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「舞台 血界戦線 Beat Goes On」DVD 原作ファンの感想

こんにちは、麸毬です。
以前「舞台 血界戦線」を見てから早1ヶ月、ようやく2作目を見ることができました。よって今回は「舞台 血界戦線 Beat Goes On」の感想を書いていこうと思います。

1作目の感想記事も既に公開していますので、よろしければ先にそちらをご覧ください。↓

前提として、私は原作ファンで本誌最新話まで既読、アニメも全話視聴済み、2.5次元舞台は4作のみ見たことがありますが、俳優さん個人については関心がなく一人も存じ上げません。ちなみに推しはスティーブンさんです。

また他の方のレポや感想なども読んでいないので、完全に初見です。それを踏まえた上での感想記事となります。それでは、お付き合いのほどよろしくお願いします。


以下は「舞台 血界戦線 Beat Goes On」についてのネタバレが含まれます。ご注意ください。

1 各話感想

・ オープニング

前作同様に生演奏からスタートしました。顔ぶれも一緒ですね。トビー役だった方も今回はキャストとしては出ませんでしたが、せっかくなのでまた見たいところです。

飛行機の音はミシェーラのお見送りの続きっていう捉え方でいいんですかね?相変わらずレオくんは可愛い(確信)。

なんと今作は舞台の真ん中が回転します。オープニングで全員がその台に乗って回っていましたが、アニメのオープニングを思い出しました。もしかしたらオマージュだったかもしれないです。

その後レオくんが写真を撮るという形でキャストの紹介をしました。ありがちな演出ですが、だからこそ王道で私は好きです。

スティーブンさんの出番でヴェデッドさんがいたのは驚きました。本編では出ないはずなので、おそらくこのためだけに用意してくださったのだと思います。ありがたいことです。

ライブラの仲良し感満載で素敵なオープニングでしたが、一番の注目ポイントは何と言っても

スティーブンさんが足技使ってる!!

ここです。実は1作目の感想記事で惜しかった部分として指摘したのですが、前作はスティーブンさんの戦闘スタイルが主に拳でした。それが初っ端から足技中心に切り替わっていて、テンションが上がると同時にこれはもしかするかも?と期待値も爆上がりしました。

・ 魔封街結社

2作目でまさかの原作第1話をやるという…。なんで前回やらなかったんでしょうね?まあやってくれる分には嬉しい限りではあります。

もちろんビビアンさんの店でソニックにカメラを盗られるところから始まりますが、

回転する舞台の使い方が上手い!!

シーンを3次元で見ることができるのが舞台の強みなのは当然のこと、カメラが移動するようにさらに多角的な視点で観劇できてリアリティを段違いに感じられます。このような表現方法もあるのだと勉強になりました。

ソニックは音速猿なので縦横無尽に動き回るのをぬいぐるみの個数でゴリ押すだけでなく、舞台の上をすごい速さで飛んだり吊り下げられたりと工夫を凝らしていたのも良かったです。

それから原作だとレオくんは銀行強盗に巻き込まれる訳ですが、この舞台では何に巻き込まれたかは分からないですね。しかし警告終了の早さはそのままでした。

騒ぎに見立てたスモークの中からザップが登場し、何だかんだついて行くレオくん。この場面で原作の「弾?バカそんなものは当たると思った奴から当たってくのよ」というザップの台詞が大好きなのですが、アニメでもこちらでもカットされてしまい残念です。

ただHLとライブラの説明は一応ありましたね。正直2作目なので前作を見ている人前提でしょうし、このくらいの解説で十分だと思います。

ちなみにレオくんはずっとソニックwithカメラを持ってます。可愛い。

事務所ではまずクラウスさんにボコボコにされるザップの背骨が心配になりました。すごい反ってたぞ…大丈夫か……。チェインは相変わらず美人さんです。

ここで満を持して堕落王フェムトの登場。舞台版フェムトは感情豊かな狂人という印象を受けます。身振り手振りが楽しそうで、より煽ってる感がありますね。きちんとイヴとオッドがいるのもポイント高いです。しかもカウントダウンにわざわざ映像を使ううざさ、お見事です。

ソニックから半神が出現して事務所が倒壊してHLPDに囲まれますが、レオくんに目線を合わせるためクラウスさん屈んでくれるの優しすぎます。その後ろでザップは中指立てないでください。そしてあの名台詞、

「手始めに世界を救うのだ」

かっこいい〜〜!!小山さん(アニメ版の声優さん)とはまた違った良い声でこれを聞けて最高でした。

ソニック大捜索パートでは、アニメではなかったライブラのチェインが何故か結構認識されてるシーンもありました。秘密結社とは…?

