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本物を守りたい。江戸時代から続く阿波和三盆の危機

新型コロナウイルスの影響を受けている宿泊施設や飲食店を応援するため始まった「TASTE LOCAL」。地域のごちそうをオンラインで購入できます。

今回ご紹介するのは、伝統的な製法で作られる日本特有の砂糖「和三盆」。
徳島県で生産されるものは阿波和三盆(あわわさんぼん)と呼ばれます。

日本の製糖技術は江戸時代から発達し、以前の徳島・香川エリアには200以上の製糖所がありましたが、戦後に安価なグラニュー糖が輸入されるようになり、現在は服部製糖所を含め世界にわずか5社を残すのみだそう。

ひとくくりにされがちな「和三盆」ですが、製糖所によって使用する原材料や製法が異なるため、実は、それぞれの味わいに個性があります。

江戸時代から続く和三盆の伝統

今回ご紹介するのは、創業元治元年(1864年)から156年続く服部製糖所のもの。昨年24歳の14代目へと事業承継が行われたばかりです。

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そんな中での、このコロナ禍。
実は、服部製糖所の売上機会損失は悲運にも2期連続となっています。

1期目は2018年、天候不良で原材料となるサトウキビ「竹糖(ちくとう)」を満足に収穫できなかったこと。そのため期待する量の仕込みができず、2019年は販売機会がほとんど得られませんでした。

2期目は今回。昨年は天気にも恵まれて竹糖の収穫量は満足のいくものでしたが、いざ仕込んでみたら感染症拡大の影響で販売流通がストップしてしまい、在庫過多となっています。

特に、発酵食品である糖蜜(とうみつ)はもうすでに貯蔵タンクからあふれはじめており、このままでは廃棄の道のみならず、次期のために既に栽培している希少なサトウキビ・竹糖を契約農家から買い取りることも、次の仕込みもできなくなってしまう、そんな苦境にあります。

本物の和三盆を提供し続ける服部製糖所

伝統を継承する強い想いは、服部製糖所の発信からも見受けられます。

本物の和三盆が欲しい そうやって遠路来てくださるお客様がいらっしゃいます。 本物ってなんだろう。和三盆には規格がないから本物の和三盆というものはもしかしたら存在しないのかもしれない。 だとしたら服部製糖所の和三盆が「本物の和三盆」と認識されるように頑張ろう。
(和三盆 服部製糖所 Twitter より -2018.12.18)

こうした実直な姿勢が認められ、これまで全国の和菓子・洋菓子店をはじめとした飲食業はもちろん、G20大阪サミット2019でのコーヒーブレイク、またグローバルエアラインのファーストクラス機内食など、プロが本物を求める場所で服部製糖所の和三盆は使用され、好評を得てきました。

服部製糖所のこだわり①原材料から育てる

「混じりけのない、原材料100%の和三盆だからこそ、何よりも原材料を大切にしたい」と、サトウキビの在来品種「竹糖(ちくとう)」を苗から代々受け継ぎ、自社栽培及び徳島県内の契約農家で育てるところから、服部製糖所の阿波和三盆づくりはスタートします。

竹糖(ちくとう)は沖縄などで栽培されるサトウキビと比べて細くて小さいために収穫量が少なく、また栽培に手間がかかるため、生産者はほとんどいません。

栽培から仕込みまで手間暇かけた伝統の阿波和三盆は、現代において非常に希少な逸品と言えるでしょう。

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服部製糖所のこだわり②混ぜ物をしない

「混ぜ物をしない」ことは当たり前のようですが、実は、和三盆には明確な規格がないために、例えば和三盆3割、グラニュー糖7割を混ぜたものでも「和三盆」として販売されている現状があります。

服部製糖所は「いいものを作らなければ、作り続ける意味がない」という考えから、原材料には竹糖(ちくとう)のみを使用し、一切の添加を行わない創業当時から続く伝統の製糖を守っています。これは和三盆から作られる伝統菓子「干菓子」においても同様で、つなぎとなる澱粉や水飴などは使用せずに和三盆のみで打たれています。

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服部製糖所からのメッセージ

まずは、このような機会を与えてくださりありがとうございます。
和三盆独特の風味と繊細な甘さは竹糖からでないと出ないため、弊社では創業以来受け継いできた苗を大切に育て、昔と変わらぬ味の和三盆を製造しております。

調味料に賞味期限はないと申しますが、和三盆は湿気に弱いため製造してから時間が経つと固形化してしまいます。そして、発酵食品である和三盆糖蜜はもうすでに貯蔵タンクからあふれ、このままでは廃棄するしかない状態に近づいています。

大変なのは弊社だけではないということは重々承知しております。
正直、もうやめてもいいのではないか、そんな思いも頭をよぎります。しかし、和三盆という日本の伝統産業をこのまま無くしてもよいのか、竹糖のみで作られる和三盆は世界から消えてしまうのではないかと、何度も何度も考えた結果、やれることをやってそれでもだめならその時考えようと決めました。

緊急事態宣言は解除されても動きはまだありません。皆様のお力をお借りしたく、お願い申し上げます。

商品のご案内

花咲くおはぎ「皓月(こうげつ)」(7月限定)
※現在お取り扱いがございません。

"無添加"和三盆2種(大無類和三盆・白菊印和三盆)とお干菓子セット
→完売いたしました。ありがとうございます。

"無添加"和三盆2種(大無類和三盆・白菊印和三盆)と糖蜜セット
→完売いたしました。ありがとうございます。

"無添加"和三盆 白菊印和三盆
→完売いたしました。ありがとうございます。

“無添加“和三盆 大無類和三盆
→完売いたしました。ありがとうございます。

"無添加"和三盆糖蜜(とうみつ)
→完売いたしました。ありがとうございます。

※現在、販売第2弾を準備中ですので、今しばらくお待ちください。

宗教や思想、多種多様なバックグラウンドを持つ人々が集まる会でも、ほとんどすべての人が楽しめる和三盆は、日本の誇るべき食文化のひとつです。稀少な本物の和三盆は特に、これからも大切に受け継がれていかなければなりません。ぜひみなさまのお力添えをお願いします。

レシピ「阿波和三盆糖蜜でマーブルパウンドケーキ」

阿波和三盆糖蜜と和三盆を使ったパウンドケーキをご紹介いたします。

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材料
薄力粉(ふるっておく)100g
ベーキングパウダー小さじ1/2
和三盆糖(グラニュー糖でも可)80g
バター(マーガリンでも可)100g
卵2個
バニラエッセンス少々
阿波和三盆糖蜜大さじ2

作り方
1)パウンドケーキ型にバターを塗ってケーキ用型紙を敷く
2)ボウルに室温に戻したバターを入れ、ハンドミキサーで練り、和三盆とバニラエッセンスを加える。
3)卵を溶いたものを少しずつ加えて混ぜ、薄力粉とベーキングパウダーを入れ練らないように混ぜる。
4)3に和三盆糖蜜をマーブル状になるよう混ぜ込む。
5)4を型に入れ、生地の中央をくぼませて表面をならし、160℃のオーブンで45分焼く。

粗熱が取れたら出来上がりです!

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パウンドケーキ以外にも、通常の砂糖を使うときに、和三盆や糖蜜に変更してみてください。煮込み、ソース作り、焼き菓子など幅広く活躍します。

ご家庭の味やお菓子作りに。プロの方はサンプルとして。
どうぞ本物の味をお試しください。


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