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(73)厚生年金保険の適用除外について その5

 季節的業務に従事する方々も厚生年金保険の適用除外となります。

☆☆☆☆☆資料96 ~ 健康保険・厚生年金保険の適用除外/厚生年金保険法第12条

①次の各号のいずれかに該当する者は、被保険者となることができない。

 1)季節的業務に使用される者。(第3号)

   ※船舶所有者に使用される船員や、継続して4ヶ月を超えて使用され
    るべき場合は除く。(かっこ書)

参考までに ~ 日本年金機構のホームページより

②被保険者とされない人が被保険者となる場合。

 1)季節的業務(4ヶ月以内)に使用される人
      ・・・ 継続して4ヶ月を超える予定で使用される場合は、当
          初から被保険者となる。

行政解釈 ~ 昭和2年2月12日収保第1622号

③需要の関係上季節により繁閑の差がある事業(季節的業務にならない)に
 使用されるものは被保険者となる。

④季節的業務は一地方特有のものであると全国的なものであるとを問わず季
 節により行う業務すべてを含む。

主な行政解釈 ~

⑤季節的業務に稼働日数を予定は、事業主の主観的申告により決定すべきで
 はなく、四囲の事情(事業主の意見を参酌)により保険者が認定すべきも
 のである。(昭和12年5月4日保規第96号)

★★★★★資料96はここまで ~

 雇用保険でも上記の資料96と似たような取り扱いがありますので、取り上げておきます。ただし、以下の資料97の解説は雇用保険の適用除外の取り扱いです。厚生年金保険の適用除外の取り扱いと混同しないよう注意してください。

☆☆☆☆☆資料97 ~ 参考までに/雇用保険法第6条(適用除外)

①次に掲げる者については、この法律(雇用保険法)は、適用しない。

 1)季節的に雇用される者であって、第38条第1項各号(下記の②の1
   ~2)のいずれかに該当するもの。(第3号)

参考までに ~
 
②被保険者であって、季節的に雇用されるもののうち次の各号のいずれにも
 該当しない者(以下、「短期雇用特例被保険者」)が失業した場合には、
 この節(短期雇用特例被保険者の求職者給付)の定めるところにより、特
 例一時金を支給する。(雇用保険法第38条/短期雇用特例被保険者)

 ※「次の各号のいずれにも該当しない者」は、第43条第1項(日雇労働
  被保険者)に規定する日雇労働被保険者を除く。(かっこ書)

 1)4ヶ月以内の期間を定めて雇用される者。(第1号)

 2)一週間の所定労働時間が20時間以上であって厚生労働大臣の定める
   時間数未満である者。(第2号)

参考までに ~ 昭和50年3月25日発労徴第17号・基発第166号・婦発第82号・職発第97号・訓発第55号

③「季節的に雇用される者」とは、季節的業務に期間を定めて雇用される者
 または季節的に入離職する者をいう。この場合において、季節的業務と 
 は、その業務が季節、天候その他自然現象の影響によって一定の時季に偏
 して行われるものをいう。

④期間を定めないで雇用される者であっても、季節の影響を受けることによ
 り、雇用された日から1年未満の間に離職することが明らかであるもの
 は、季節的に雇用される者に該当する。

⑤なお、「季節的業務に期間を定めて雇用される者」と「季節的に入離職す
 る者」のいずれに属するかを厳格に区別する必要はなく、雇用期間が1年 
 未満であるかどうか及び季節の影響を強く受けるかどうかを把握すれば足
 りる。

・・・ 次回につづきます。


 今回はここまでです。またよろしければ次回(8月18日予定)もお読みください。

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