それはさておき、チェインが舞台上をとにかく走り回ります。スピードもかなり速かったので大変だったでしょう。お疲れ様です。銃も使って大きい方の半神と交戦しますが、人狼は銃の扱い壊滅的だったはずでは?これが噂の改悪か?おん?と思い念のため原作を調べました。

ばっちり数コマではありますが銃で戦ってました申し訳ありませんでした(土下座)。

私の読み込みが足らなかったです。これを機にもっと原作への愛を深めていくことを宣言します。

まあ私の決意は置いておいて、ザップは殺陣が本当にかっこいいので普段のクズのギャップが凄まじいことになっています。ジッポを使った炎の演出も分かりやすくていい感じです。地味に半神の方も剣さばきが早くて中の人に感心しました。

回転する装置の下から舞台に出られるんですね。そこから焔丸も出していたので使い方は無限大だなと思います。

最後はレオくんの独白で締めるところにザップとチェインがメモを取るのが面白すぎました。しかもレオくんも注文が多い。クラウスさんとスティーブンさんも覗き込んで、ギルベルトさんと肩をすくめているのが仲良しで可愛かったです。

・ 王様のレストランの王様

踊ったーーー!!!

オープニングでも頑なに踊りませんでしたが、ここにきてとうとう踊りましたしかも大人組が中心です。K.Kとスティーブンさんのパートが好きで、何回も見返してしまいました。

正直賛否はあるかと思いますが、これも2.5次元舞台の醍醐味の1つだと私は考えていて楽しんでいます。

前作は衣装チェンジはなかったと記憶していますが、今回は大胆に着替えていました。K.Kはスタイルの良さが際立って綺麗だし、レオくんのサスペンダーは似合いすぎます。推しのスティーブンさんはというと、安定してガードが固いです。知ってた

ここでギルベルトさんが出席していないことを逆手に取って、腰痛という次の話の伏線を入れてきました。物語の流れが自然になるので良き演出です。

よく見たらザップも白スーツに変わっていて完璧に着こなしていますね。そしてスティーブンさんが説明をするために絶対零度で皆を軽く凍らせるのはオリジナルの演出ですが、クラウスさんもろともなのは強い。クラウスさんはたぶん大丈夫やで……。

ちなみにレオくんがスティーブンさんにごちゃごちゃ言っているのは原作では読書向けのレオくんの心の声みたいな感じなので、単純に絡みをありがとうございました

モルツォグァッツァの異界人の案内人の方の顔も原作そのままでクオリティ高いなと思っていましたが、フリージャ次期国王も普通に国王でした(?)。

会食はまたまた回転する舞台が大活躍で、全員の顔を全角度から見られるのはグッドアイディアすぎます。飽きもこないし、途中で大人組と若者組でテーブルが分かれてむしろ目が足りませんでしたね。

ただ私だったら長時間あの回転は酔います(確信)。

何と言ってもこの話の見せ場はスティーブンさんの実況解説です。とにかく永遠に喋り続けます。料理の解説をしたかと思えば顔芸、メンバーの状態を分析したかと思えば顔芸、そして顔芸…。

何故ここまでベストを尽くした!?

一つ一つツッコんでいくと切りがないので割愛しますが、どこまでも原作に忠実で3次元になるとこれほど破壊力があるのかと笑いが止まりませんでした。スティーブンさん本当にお疲れ様でした。

続いてレオくんパートになりますと、なんと後ろでは会食の続きが見れられるという徹底ぶり。感服いたしました。

フェムトとの邂逅で無言でレオくんの跡をつけるフェムトは相変わらずの自由人さです。レオくん現実逃避しないでそれは本物の堕落王だよ!!

