魚銀チャンネル

「ワインは瓶に入った刺身」と考えるインポーターで鮮魚卸でもある店主が、1980年代以前…

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「ワインは瓶に入った刺身」と考えるインポーターで鮮魚卸でもある店主が、1980年代以前のヴィンテージワインと魚のマリアージュを語ります。

最近の記事

2月勉強会

80年代の佳酒を愛でると題して、 とても魅力的なボーヌのサントネを開けました。 知名度が低いワインですが、 水の妖精とワインの神の故郷と言われる地域で、 ジヴリやメルキュレよりも表情が豊かで、 vin de bourgogneのサイトによれば 煮込み料理に合うようです。 肝心の味はとても円やかで、 同じピノノワールを使ったヴォーヌロマネが、 フルオーケストラだとすると、 中編成のオーケストラの様なスケール感です。 1987年のシャルルヴィエノはレベルの高

    • 新春ワイン会            シャンパーニュの真髄を探る

      1月20日はある意味で実験的なワイン会でした。 当たり年のクリュグと同じく当たり年のアヤラ、 それに2000年代初めの我が家にとって若いカステラーヌ。 これらを順番に50mlくらいづつ注ぎながらテイスティング。 何故このようにするかといえば、 うま味成分は重くボトルに沈んでいるので、 飲み始めの上部と下部では著しく味が変わります。 だから1杯ずつ順番に次いで回るので、 最後まで味わいの変化を確認できるわけです。 最初の若いカステラーヌは味以前に泡が多く、

      • ロマネコンティをラッパ飲みするのは

        ロマネコンティをラッパ飲みするのは、 ウサイン・ボルトをスリッパで走らせるようなもの。 前回ブログで我が家のワイン会の特徴を書きましたが、 ワイン以前にグラス選別で味が決まってしまうので、 我が家ではブルゴーニュワインの時は バルーン型のロブマイヤーグラスを使っています。 ちょっと考えればわかることですが、 グラスの材質と形状で香りの立ち方、 味の奥行きが変わります。 もちろん注ぐ量と温度でも変わるので、 事前に温度管理と試飲は欠かせません。 大人の事情

        • 40年以上前のコルクはいつ抜く?

          然るべき処からワインを調達したら、 コルクを抜かなくてはなりませんね。 でも途中で折れたり中に落ちたりと、 40年以上経ったワインは中々手ごわいです。 そんな時は写真のようにコルク抜きを2種類用意し、 時間差で差し込んだら一緒に回しながら抜きます。 このようにゆっくりやるとコルクの状態が良ければ きれいに抜けるはずです。 これは’78ジゴンダスのコルクで、 後ろの粉々のものは’52ジゴンダス。 この作業をいつやるかが問題で、 それは 飲む直前の「今でし

          ヴィンテージワインを楽しむ

          「ワインは瓶に入った刺身」と考えるインポーターで鮮魚卸でもある店主が、1980年代以前のヴィンテージワインと魚のマリアージュを語ります。 最近はこの写真のように明確に保管方法の説明をする ワイナリーが出て来ています。 何故かといえば味を犠牲にして温度管理を等をしない 専門店や遺品整理の転売ヤーなどのせいで世界的に、 劣化したワインが増えたからだと思われます。 さらに温暖化で気温が高い日が続き、 まともに冷蔵輸送し、冷蔵保管したら コストが掛かりすぎて安く販売で

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