【全文無料】モーニング娘。と私

私は特段音楽についての素養があるわけでもなく、色々なジャンルを聴いたりということもない。

いわば音楽【普】通の人である。
しかしそれなりに音楽と親しむ下地だけは長らくあった。
そして何よりめちゃくちゃ音楽を聴くことが好きである。

今もなお好きなモーニング娘。が生まれたのは私が小学生の頃だった。

全盛期に小学校高学年だったこともあり、友人宅でビデオテープが伸びる程繰り返しダンスの練習をした。僅かな小遣いはブロマイドやグッズに消えた。

中学生になり人気も少し落ち着いてきた頃、一緒に踊っていた友人はジャニーズや彼氏にのめり込んでいった。
私も大好きとは言わないものの、それでも相変わらずよく聴いた。
もちろん、違う音楽も好きで流行りの音楽も毎日聴いていた。

そして高校生になり、またもや私の中でモーニング娘。の存在が爆発的に大きくなることとなる。
当時私は無類のカラオケ好きで週に3回程は友人とカラオケに興じていたのだが、石川梨華やあややのモノマネをすると友人からウケることに気付いたのが契機だ。

毎回同じ曲だと飽きるのでウケに貪欲だった私は新譜まで漁ってとにかく聴き込みそして歌った。
特徴的な声質や歌い方をするメンバーも多く練習が本当に楽しかったのだが何より曲が良いのだ。

ハロプロ曲はよくクラシックや洋楽のフレーズがサンプリングされている。
浪漫のカップリング曲のファインエモーションのコーラスにABBAのHONEY HONEYが使われてるな、と気付いたりするのも私にはすごく楽しい時間になった。

そしてまた時が経ち大学生になっても宴会芸としてよく披露した。
後にプラチナ期と呼ばれる頃で当時としては黄金期の様なとりあえずなんか分からないけど踊ろう!イエーみたいなパリピ的な明るさが目立つ曲はあまり多くなく、年頃の女の子の憂いなどが色濃く出ていたように思う。

しかし同じ年頃の私にはよく響いた。
20代に突入するかしないかくらいの微妙な時で将来に対する漠然とした悩みや好きな人との関係性での苦い思いを代弁してくれている気がした。

つんく♂氏はどこに目が付いているんだろう。
いくつ目があるんだろう。
世の中のミクロなところに焦点をあてたと思えば宇宙規模になったり忙しい。
でもよく良く考えれば新しい可愛い食器を買って家でとっておきのご飯を作ればそれだけで気分は上がるし、待ち合わせに彼が2時間待っても来なければ世界が崩れそうな程絶望するものだ。
それでも地球は変わらないけど、気分が違うと見え方や感じ方も少し違う。
そんなシンプルなことを彼女たちが歌うことに意味があると思った。

そして結婚して子供を産んだ。
夫は全くハロプロに詳しくなかったが子供もまとめて洗脳のごとく聴かせていたら好きになった。
2歳の子供も大好きで、特にA gonnaが気に入っている。なかなか渋い。

25年もの間多少のムラはあったとしてもここまで好きで居られたことは自分の財産としか言いようがない。
解散したら好きな歌をライブで聴ける機会が殆どなくなってしまうけど忘れた頃に懐かしい曲をやってくれると古のゆるオタとしてはかなり嬉しい。
今日まで続けてくれてありがとう。
大事な青春時代を捧げてくれてありがとう。
私の青春時代を思い出させてくれることにもありがとう。

人生の大半をモーニング娘。及びハロプロに預けてきたのでこれからもずっと共に歩み続けていけたら嬉しいなと日々思っている。

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