それから何だかんだレオくんとフェムトは協力して出口を探しますが、それよりも後ろが気になって仕方ありません。ちゃんと料理は運ばれてくるしチェインは永遠にお酒を飲んでいます。一体どちらを見たらいいのでしょう。

視線を戻しまして、フェムトが合成魔獣を作るところで一旦コップが宙に浮いて、レオくんが再度手に取るシーンがあるのですがどうやっているのか全く分かりません。もちろん種はあると思いますが、素直にフェムトすげぇとなりました。

そんなフェムトはレオくんが出口見つけたら拍手してくれるし、扉開けるときにレオくんと頷きあっているので実は仲良しなんじゃないか疑惑が浮上しました。

最後はスティーブンさんが項垂れて終わりです。ツェッドさんのブレイクダンス的な姿勢が目に焼き付きました。

・ とある執事の電撃作戦

個人的に今作、いや前作を含めてもMVP回です。しばらくの間は暇さえあればこの話をリピートしていました。

キャスリーン・ベイツメイド長からの電話から物語がスタート。もしかして前回のヴェデッドさんの声の方ではないでしょうか?なんとなく似ている気がしました。

ギルベルトさんは相変わらず聞き惚れるレベルで声がいいですね。好きです。

レオくんの独白の時にギルベルトさんと3回もお辞儀しますが、この2人だとほんわかした空気が漂います。包帯ぐるぐる巻きなのに…。

さて、声のデカい人が来ました。お辞儀で腕を後ろにピンと伸ばすのがフィリップさんです。彼は本当にいい人なんですよ真面目すぎるたけで、ツェッドさんとはまた違う方向に脱線していくのが可愛らしい個性なんです。

フィリップさんの有能さはBGMをバックに掻い摘んでまとめられていました。できればクラウスさんがフィリップさんの入れた紅茶を飲んで驚くスティーブンが見たかったのですが、なくてちょっと残念です。

その間ギルベルトさんは座って横に揺れています。可愛いかよ…。

ギルベルトさんはゲームも嗜むし(しかも上手そう)、若者との交流も積極的に深められているのが本当に優秀な執事さんだなと思います。

ここでフィリップさんがギルベルトさんにちょっとキツイこと言われますが、HLは本当に危ないんですよマジで。ライブラメンバーが超人すぎるだけで、下手するとホームパーティー回でチェインと飲み比べた大男みたいな末路になりますからね。

でも八つ当たりしてしまってもすぐに謝れるフィリップさんは必ず成長できるし、ギルベルトさんはおや?ギルベルトさんの様子が…?の片鱗を見せていました。

この後フィリップさんがやけ酒して脳を抜かれますが、演出がなんというか不思議空間でした。人が大きい風船の中に入るのはバラエティで何回か見たことがありますが、あれ苦しくないんでしょうかね?原作だと割りとグロテスクに異界人に食べられているので、ちょっとマイルドでした。

次の日いつものように出勤してコンソールに触れたところをギルベルトさんが見咎め、ツートン的なやり方で指示を送ります。ここはやはり映像のほうが分かりやすい場面です。

フィリップさんを気絶させたところで、クラウスさんに助けに行かないようお願いをする時の「坊ちゃま」の言い方が吐息多めでなんともセクシーでした。

そして1回目の「確定事項です」がきます。こちらはクラウスさんに語りかけるので優しい感じがしました。大事なことなので後でもう一回言います。

暗転している間に車の座席やハンドルの用意をライブラメンバーがしていて素晴らしいチームワークです。きっとこういった目立たない役割りもたくさんあるんだろうなぁと改めて関係者の皆さんに尊敬の念を抱きました。

ここからの演出がもう大好きなんです。回転する舞台を車に見立てて、回る方向に合わせて後ろのスクリーンの背景の角度も変わって本当に道を走っているかのような疾走感があります。

