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時を愛しんで

ダイニングとリビングに飾ってある家族の写真。写真の中の次男は、あどけない笑顔や、ちょっといたずらしそうな顔で写っている。これは過敏性腸症候群になる前の次男だ。

何かを思い出す度に、次男が過敏性腸症候群になる前か、この時はなった後だと、考えるようになった。

学校を休むようになってからは、時は何の出来事もなく、出会いもなく、空白のように感じた。朝、近所の子どもたちが学校へ行く姿を見たり、夕方、小学生や中学生が帰ってくる時間、また一日家にいた息子を思うと、何とも言えない気持ちになった。

学校に通っていた頃の息子は、夕方、いつも友達と一緒に帰ってきて、しばらく家の玄関の前で友達と喋ってから、「ただいま〜♬」と陽気に帰ってきた。学校で、あったさまざまな出来事、出会い・・・。そんな日常を過敏性腸症候群は、容赦なく、息子から奪った。

息子が学校を休みがちになって、1〜2か月はどこか悪夢を見ているような気がした。息子が学校へ行けなくなるなんて、こんな理不尽なことが起こるなんて、とても信じられなかった。夢じゃないだろうか、あぁ、現実なんだ、と大きな問題を前に、家事をやる気も失われた。

わたしは、かわいい息子に、何をしているんだろう。罪の苦しさも、度々襲ってくる。

また、時間があれば、この過敏性腸症候群について検索して、調べていた。

5か月間、こんなふうに過ごしていたが、数日前から、ふと、こんな大きくて難しい問題が目の前にあっても、悩んだり、苦しんでいるばかりで過ごすのは、人生がもったいないと思うようになった。息子も、今、こんな状態だけど、楽しんで過ごして欲しい。

わたしは、久しぶりに暮らし系のYouTubeを見た。心の中に穏やかな風が吹いた。一日、一日を愛おしみながら過ごしていた日を思い出した。

今のこの問題は、きっと解決する。息子は病気が治って、奇跡が起こって難問が解決し、学校へも行けるようになる、神さまの御手に委ねて。わたしは、聖書を読むので、次の聖句を心の杖にしようと思った。

マタイによる福音書 11:24

「そこで、あなたがたに言うが、なんでも祈り求めることは、すでにかなえられたと信じなさい。そうすれば、そのとおりになるであろう。」
‭‭マルコによる福音書‬ ‭11:24‬ ‭口語訳‬‬
https://bible.com/bible/1820/mrk.11.24.口語訳

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心を明るく保とうとしても、ふとしたときに不安に襲われる。不安になりそうになったら、この聖句を思い出し、この聖句が心の杖となって、心が平静を保つのを助けてくださいますように。


そして、この前、久しぶりにひとりでカフェに入った。読みたいと思っていた本や小冊子etcなどを持ち込み、ひとりの時間を過ごした。

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息子とともに、平安のなかで、ときを過ごしたい

そして、息子とともに、変わらずそこにある美しい自然、緑の葉、風で揺れる音、空、日差し、必ず訪れてくれる朝陽と夕陽、ときを愛おしんで、味わい、過ごしたい。

これからの時間が、楽しく、明るく、平安で

幸せに満ちたものでありますように。