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にゃん
2024年5月24日 19:13
「出会い」 寂寥村は山に囲まれ、静かな生活が流れる村だ。時は流れるが、この村の生活は何年も変わっていない。一年中農作業に勤しみ、農耕と牧畜によって自給自足の生活をしている。 この日も、近米助は早朝から稲田で汗を流し、農作業を終えた。 彼は座り込んで一息つくと、「疲れたわ。腰も痛うて、肩も上がらん。歳には勝てんのう」 独り言を漏らした。 晴れた空には白い月が欠けて見えた。「どれ