クラウスさんやK.Kが心配するシーンはオリジナルですが、良いアレンジなのでこういうのはどんどん入れてほしいと思います。ちなみに舞台版ではチェインがちょっかいかけにきますが、アニメではツェッドさんが隣に座っていて後部座席がギュウギュウでした。

そしてついに名シーンがきます。

ギルベルトさんが犯人と交渉しますが、アニメではいつもの執事らしい淡々とした口調に対し、こちらのギルベルトさんはかなり感情的でした。どちらも原作の解釈としてはアリなので、一度に二度美味しい気持ちです。

特に「繰 り 返 す ぞ」の言い方が好きすぎて脳にこびりつくまで再生しました。アニメではこの台詞はカットされていたため、聞けて嬉しかったです。

からの最後、「これは脅しなどではない、確定事項だ」はもう鳥肌ものです。本当にかっこいい。全人類が惚れました。

くどいようですが本当に名場面なので、これを生で観れた人が心底羨ましく思います。

次は本来ならばカーアクションに移りますが、どう表現するのかと思ったら最初少しだけ技名出して銃を乱射した後は、ザップだけでなくスティーブンやK.Kの戦闘シーンに変更になっていました。

前作から見てもここまでの改変は初めてです。アニメとは違いどうしても再現できない部分は出てくるので、賛否はあれどちゃんとクラウスさんはいないし他の人に見せ場を作るという意味でも、私は筋の通った改変だと思います。単純に戦闘シーンはなんぼあってもいいし、見応えとしても抜群ですからね。

BGMが神なのもさることながら、実は個人的に感情の山がもう一回きます。

スティーブンさんが足技で戦ってる!!!

オープニングでの期待を裏切らず、今作は完全に足技に切り替えてきました。本当にありがとうございます。かっこよさが天元突破です。ザップとスティーブンさんがそれぞれ焔丸と足で敵の攻撃を受け止めたところで一度昇天しました。

この勢いのまま名場面パート2が出ます。

原作ではギルベルトさんは一撃で真っ二つでしたが、舞台では四方八方から切られていてどちらにしろ痛そうです。

そして「勝ち誇るな三流め〜地獄で悔いるがいい」の独特の間の伸び方や喋り方が怒りをあらわにするいいアクセントになっていて、今作1の名演技が飛び出しました。これでギルベルトさんファンが増えたことは間違いでしょう。それほど素晴らしい熱演でした。

後日病院でのギルベルトさんとフィリップさんの会話の後ろではクラウスさんが一人で洗い物やっていますが、このシーンは原作ではエピローグ的な扱いのたった1コマなんですよね。これはコアなファンがいるとみました。

最後は私が大好きな仲良しライブラで締め括りでした。ゲーム機はめっちゃ飛ぶし花束も飛ぶしスティーブンさんは何故かシャンパンタワーを持っています。このカオスさがHLです。

・ Don't forget to don't forget me

レオくんの42番街の説明からスタートします。PSYCHO-PASSでも廃棄区画があったように、やはり昔の街並みは歴史として残っていくんでしょうね。

ネジがベンチに座ると小柄なレオくんと比べて思ったより大きかったです。キノコ頭と丸々とした体、そして何より声が可愛い…。後で特典を見たら本当に小学生の子がやっていて、演技力の高さに脱帽しました。

まずは二人がバーガーを食べる穏やかな時間が流れます。が、ここは天下のHL。のんびりとした空気も長くは続かず、ネジが車にはねられました。効果音がビヨーンなのがもっちりボディを表しています。

ここで今回の目立つモブである配達員の二人が登場しますが、何気に原作通りヒョロイのと太いので完成度が高くて笑いました。HLにも交通事故で住所交換みたいな常識あったんですね…。いやレオくんだけか……。

それにしてもバーガーにしか興味ないネジ、ぶれません。同じくらいザップのクズさもぶれません。次の話の伏線であるトレイシーさんと電話してました。

レオくんがネジのためにジャック百面相をもらってきてくれますが、よく見たらイラストのクオリティがかなり高いです。小道具さんの愛が伝わってきます。

場面変わってライブラの日常風景では、チェインがスティーブンさんに頑張って手を振っています。しかしスティーブンさんは気付かずクラウスさんに挨拶してるのが心がギュッとなりました。

