東京都 武蔵村山市、飼い主死亡による 多頭飼育崩壊のハナシ ①

東京武蔵村山市の戸建て住宅で、2021年3月16日に
そこにお住まいの一人暮らしのお婆さんが、死後 数日経過した状態で発見されました。

そして、室内には 猫が20数頭いましたが
お婆さんのご遺体が運びだされ、現場検証が行われた後
不妊去勢手術がされていない猫たちは、そのまま家の中に閉じ込められてしまいました。

私達は、亡くなられた飼い主さんに息子がいるとの情報を知り
「閉じ込められてしまった猫を保護したいので、息子さんに連絡を取って欲しい」と行政にお願いしましたが
「勝手な行動は取らないように、このことは口外しないように」
と口止めされてしまいました。

飼主が居なくなった空家に 閉じ込められたねこたち。
ごはんも水も無く、どんどん体調を崩していきました。

飼い主のお婆さんが こちらに越してきたのは、17〜18年前。
亡くなる９年も前から、こちらのお宅には 動物愛護推進委員や動物愛護ボランティアが くりかえし訪問していました。
避妊去勢をしていない猫たちが、どんどん増えていたからです。

しかし、飼い主さんは なかなか行政やボランティアを受け入れてくれませんでした。
最初は息子さんがいましたが、しばらくして出ていかれ
気難しい性格ゆえ、ご近所でも孤立していたそうです。

後で わかったことですが、亡くなる3～4年前から電気ガスが止まっていました。
お婆さんは、お風呂にも入らず 猫達にすべてを捧げ
近所のコンビニで購入した ほんの少しのキャットフードを与えていたようです。

猫のトイレは無く、床に そのまま させていたようで
家の前を通り過ぎるだけで 異臭がひどいと、市役所に苦情も来ていました。

市と連携している私たちは、飼主さんが亡くなる前の年から こちらのお宅に何度か伺いましたが、家のチャイムを押しても 一度も出てくることはなく
結局 最後まで会えずじまいでした。