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神社仏閣のある風景(白河神社)

白河神社は、「白河の関」がある東北の玄関口にある神社です。
県境は、ここよりも約3㎞南にある「追分の明神(住吉玉津島神社)」のあるところで栃木県との県境となっています。
今では、国道294号線を通るのが一般的で、ここより西にあり、こちらにも「境の明神」が福島県側と栃木県側にあります。
よく「白河の関」と聞くことがありますが、ここが「みちのく」の入り口でした。文人墨客もここを通り、歌を詠んでいます。俳人・松尾芭蕉は、白河の関を越える旅に思いを馳せ「白河の関にかかりて旅ごころ定まりぬ」と、みちのく路の想いを込めています。

白河の関跡

この先に「白河神社」があります。

白河神社の参道
白河神社

社殿は、伊達政宗が寄進したものと伝えられています。
2022年初秋に行くと、「祝優勝 深紅の優勝旗 白河の関越え達成」と幕が張られていました。

空堀跡

中世館跡の主郭と空堀がみられます。かつては城としての機能があったのかもしれません。

案内図

向かって左側が「白河の関跡」で、右側(南側)が「白河関の森公園」になっています。

曽良の言葉

心許なき日かず重るまゝに、白川の関にかゝりて旅心定りぬ:<こころもとなきひかずかさなるままに、しらかわのせきにかかりてたびごころさだまりぬ>と読む。ここに来るまでは、なんとなく落ち着かない気分で旅をしてきたが、白河の関にかかってようやく旅心が落着いてきた…

山梨県立大学「奥の細道」より
松尾芭蕉と曽良の像

白河関の森公園内にある松尾芭蕉と弟子の曽良(そら)の像。

上の写真の右にある俳句

風流の 初めやおくの  田植うた(芭蕉)   
卯の花を かざしに関の 晴れ着かな(曽良)

黒羽に長く逗留《とうりゅう》していた芭蕉と曾良は、この「白河の関」からいよいよ「みちのく」に入るという決心ができたところでもあります。

ふるさとの家(公園内)
江戸期の関所(公園内)
花の里から見た那須連山

稲穂が黄金色に映える秋の空、西に聳える那須の連山、森公園の山の手には、「花の里」という小高い山に桜などが植えられています。そこから見る風景の中に、かつて文人墨客の松尾芭蕉や曽良、それに源義経や伊達政宗などが往来した道であると想像すると、ロマンと歴史を感じざるを得ません。

白河市みちのくの玄関 白河関跡


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