皆ちゃんとチェインの気持ち分かってるよ…応援してるからね…。

でもその後はスティーブンさんが気付いて手招きしてもらって、チェインが本当に笑顔で良かったね…と温かい気持ちになりました。

またまた伏線でザップがビアノ弾いてるトレイシーさんにそのまま話しかけていて、メタ的にすごいと思います。

レオくんはというとずっとネジのことが気になっていました。配達員の人にぼったくられるのを本気で心配するレオくん、良い子すぎる。

ネジは相変わらずですがバーガーを食べる動作が可愛いのでオールOKです。そのままの君でいてください。

いくらHLでも異界人と人間の隔たりがあってちょっとしんみりしますね。そんなネジのためにバーガーを買ってきてくれる良い子のレオくん。良い子に上限がありません。

ここで2回目の挨拶をするの?と不思議に思うかもしれませんが、最後まで見たら意味がわかります。

ネジとレオくんが仲良くなる前に、一旦次の話のザップのターンを入れることによって時間経過を感じられて上手い構成だなと思いました。

ところ変わって事務所ではチェインとスティーブンさんが集団昏倒について話していますが、スティーブンさんはまだレストラン回の余韻が抜けずギャップがすごいです。そしてスティーブンさんの少年呼びいただきました。舞台版ではあんまり呼んでくれないので、噛み締めます。

クライマックスでレオくんがネジを心配して抱きしめようとした瞬間に殴るのやめてください。さらにボコボコにするのはもっとやめてください。実際にキノコ頭を金属バットで殴られるのを見ると生々しくて痛かったね…となりました。

静止画じゃなくてリアルになるとマジで殺意が芽生えますね。ネジの胞子は防衛本能であってそういうことに使うためじゃないから!!それをリサイクル可能とか言っちゃうのもう本当に殺そう(真顔)。

結局爆発してしまいレオくんがライブラの皆に心配される中、ザップは何故か小躍りしていました。原作でも明らかに何か変なこと吹き込んている顔だったのがさらに助長されています。やっぱりな…。

ラストは穏やかな生演奏の音楽をバックにレオくんがバーガーを食べながら涙を流し、またネジが事故にあって3回目の挨拶をしました。もしかしたら1 回目もそうだったのかとか考えてしまいます。ちょっと切ないけど良い話でした。

・ ザップ・レンフロ 因果応報中!!

ネジ回の途中でおそらく時間経過の演出、またストーリーの緩急のために入れてきました。

前話でフラグのあった通り、ピアノ演奏のトレイシーさんが登場します。バナルカデス呪術の滑舌の良さも健在です。

ここからはザップは右足が地面から離れちゃいけないため、かなり気を遣わなければならず大変そうでした。しかしトレイシーさんとお姉さんと自撮りする時はきちんとキメ顔をするあたりさすがです。

ツェッドさんとチェインは高みの見物で、ツェッドさんの「何の感慨もありません、ただただ痛々しい」という言葉でザップの日頃の行いが目に浮かびます。

天才的な斗流血法でも大人数相手に疲れてきたところに、クラウスさんがやって来ます。ザップのクズさを知ってもなお守ろうとする姿勢、まさに聖人です。

対してスティーブンさんは後ろでザップと喧嘩してました。まあ結局割を食うのはたぶんスティーブンさんですからね。いつも本当にお疲れ様です。

クラウスさんがザップの愚行を順番に聞いていきますが、自然にレオくんとチェインとツェッドさんが混じってるのが面白すぎました。しかも2週目に突入するのはズルい。人数が足りない分を上手く笑いに昇華していました。

クラウスさんは結局敗北(?)してしまい、退散する時の「あまりにもぉぉ」にエコーがかかっていて非痛感が増していました。ザップはもうちょっと上司の胃に優しくしてあげてください。

