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#175 キンデルダイクの風車

ユネスコの世界文化遺産に登録されているオランダのキンデルダイクの風車。
一枚の羽根の長さは14mほどあり、かなり大きいことが想像されます。

国土の4分の1が海抜ゼロメートル以下であるオランダでは、干潮時に水を排水して国土を拡大してきました。
その中でも、キンデルダイクの干拓地では、20台の風車を並べて建て、風車の力を利用して水を運河へ汲み出し排水していました。

そんな背景もあり、「世界は神が作ったが、オランダはオランダ人が作った」と言われています。

そんな風車に何か惹かれるものがあります。
最近では洋上風力発電に注目が集まっていますが、個人的には牧歌的なキンデルダイクの風車の方により惹きつけられます。

風力が大量消費に回される電気エネルギーに変換されるより、風力の回転エネルギーをそのまま排水に利用したり、製粉用の石臼挽きに利用したりする方が、見ていて面白そうです。

以前メキシコでホームステイをしていたとき、そこの牧場に風車があり井戸から地下水を汲み上げ、牛たちの飲料用に使用されていました。
風が吹けば風車が回り水が汲み上げられます。
凪になれば風車は止まりますが、それまでに汲み上げられ溜まった水を牛たちが飲むことができます。
そして、また風が吹けば再び風車が回り水が汲み上げられます。

そんな自然の恩恵を感じられるような仕組みに惹きつけられているのかもしれません。

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