#75 不動産業界特有の「囲い込み」について
こんにちは!今日も記事をご覧頂きありがとうございます。歩き疲れたのでこのオシャレなレストランでランチしました。こういうオシャレなお店が多くて、さすがローマって感じですね!
前回までのおさらい
さて、今日は不動産業界特有の「囲い込み」について書きます。以前に初めての不動産購入時に注意すべきことというタイトルで書いた内容の続編となります。まだ見られていない方はこちらからどうぞ。
簡単に要約すると、不動産取引には両手取引と片手取引というものがあり、手数料を多くもらう為に、不動産業者は基本的に両手取引をしたがっているということを書きました。
不動産売却時のおおまかな流れ
これによって生じる不動産業界の闇が「囲い込み」というものです。詳しく説明しますね。まず、物件を売ろうとした時に、売主は不動産仲介をしてくれる会社を選びます。
そして、レインズ(REINS)という不動産業者が見るサイトに掲載され、一般的にはSUUMO等に掲載がされ、広く買手を探すというのが大まかな流れです。このページに乗っている不動産会社は、以前説明したように売主側の仲介会社となります。
そして、買いたいという人が現れた場合、直接このサイトにある連絡先に連絡をして契約に至れば両手取引となり、買主側の別の不動産仲介会社から問い合わせをした時に、契約に至ると両社に違う仲介会社が入ることとなるので片手取引となります。
【両手取引】売主 - 仲介会社A - 買主
【片手取引】売主 仲介会社A - 仲介会社B 買主
悪徳業者は問い合わせを無かったことにする
ここで、別の不動産会社から問い合わせが入った際に、悪徳の不動産業者は、「今クリーニング中なので内覧できません」とか、「もう既に申し込みが入ったので」などと嘘をついて断ってしまうんですね。更には、問い合わせがあったことは買主には伝えません。
また、電話やFAXで別の不動産会社から問い合わせが入っても、日程調整を行わずにそのまま放置するということもよく聞きます。これを不動産業者からではなく、お客さんのフリをして連絡を入れると「今すぐに内見できます!」と言われることもざらにあります。
こんなことをする狙いは何というと、当然自分で買主も見つけてきて両手取引をする為です。この両手取引をするために、他の不動産会社からの問い合わせをブロックすることを業界用語で「囲い込み」と言います。
米国ではそもそも両手取引が禁止されている
どうですか?なかなか闇深くないですか。。。(笑)いやいや、そんな悪徳の業者なんて一部の不動産会社がやってることでしょと思った人もいるかもしれませんが、実は大手の不動産会社であればあるほど片手より両手取引の割合が多いんですね。
確かに、大手なのでたくさんの顧客情報を持っているから、売主買主の両方が見つけてきやすいという面はあるので一概には言えません。ただ、80%程が両手取引という会社もあり、そこまでいくとさすがにちょっと匂いますよね。。。
なるほど、不動産業界はそういう悪しき習慣が残っているんだなということはご理解頂けたと思います。これってそもそも両手取引と片手取引が存在するから起こってしまうことでもあって、例えばアメリカでは両手取引自体が禁止されていたりします。
売主、買主それぞれに別会社の担当者がつくことで公平な取引をしているわけですね。私個人としても、やっぱり日本のこの制度はおかしいんじゃないかと思っています。。。
また、これによって不利益を被るのは誰だと思いますか。それは売主です。不動産会社から問い合わせがあったことを無かったことにされるわけですから、圧倒的に機会損失が出るわけです。
囲い込みによって不利益を被るのは売主
そして、ずーっと売れない状況が続くと、その不動産会社から値下げの提案が来て、それでも売れなければ最悪は不動産業者から直接買い取りしましょうかと提案してくることもあります。こうなると、本来売れたはずの価格から大幅に値下げをした価格で売却することになりかねません。
そして、圧倒的に安く買った不動産業者は、そこに利益を乗せて今度は売主として買主を探したりするわけです。なかなかですよね。。。不動産会社が直接買い取って別の人に売ることを、買取再販というので言葉だけ覚えておいてもらえたら良いと思います。
皆さんも不動産を所有していつか売却する時に不動産会社を選ぶと思いますが、本当に不動産会社・担当者選びは重要です。是非、誠実で信頼のおける担当者をパートナーとしてつけて売却活動をなさって下さい。
今日は囲い込みについて書きましたが、まだまだ闇は色々あるのでまたお楽しみに(笑)それでは今日はこの辺で。
【アクション】
・囲い込みの実態を知り、不動産売却時には誠実で信頼のおける不動産会社・担当者に依頼をしよう
貴重なお時間を使って頂き心より感謝致します。
今日一日が笑顔と感謝で溢れる素晴らしい日となることを願っています。
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