今度はザップがボコボコにされます。ここでもツェッドさんとチェインが混ざっていて、特にツェッドさんが割りと積極的に殴っていて大笑いしました。

最後はトレイシーさんがネックレスくれたら許してあげると言ってくれるも、それはお前用じゃないと。お前へのプレゼントはお前のことを考えて選びたいと表面的にはかっこいい言葉に聞こえますが、つまりは他の人へは他のプレゼントを選ぶという堂々たる浮気宣言てすからね。騙されないように。

最終的にはツェッドさんたちも手伝ってくれるのでちゃんとザップは愛されていますよ。

・ 鰓呼吸ブルース

暗闇の中でツェッドさんがエアギルスを奪われるところから始まります。11時間40分前に遡るを早戻しで再現しているのてすが、フィルムのシュルシュル音じゃなくて自分たちの超高い声で早口っぽく喋っていて原始的…となりました。

レオくんがちゃんと原作通りニューイヤーパーチーって言っていて嬉しかったです。その時の舞台の左側を見ると地味にザップがスティーブンさんの首を締め上げてて、後の報復が怖すぎます。

ここでどうしても気になったのですが、レオくんがツェッドさんにチラシを渡すところはたぶん裏表逆なんじゃないかな…それだとツェッドさんから見えないよ……。

ザップの言葉を気にしてしまったツェッドさんは職を探しますが中々見つかりません。異界人でももしかしたら個体数が少ない種もいるかもしれませんが、ツェッドさんは間違いなく一人なので寂しいですね。

そしておそらくツェッドさんの今作の最大の見せ場である戦闘シーンが入ります。

いやツェッドさん殺陣めちゃくちゃ上手くなってない!?

前回と比べてキレが違いますし、大きく回しても疾走感を失っていません。かなり練習されたのではないでしょうか。ありがとうございます。 

ちなみにトレンチコートの一人がもう一人に剣を投げて渡すところ普通にすごいですね。片手で受け取るのはかなり難しいと思います。

エアギルスを剥ぎ取られてしまったツェッドさんにザップは線香をあげないでください。まだ生きてます。「ウワー!ボンベなくなってる!!」と3人同時に叫ぶのが可愛かったです。

その後レオくんが取り返そう!となった時に緊急の案件が入ったため主要メンバーはそちらの対処に向かいますが、原作ではザップとK.Kの戦闘しか描かれていなかったのでクラウスさんとスティーブンさんが戦うところを見られて感激でした。

特に執事回でもあったスティーブンさんの蹴りでスクリーンを氷が突き進む演出が大好きです。スティーブンさん回し蹴りもかっこよすぎて今回の戦闘シーンの中で一番好きな部分になりました。

その間レオくんは一人で捜索しますが、熱い熱い言いながら探すレオくんを特に手伝う訳でもなく見守るチェインの構図がシュールでした。チェインそういうところあるよね…。

とにかくこの話は若者組が可愛いのです。警備員に見つからないようにコソコソ隠れたり、見つかったら全員で正座したり可愛いが溢れていました。

ここからはザップの殺陣が存分に見ることができます。レオくんも地味に戦ってはいますが何故生きているのか不思議なぐらい弱いです。ザップもそれをわかってて助けるかと思いきや相手のところに投げ込むし、でも絶対に何とかしてくれる信頼がありますよね。

トレンチコートの二人はさっきも指摘しましたが強キャラ感のある殺陣もそうですし、最後派手にやられるのも上手くて感心しました。

場面変わってチェインは銃から逃れるために走りまくります。そういえば1話目でも走ってましたね。本当にお疲れ様です。

最終的には追いつめてチェインが敵の胸に手を突っ込むところは、近くで見ると敵の右腕が偽物っぽいのでタネは分かりますが遠くからなら判別できないのでよく考えられているなと思いました。

最後はツェッドさんの大道芸で終わります。原作にはいなかったライブラメンバーが勢ぞろいしていて、チェインとK.Kはシャボン玉、スティーブンさんは氷の技でキラキラさせて、クラウスさんとギルベルトさんはファンシーなカチューシャをつけてました(?)。

音楽が終わるのと同時に全員で紙吹雪を振り上げてすぐに暗転するのが、爽快感があって笑顔になれる良いラストでした。

・ ライツ、カメラ、アクション!

