ロゴマークのアイデア・作り方
こんばんは。
今回は、私が思う、
ロゴマークのアイデアと、その作り方について、
方法をご紹介したいと思います。
これは、私が普段どのように作っているか
という振り返りから内容をまとめたものです。
また、最近取り組んだロゴ制作の中で、
改めて、自分がどのようにしてロゴ作りをやったかなぁ?
というのをまとめておきたいのもあったので
noteに書いてみることにしました。
やり方は人それぞれで、どれが正解・不正解というのも
それぞれだと思いますので、少しでもご参考になれば幸いです。
アイデアラフスケッチ
まず、手描きでざっくりと、ラフスケッチを描いていきます。
私の場合、一案が、うまく実現しなくて、何回も同じものを描いてしまっている傾向があります。でも、一案成立すると、他案は途端に一気に増えていきます。
アイデアの、「最初の一歩」はとても小さいが、それが溜まってくると、倍々になって、「その一歩がだんだんと大きくなる」ような感覚です。
これを、アイデアが出ないからといって、ラフスケッチも何もやらないと、本当に何も出なくなるので、なんでもいいから、スケッチブックに落書きのように描いて「手を動かす」ことが大事です。
あと、デザインソース(参考資料や画像など)を探っていて、良い考え方に出会うと、そこから一気にブレイクスルーして、スルスルといっぱい、さらにいいソースを見つけられる傾向にあります。
ソースの探り方は、デザイナーのサイトを見たり、ランサーズなどで、他のデザインや考え方を見てみると良いです。ピンタレスト、シャッターストックなども見ます。
例えば、「K」がモチーフだったら、その「K」の文字をどのように考えて、どう分解するのか、とか、どのモチーフを、どう見立てているのか?とかなどです。ざっくりと形に起こす
イラストレーターを使って、パスで形に起こしていきます。
この段階では詰めすぎず、でも、拙すぎぬように、パスを作っていきます。
パス化してみて、手描きの時よりもグンと良くなってくるもの、
対して、手描きでは行けそうだったのに、パス化したらあんまり良くない…というものとがあるので、そういったことを見ていきます。選定
行けるものと、行けないものを判別します。
形にならず、完全に無理なものは捨てますが、この段階では、少しでも行ける可能性があるものは、残すようにしています。
また、意味にこだわりすぎると、造形に無理が出てしまうこともあるのですが、その場合は、美しい造形から考えていって、後から、意味をつけるのも、良い方法かもしれません。でも、造形だけ良くて、意味が何も込められていないものは、ロゴとしてはダメだと思います。
例:キレイだから、花のマークにしました。なんとなく、「ひまわり」のマークです。美しいでしょ?→なんで?「ひまわり」はどこから来たの?お客様の名前にも理念にも入ってないよね?→特に意味はないですが、キレイだと思ったから…みたいな感じはダメだと思います。(意味を後付けして考えるのはアリです)行けるもののみ、本格データ化
これは行けそう!という案のみ、イラストレーターで、本格的にパスをブラッシュアップしていきます。
ただ、一度は、行けないな、と思って捨てた案でも、考え方としてはイマイチなんだけど、仕上げていくと、案外行ける感じになる案もあるので、無闇に捨てず、作ってみると良いと思います。
この時に大事なことですが、
自分のイラレ力だけだと、ディティールが拙くてどうしようもないことがあるので、その時は潔く、世に出ているハイクオリティのパーツをたくさん持ってきて、パスで拾ってくっつける、という作業をします。
できたデザイナーさんなどは、こういったパーツ類も、ハイクオリティで作ってしまうのだと思うのですが、私は、イチから絵を作り上げる能力があまりないので、、いろんなものをあちこちから持ってくる、ということをよくします。持ってきて、「再構築する」といった感じです。
また、作っているデータの周りには、参考画像などをいっぱい貼り付けて並べ、全体の世界観や雰囲気も見ていきます。
ここで一気にクオリティが上がるので、
しょぼいと思っていた案も、クオリティを上げて作り切ってみると、
案外行ける案になってくるのです。
アイデアが今ひとつの場合、いわゆる「まるパクリ」ではなく、
パーツだけ拾う、考え方だけ拾う、などをし、全体の案としては、
自分のオリジナリティを出すようにして、世に出ている他の人の案を、
かなり参考に見て、アイデアを引っ張ってくることが多いです。一番最後の粘りで、渾身の一案を絞り出す
