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意外なモノからのメッセージ

たまたま立ち寄った本屋で見かけた、ファンタジー小説。

気になりネットで検索すると、無料サイトに上がっていた。

読んでみる。最近よくある転生モノ。それなりに面白い。

読み進める。
出てくるキーワード。

絶望。

更に読み進める。

辿り着いた先、異世界での絶望ではなく、元の世界の、ありふれた絶望。

幸せな思い出で隠せる程度の、けれど自分がよく知る無力感。

ただ一歩踏み出せたら、という程度のもの。
心の隅に置き去りにできる程度の。
いつか、と思いつつ。

けれどチャンスはなかった。
その結果としての絶望。

楽しげな物語に潜む影に、心が沈む。

もう絶望に浸るなんて終わらせよう。
歩き出そうよ。

そう言われた気がする。

そうだよね。
かつて願ったモノを今だって想い続けているのだから。
だから過去を思い出し、絶望を引きずり出されたのだから。

変わらない願いが心にいるからの絶望。
変えられなかった今があるからの絶望。

けれど、まだ先はある。
何時までかは分からないけれど。

見えない先がくる前に、絶望の先に行こうよ。
物語にそう言われた気がする。

きっと克服出来るものだから、絶望を感じたのだろうから。

歩こう。
自分。

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