原作、アニメでは2期の1話でやったものをラストに出してきました。

前話で使った紙吹雪がめちゃくちゃ落ちているので、寝っ転がっているレオくんにかなり付着しているのが可愛いです。

この話と言えば生首なのでどうするのかと思ったら、なんと回転する舞台の下から首だけ出てきました。そういう使い方もできるんですね…何でもアリだな。たぶん身体ごと回ってますよね。じゃないと大事故が起きかねないのでそう思うことにします。

ちゃんとケースの開け閉めで首が出たり戻ったりするのがギャグシーンでもないのに少し吹き出してしまいました。

まあ首から下だけなのもシュールでしたが、スティーブンさんとクラウスさんの上司組がいると安心感が違います。

レオくんがケースを持って目的地に向かうところで、まず生首と会話するためにスマホだけ隣に置くのに笑いました。特使も顎で必死に取ろうとしていて、やり取りにさらに爆笑しました。会場の笑い声はあまり聞こえなかったのでもしかして私だけですか?

そして電話した瞬間爆発するレオくんの家。もう何回引っ越しているんでしょうか。エックスステーションの下りはありませんでした。あの叫び声を聞きたかったのでちょっと残念です。

ザップとツェッドさん、チェインでそれぞれレオの行方を探しますが、チェインの敵対組織の羅列はさぞかし大変だったでしょう。私でも覚えられません。ちゃんと症例・心臓発作も知り合いの主婦も助けに来てくれますが、ブローディ&ハマーがいないため元の地点に戻るのはカットでした。

その余波かレオくんと特使のHLに対する見解などがなかったのは、結構物語の核心を突くところなのでもったいないと思います。

でも最後は神々の義眼を使ってギルベルトさんの元にたどり着くのは上手くまとめたなという印象でした。

ただスティーブンさん推しとしては、クラウスさんの胃痛や台詞を原作そのまま使ってくれていたのでそこは感謝感激です。高速回し蹴りも見れて大満足でした。

思い返すと、全体的に尺のために相当大事なところだけ残して他は絞ってきていましたね。

しかし何故かラストのザップがご飯を提案するところからの流れは回替わりで長めに時間を使っていて、ツェッドさんのアドリブ力が試されていました。

そのグダグダ感のまま生演奏に入り終了。そういう演出なんですが、多分初めて見たら心配という意味でビックリすると思います。

私個人としてはキッパリ終わってくれる方が好みではあります。しかしライブラの仲良しシーンは大好物なので、多めにあって良かったです。

・ 総評

前作が本編ならば、今作はライブラの日常編で全体的にコミカルな仕上がりになっていました。

回転する舞台など演出がさらにパワーアップしていて表現の幅が広がっており、前回出番の少なかったギルベルトさんやツェッドさん主役の回があって感無量です。

一人一人の演技も申し分なく、続編としてがっかりすることなく楽しめました。

結論、舞台血界戦線は最高です!!!

2 各キャストの感想

・ レオナルド・ウォッチ(百瀬 朔さん)

相変わらず目が大きくて小動物のような愛らしさがあります。

他のライブラメンバーが主役の話が多く、前作よりは余裕があったのではないでしょうか。それでも台詞量は人一倍多いので、よく覚えられるなといつも感心しています。

またツッコミスキルも健在で、回替わりの面白さのレベルが上がっていました。

・ クラウス・V・ラインヘルツ(岩永 洋昭さん)

王様のレストランの王様で大きな体で踊っているのが可愛かったです。

今回はあまり出番がありませんでしたが、「手始めに世界を救うのだ」など、要所要所でインパクトのある台詞や動きを残しています。

999式がなくて残念でしたね。

・ ザップ・レンフロ(猪野 広樹さん)

前回よりはクズさは控えめで、なおかつかっこいい場面が多かった気がします。

それだけ殺陣のシーンが長かったということになるので、本当にお疲れ様でした。私は最初の半神との戦闘が一番好きです。

ボケもツッコミも振り切ってできるキャラは貴重のため、これからも存分に暴れてください。

・ スティーブン・A・スターフェイズ(久保田 秀敏さん)

