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【短編】

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#因果応報

ながら運転席

ながら運転席

 
 山道を走り続ける車の中、緊張感は車内に充満していた。
 茂上治夫と朋野明美の間には、言葉以上の隔たりが生じていた。茂上は時間を確認することが癖になっている。その都度、彼の胸中に、もう片方の針が刻まれていく。0時44分44秒、この時間はなにかを意味しているのか? それとも単なる偶然に過ぎないのか? 明美はその答えを求めていたが、茂上の無頓着さは、彼女の不安をより一層煽るだけだった。

 道は七

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