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甲手についてのつぶやき 〜二分五厘の甲手の質問を受けて〜

二分五厘の甲手についての問い合わせをいただいて文章にまとめたので、上手く説明できませんが私心を述べさせていただきます。

うちで作っている甲手はサイズや材料は時代と共にかえていますが、構造はなるべく変えないよう心がけて製作しています。今までは昔ながらといっていましたが、最近では珍しくなりすぎて見たことのない甲手といわれることも増えてきました。

二分五厘は普段使いにしてもらえるような規格として設定しています。
うちの甲手としては幅広い年代の方に使っていただけるようにしています。
よく言えば馴染みやすく、言い替えると型崩れしやすくなります。

グレード(材料)が上がると型崩れしにくい反面馴染むのに時間がかかります。

長く使用できるかどうかについては、材料が良くそれに見合った仕事をしてある事を前提とした上で「道具の構造と使い方」が合っているかどうかが大きなポイントになります。
道具と使い方が合っていれば型崩れせず長持ちをし、構造と使い方が合わないといくらグレードが高くても持たない上に使いにくい道具になります。
この知識は説明できる職人が減ったため、運悪く自分に合わないグレードの高い甲手を作って「高いのに使い難い」という事が多くなり、良い甲手が敬遠される一因になってしまいました。*これは竹刀にも同様なことが起こっています。

今は全日本出場クラスでもとにかく柔らかい甲手が賞賛されていますが、使い方が合えばグレードの高い方が長く良い状態で使え自分の道具となります。

使う方の段階や剣風によっておすすめの道具は変わりますが、二分五厘の甲手は梅澤剣道具の入門用・稽古用としておすすめをしています。

あまり上手く説明もできず文章も長くなってしまいましたが、検討するための情報の1つとなれば幸いです。

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