手が多い。このため、下から浮き上がる球に当てるのはピンポイント(点)となり、より捉えにくくなる。

*田中将大が復活するには?
いまやNPBの平均的な投手となった田中将大。他の選手にない新たな球種が求められる。今ダルビッシュがさかんに決め球に使うナックルカーブ。これなどは日本ではもうまだあまり使われていない球種だけに、有効と思われる。

ナックルカーブと言えば、ヤクルトMLBでも活躍した五十嵐亮太が有名。カーブとは違い、スピードを保ったまま、鋭く曲がる球で、決め球として使えるし、田中の技量からいえば習得は可能と思われる。

まとめ
つい先日、ダルビッシュが200勝を達成した。田中将大もあと3勝で到達する。ダルビッシュが37歳ということを考えれば、まだまだ田中には期待したいと思う。たぶん今期中には成し遂げられるのではないだろうか。

それにしても、野球もハイテク機器の登場でだいぶ変わってきた。「スタットキャスト」という動作球道の解析システム。これにより打者もピッチャーも、そのデータをみて自分の動きを修正できるようだ。投球フォームのわずかな違いでも、打者にとっては大きく違って見える。やはりスポーツも身体のパフォーマンスだけでなく、脳を最大限につかなければならなくなったと言えるだろう。

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