9月日記
9月某日
内田有紀が世に出てきたとき、「アニメみたいな顔した日本人が出てきた!」とざわめく人たちがいたのをなんとなく覚えている。アニメっていうのは80年代オタク文化を経由したようなアニメの顔であると思われた。美人とか可愛いはいても、アニメ上で理想化されたタイプの顔はいなかった、みたいなニュアンス。
最近、アプリ加工された女の子の顔がどんどん鋭利な逆三角形に大きな目のバランスになって、おそらくあれが現代の理想的な美の形なんだと思うんだけれどもそれがエロ垢投資垢スパムに採用されるようになった。ものすごい勢いで見る。インスタでフォローしたハッシュタグにもなぜかひっかかりまくって出てくる。
ああいった顔だちの人も現実に存在するようになるのかもしれない、近い将来。メイクで最大限近づけている人もいる。その頃になったら出合い頭に(スパム垢だ!)などと思わなくなっているのかもしれない。
9月某日
オドぜひ、中京テレビで制作されていたのか。これにうちの地元の住みます芸人がローカルTVのスタッフとともに登場。地方局は予算がないのでグルメロケも飲食用と撮影用を一つの商品でまかなわないといけないっていう話、ローカル放送の情報番組なんてグルメレポートがメインコンテンツなので地味にショックだったな。想像できたでしょって言われたら、もちろんそうなんだけれども。
9月某日
わたし性マイノリティみたいなとことはあって結婚というもの(己がいずれしなければならないであろうというプレッシャー含めて)に昔から異常なストレスを感じてきたんですが、年齢的にそのストレスからだいぶ解放された現在、人の結婚願望とか結婚して当たり前みたいな価値観がやっぱりストレスになることに気づいてしまった。
なんだったら人の腹の中に手を突っ込んでコントロールしたいみたいな欲求を抑え込めないぐらいにアグレッシブに苛々したできごとがあったんだけれども、これはわたしが日頃忌み嫌ってきたファンの姿だった。ごめんな、向井慧さん……。
でも、結婚して当たり前みたいな圧が他より強い世界なのかなと思うよ、芸人界。
9月某日
ちゃんとしていない人からうっかり結婚していくみたいなところはあるよ。
9月某日
BAさんに「透明感のある肌」という診断をいただいて、わたしの「透明感」への幻想がガラガラと崩れました。夢がねえ。
9月某日
ここ数年位で向井慧さんのファンになった女性、「10年前に推してました」って言っちゃう層とあんまりかぶらないように思うんだけど(そういう話が物議をかもしました)、サンプルわたしで言うと、10年前にテレビを見ていたとして向井慧は発見できなかったのだろうな。
リンネル特別版を読んだのですが、加工のない近影がなんだかとても良かった。挫折を知って挫折によって変に歪められてもいない。うがった視点でなく、リアリスティックに置かれている環境をとらえているの、非常に誌面とマッチしていて気付かなかったのだが、彼以外のインタビュイーがすべて女性だった。
9月某日
名探偵ポワロ、事前情報なしに見に行ったら死霊館始まった。
原作ポワロ好きな人がめちゃくちゃに怒っていて、おそらくあのシーンかなあという心当たりはあるし、それだったら気持ちもわかるのだが、ちゃんとオカルトしてくれたのでわたしは(好き)って思いました。オカルトであり、ミステリだった。面白かったけど、たしかにポワロではないのかな。
原作をなんだとお考えで? という話ではるけど、ほんとにわたしは好きだった……。怪物と俗物、善人と怪物がめまぐるしく入れ替わってな。
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