まずは足技本当にありがとうございます。難しかったかと思いますが、期待に答えていただいて感謝しています。スティーブンさんの魅力が倍増していました。

そしてそれに反比例するかのような顔芸、ご苦労さまです。おそらく舞台上で一番ギャップがあった人で間違いないでしょう。

もっと少年呼びが聞きたいです。

・ チェイン・皇(長尾 寧音さん)

もう何度目か分かりませんが言わせていただきます。いつ見ても美人ですね。

とにかく走っている印象がありました。それでもクールにしてないといけないので役者さんってすごいなと思います。

若者組といる時と主にスティーブンさんといる時とで態度が違って可愛いかったです。

・ K.K(安藤 彩華さん)

クラウスさん同様出番が少なくてちょっと寂しかったです。

前作と同じく戦闘シーンがメインになっていました。そのせいかさらにアクション要素を取り入れていた気がします。銃+体術は舞台で映えますね。

赤いドレスめちゃくちゃ似合っていました。

・ ツェッド・オブライエン(伊藤 澄也さん)

殺陣がめちゃくちゃ上手くなっていて驚きました。

鰓呼吸ブルースでは大活躍でしたね。真面目天然な性格で実は主要メンバーで最年少という立ち位置が好きです。

王様のレストランの王様で最後に見せたブレイクダンスのような姿勢が何故か頭から離れません。

・ ギルベルト・F・アルトシュタイン(萩野 崇さん)

ぜひ最優秀男優賞を差し上げたい。今作はこの人なしでは語れません。

とある執事の電撃作戦は本当に熱演に興奮し、記憶に残る話となりました。おそらく暇があればまた何回も見てしまうと思います。

ギルベルトさんをもっと大好きにしてくれてありがとうございました。

・ 堕落王フェムト(山本 一慶さん)

第2作目にして初登場でした。喋り方の煽ってる感が秀逸すぎます。

レオくんと仲良しに見えたり、感情が結構表に出ていて原作より可愛らしい仕上がりになっていました。まあやってることはヤバいんですけとね。

アリギュラちゃんと共演をよろしくお願いします。

3 違和感、または惜しかったところ

・ちょっと話を詰め込みすぎ

今回はこれに限ります。前作は6話だったのが今作は7話になっており、公演時間は変わっていない(むしろ今作の方が短い)ので明らかに詰め込んでいるのが分かります。

話が多すぎて実際に観劇したらかなり疲れるんじゃないかと思いました。

個人的には最終話のライツ、カメラ、アクション!は正直必要だったかどうか疑問です。色々カットするぐらいなら最初からやらなければいいのにと素人目には考えてしまいます。

まあ理由はライブラ全員出てるからだと思いますが、どうせその前の鰓呼吸ブルースでラストを改変してメンバー総出演、しかもキレイに終わらせているのだからそれでお仕舞いで良かったのではないでしょうか。その分各話の原作シーンをもっと増やせたはずです。

前作のようにメインとなる話がなかったのが原因の一部ではありますが、別に無理に詰め込まなくてもいいんやで…という気持ちでした。

4 まとめ

以上、「舞台 血界戦線 Beat Goes On」のDVDを見た感想でした。総評の通り前作で出番が少なかったギルベルトさんやツェッドさんが主役の回もあり、ライブラの破天荒な日常を垣間見ることができました。 

できれば次回作でクラウスさんやK.Kにもフォーカスが当たってほしい!!

まあ私の願望はともかく、第1作に勝るとも劣らない面白さで本当に円盤を買ってよかったです。特に「とある執事の電撃作戦」という神回を見られて感無量でした。また回替わりが死ぬほど面白かったです。俄然3作目が楽しみになりましたね。

次は現時点での最新作、「舞台 血界戦線 Blitz Along Alone」です。また時間が取れ次第、視聴して感想をまとめたいと思います。


最後に、私は運営の回し者ではないのでリンク等は貼りませんが、少しでも気になっている方や購入を検討されている方の手助けになったのならそれほど嬉しいことはありません。

ここまでお付き合いいたたき誠にありがとうございました。


麸毬

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