お客様に出す前のもうひと仕上げをしている時に、一気にクオリティが上がることが多いです。また、何かもう一案、何かあるはず、、と、お客様に出す直前の段階に、粘り強く最後の一案を探っているときに、今まで出なかった、渾身の一案が絞り出てきたりするので、締め切りの直前まで、粘った方が良いと思っています。ロゴタイプ(文字)をセットにして、全体の仕上げをする
マークのアイデアがある程度できたら、最後に、ロゴタイプ(文字)をセットにします。最初は、提案なので、打ち文字のまま、何種類かの書体を合わせて、雰囲気を見てもらうことが多いです。
決定したら、最終的には文字もブラッシュアップします。提案フォーマットに落として整える
企画書、コンセプトシートなどの、提案フォーマットをあらかじめ作っておいて、そこに、できたロゴのアイデアを合わせて提出することが多いです。
フォーマットはそれぞれですが、ここでも個性が出るので、ある程度デザインに拘った提案書にしていました。
A案〜D案などの、アイデアの方向性と説明、そして個々のアイデアの提示、それから、コンセプトや考え方をきっちりと示して、ロゴの使用例イメージ画像などもあった方が良いです。(名刺・封筒・Tシャツ・看板などに落とし込んだイメージ)
また、最後に、全案分の、マークだけを小さく並べたシートも作りました。案の一覧表となります。完成〜プレゼン
★大事なこと
・テーマは一つに絞った方が良いです
・なるべくシンプルな形で、まとめられるモチーフを見つけられると良いです
・アルファベットや、頭文字をモチーフにする案は、形によってはカッチリするけど、考え方としては最強です。
(でも、ターゲットにより、イラスト調や、親子の笑顔・安心・ほっこりの方を大事にした方がいい時もあります。
また、アルファベットや頭文字が難しい場合もあります。
例えば、歯と歯でHを作ろうとしたけど、何回もやってみたけど成立しない。できるんだけど既視感のある案になってしまう。→どうしてもダメならば、一回捨てた方が良いです。
そして、別のモチーフを探します。)
★別のモチーフの探し方
〜広告的アプローチの思考〜
モチーフが無い場合、勝手に作っちゃうパターンもありかと思います。
例えば、「花」とか、「祝杯」とか、「星」とか、「葉っぱ」とか。
なるべくシンプルなものが良いと思います。
また、ストーリーを含めて作っちゃう方法もあると思います。
例えば、「木」がテーマだが、そのままだと、ただの木の絵になり、つまらない…
→木は、他に何があるか?
葉・葉脈・大樹・幹・年輪・紋様・木漏れ日…
木にまつわる、何かに広げて考えていきます。
そして、ストーリーになりそうなものに、こじつけていき、
絵になりそうなものを絞っていきます。
例えば、
葉:模様やアートパターンで、絵になりそう
葉脈:脈々と受け継がれてきた歴史…
大樹:大きく、健やかに、育む
幹:太い丸太?絵になるか?ピンタレストを見てみよう…
年輪:丸の中に入れて、まとまりそう
紋様:プレミア感がある、歴史ある、代々受け継がれている、いくつか絵が描けて、可愛らしくバリエーションも出そう
木漏れ日:優しい光、にこやかに、健やかに
ストーリーだったら、例えば、
歴史ある木に例えて、
「種を植えた日、こんなにも大きく成長することを想像しただろうか。
たくさんの陽の光を浴びて、こんなにも大きく育ったよ。
みんなが、大切な木を宿してる。これから先も、大きく育っていこう。」
といった具合です。
そうして、良いアイデアを思いついて、美しくて強い造形ができれば、
良いロゴマークが出来上がっていくのではないでしょうか?
以上、私が思う、ロゴマークのアイデア・作り方、でした。
これまでやってきた方法を、改めてまとめてみたのですが、
自分なりのスキームに気づいて、自分でも分かりやすくなりました!
私自身、まだまだ、選ばれるロゴマークを作れることは、あまり多くはないのですが、これまでやってきた方法が、少しでも参考になれば幸いです。(やり方は良いと思うのですが、、あとはアイデアの引き出し力ですね…)
あとは、もっと難しいのは、ロゴタイプ(文字)の部分だと思います。
オリジナルの文字を作るのは、かなりスキルが必要で難しいので、
文字を専門に勉強された方にしかできないと思うのですが、
一番簡単なのは、既存のフォントをベースにして、
少しアレンジする、という方法です。
これは、権利の問題がクリアできているフォントであれば、
少しでもアレンジをすることでオリジナリティは出せるので、
既存のフォントをベースにする方法が、良いかなと思っています。
※ただし、商標登録される場合などは、その書体を登録できるのか?どの程度アレンジすればオリジナルになるか?などは、調べてみてください。
では、今回は以上となります。
読んでくださり、ありがとうございました。
THANK YOU!