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むし歯予防法で歯磨きよりも大事なこととは!?

こんにちは!歯科医師Hachiです!

今日はむし歯予防についてのお話をします。

僕はたまに患者さんに質問をします。

「むし歯予防で1番大切なことはなんですか?」

すると、だいたい9割くらいの患者さんがこう答えます。

「歯磨きです」

もちろんこれは間違いではありません。歯磨きもものすごく重要です。

ただ僕は1番大切なことは「食習慣」だと思っています。

この図を見てください。

これは「ステファンカーブ」と言います。

グラフの上がアルカリ性、下が酸性で、pHを表すグラフです(小学生の時に習いましたよね)

お口の中は普通はややアルカリ性で保たれているのですが、食べ物が入ると、酸性に傾きます。

酸性になると、「脱灰」といって歯が溶け始めます

この脱灰の状態は食べ物にもよりますが、だいたい20〜30分くらいと言われます。

その後、「唾液」の作用により、またもとのpHに戻っていきます。

この作用を「再石灰化」と言います。

ここでなぜむし歯予防に「食習慣」の改善が大切と言ったのか、この図を使って説明します。

みなさん、むし歯予防には「甘いものを控える」ことが重要だと思われていると思いますが、

何を食べても一旦pHは酸性に傾き、脱灰が起こります。

しかもそれは量は関係なく、少し入っただけでも脱灰します。

唾液が十分出ている方であれば、自然と再石灰化が起こり、元に戻っていくのですが、

元に戻り切る前にまた次の食べ物を入れてしまうと、またプラスで脱灰が起こります。

つまり大切なのは、食べ物の量ではなく、回数なのです。

例えばの話、10枚入りのポテトチップスがあったとします。

A君は、1枚ずつ時間をあけながら10枚食べました。

B君は、10枚一気に食べました。

この2人を比べた時、むし歯になりやすいのはA君なのです。

先程、お口の中に食べ物が入ると約30分脱灰が起こり、むし歯になりやすい状態になると言いました。

ですので、

A君:30分×10回=300分の脱灰

B君:30分×1回=30分の脱灰

2人とも同じ量食べているはずなのですが、食べ方ひとつでその差は歴然です。

話をまとめます。

むし歯予防に効果があるのは「食習慣の改善」です。

食べ方は、量よりも回数を気にしてください。
ですので、缶コーヒーとかも一口ずつチビチビ飲むよりは、回数少なく飲む方がむし歯になりにくいです。

理想的には、間食を1日2回以下にできると良いと言われます。

参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

明日もよろしくお願い致します。

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