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【小説風に紹介】間もなく寿命を迎えるという場面で神様が現れたら
気が付けば95歳。少し良くない病気を患い、なんとかこの歳まで生きたがそろそろ限界だろうか。病院のベッドで寝かせられていて、まともに歩くこともできなくなってしまった。
悪い人生とも思わなかったが今思うと、もっとできることがあったり、チャンレジしたいことも多くあったと思う。今更後悔しても遅いし、チャレンジをしたところでさらに後悔することになっていたかもしれない。
もしもを考えたらきりがないが、まあ、これでよかったのだろう……と思うしかない。
「なかなか複雑な心境といったところかね」
突如として自分以外誰もいないはずの病室内で声が聞こえた。
ゆっくりと顔を向けると、そこには世の人々がだいたい想像している通りの見た目の、いかにも神様だと言わんばかりの姿をした老人が立っていた。
「あの……あなたはどちら様ですか……?」
「見たままの通り神様だ」
とうとう自分の頭がおかしくなったと思うしかない。死期も近いのだなと確信する。
「間もなくそなたは死ぬ。しかし後悔が多そうだな。特別に過去に時間を戻してやろうか?」
「過去に戻るか……そんなことができたらもっと時間を有効に使って色々なことをしたいなぁ」
「戻すことはできるが、ここまで生きてきた記憶はなくなる。それでもよければ戻してやろう」
記憶がなくなる……それでも今死ぬよりは……しかし記憶がなくなって過去に戻ってもまったく同じ人生を歩むのでは……。
「記憶がなくなるのは仕方ないとして……せめて色々とチャレンジをしたいために過去に戻ってきたという事実だけでも伝えられないものだろうか」
「まっ、それぐらいならいいだろう、ではやり直してこい!」
神様と名乗った男がそういうと目の前が光り輝き出した。眩しすぎてとても目を開けてられない。目を閉じると、急に心地よさを感じた。
「あー、なんか毎日がつまらんよなぁ。なんかないかな」
いつも通りネットで動画を見たりソシャゲをしたり、満たされない毎日だと思う。何かもう少し刺激というか……新しい何かが欲しい。
まだ若いまだ若いと誤魔化していたが気が付けば20代後半になってしまった。
次々に流れてくる関連動画を見ていると面白いし時間もあっという間に過ぎていく。有益な時間なのかは疑問ではあるが。
少し出かけるかと思いスマホの画面を消そうとすると、最後に流れてきた動画が目についた。
『あなたは過去に戻りたいと思いますか? 実は今のあなたはすでに過去から戻ってきた状態なのです。未来のあなたは色々なことにチャレンジしたいという後悔がありましたよ』
テキストだけの動画ですぐに次の動画に切り替わってしまった。今のはなんだったのだろうか。履歴を見ても再度見ることはできない。何かの広告だろうか? 過去に戻れるなんてことがあればもっと輝かしい人生にしたいものだ。
以上で終わりです。
少し小説風にしましたが、やる気の出ない時に無理やりやる気をださせる自分の好きな言葉、というか考え方でしょうか。
元ネタは「2ちゃんねる」の就職板に投稿された書き込みだそうで、最後に原文を載せておきます。
きっとお前は10年後に、せめて10年でいいからもどって、やり直したいと思っているのだろう。今やり直せよ。未来を。10年後か、20年後か、50年後から戻ってきたんだよ今。
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