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整形外科医の意見書を発見!

伊藤詩織氏は山口氏のほか、はすみとしこ氏、大澤昇平氏、杉田水脈議員を訴えており、山口氏もまた伊藤氏案件のほか新潮社、小林善範&小学館・・・と複数の訴訟案件を抱えている。それら裁判資料を横断的に渉猟していると、重複するものもあれば、時に思いがけない”めっけもの”に当たることもある。

今回は、伊藤裁判で閲覧制限下にあった整形外科医の意見書(伊藤裁判・乙5号証)を、別の裁判ファイルで発見した!意見書(抜粋)はA4で2頁強の内容であり急ぎ転記してきた。

意見書の医師の結論を要約するなら、こうなる。「伊藤氏の膝は、もともと膝がズレやすい人に起こる反復性脱臼が疑われるが、それとてレントゲン撮影してみないと何とも言えないことだ。すごい衝撃を受けて~云々は元谷医師からの説明を伊藤さんが過大に解釈した可能性が高い。また、後に著書に記される歩行困難等の重症もカルテに記載がないことから、診療の時点では医師に伝えられていないと思われる。受傷日まで偽る必要もない。」

膝イシューはもうとうに結論は出ていると言っていいし、筆者ももう飽き飽きではあるけれど、未だにデマを撒き散らす悪質な者が一部に居るので念のためのダメ押です。全文は医学用語だらけで専門知識がないと読み難く、基礎的な解剖学の知識も必要なので、多少なりとも同領域の知識を有する筆者が一般読者のために口語に翻訳した。極めて常識的な内容だ。

<<翻訳はじめ>>

医学意見書「伊藤詩織殿の右膝の外傷について」(抜粋)

                   日本整形外科学会整形外科専門医

■ 本件右膝の外傷に関する元谷整形外科における診断と治療について
 
 元谷医師は一旦は、膝蓋骨(俗に言う膝の「お皿」)の不安定性を診断したようですが、診断書には”右膝内傷“、”右膝挫傷”と記載しています。膝蓋骨脱臼とは「お皿」が正しい位置からズレることで、この疾患は若年女性に起こりやすく、原因としては外傷(ケガ)以外に、生まれつきのこともあります。

 生まれつき位置が異常だったり、お皿そのもののの形が異常の場合や、「お皿」が収まるべき溝が浅い等の原因があるのですが、どれも普通はレントゲン写真で診断されるもので、「お皿」が外側にヘンに動くのが特徴です。膝蓋骨脱臼の場合の画像所見を参考資料2の図10-41に示しますが、これはまさに元谷整形外科の診療録の図と類似していて、元谷医師は、まずは膝蓋骨脱臼を疑ったのでしょう。

 ところが診断書には”膝蓋骨脱臼(=ズレ)”ではなく、”膝内傷”、”膝挫傷”と書かれました。考えられる理由としては、①レントゲンを撮影しておらず、膝蓋骨脱臼の確定診断がつけられないことや、②「お皿」が不安定なのは触診で分かったとしも、脱臼までの深刻な症状は触診できなかったことなどがあります。また、ケガによるズレであれば、普通は装具などの治療が行われますが、診療録によると元谷医師は装具の処方などはせず、投薬とリハビリによる治療のみを行っています。以上の診療と治療の内容から、元谷医師は伊藤氏の膝の痛みに対して、“脱臼(ズレ)”とまでは確定診断できず、”膝に何らかの外からの力が加わって起こった膝の骨・軟骨の異常”、すなわち”膝内傷”、”膝挫傷”と診断したと推察されます。

■ 本件の右膝の外傷と性的暴行との因果関係について

 膝蓋骨脱臼が起こる切欠は、たとえばスポーツ時などで、膝が内側に入る恰好になったり、膝が軽く曲がっているとか足の指が外を向いている体勢で膝を伸ばす筋肉が急に収縮した際に起こりやすいとされています。しかし、前述した通り、生まれつきが原因の場合は歩いている時に後ろを振り返った瞬間や軽くつまずいただけでも脱臼を起こすこともあります。このような例では「お皿」は自然に元に戻ることが大半で、数日間の安静と包帯固定やテーピングなどで歩けるようになることも多いです。膝蓋骨脱臼には反復性脱臼という過去の脱臼歴により脱臼しやすくなったものがあります。ケガによる脱臼なら膝が腫れたり痛みを伴いますが、反復性脱臼の場合は症状が軽度になることがあります。
 
 たしかに、伊藤氏に対して山口氏が両膝を開く行為により、伊藤氏が元々膝がズレやすい体質だったのなら、膝蓋骨脱臼を疑うことは出来るかもしれませんが、(■■(半行強閲覧制限)■■)膝関節の膨脹はなかったようですし、元谷整形ではレントゲンが撮影されていません。もしも医師がケガによるお皿のズレを疑ったとしたなら、普通はレントゲンを撮影するでしょう。さらに、外傷性膝蓋骨脱臼に対しては通常なら前述の通り、装具などの治療が行われるのが通例です。しかし、元谷整形では装具が処方されておらず、伊藤氏も初診日以降、同クリニックへ通院治療をしていないことから、診療録の内容と伊藤氏の供述の整合性を考えると、伊藤氏の右膝の外傷は(もともとズレやすい人の)反復性膝蓋骨脱臼だったと考えられます。反復性脱臼は前述したような生まれつきの原因で脱臼しやすくなった脱臼であり、本件の暴行よりも先天的・解剖的な素因が強く関与していると判断されます。それでも、この反復性膝蓋骨脱臼にしてもレントゲンが撮影されておらず、元谷医師の診断書の病名も“膝内傷”、”膝挫傷”なので、本当に元谷整形外科を受診した際に存在していたのかどうかも不明です

■ 本件の元谷整形の診療、診断内容と伊藤氏の陳述内容、著書との整合性について

 伊藤氏は陳述書や著書の中で“すごい衝撃を受けて膝がずれている”と医師から説明を受けたと述べていますが、元谷医師はおそらく診察時に膝蓋骨脱臼についての説明をしたのでしょう。確かに、前述した通り元谷医師は診療録の内容から“膝がずれている(膝蓋骨脱臼)”を疑っているのは推察できるのですが、実際に診断した病名は”膝内傷“、”膝挫傷“であって、伊藤氏の場合は反復性膝蓋骨脱臼だったと推察され、もともとズレやすい人に小さな力が加わって起こったと推測されます。さらに、医師が”すごい衝撃を受けて膝がずれている(外傷性膝蓋骨脱臼)“を疑う状況であれば、レントゲンの撮影や装具の処方、通院治療の継続の指示をするはずです。しかし、診療録によるとそれらの診療行為は行われていません。これらのことから、診療録の内容と伊藤氏の供述内容や著書の内容とを照らしあわせて医学的に判断すると、伊藤氏は元谷医師からの説明を過大に解釈した可能性が高いと考えられます。

 その他にも伊藤氏の陳述内容・著書と元谷整形外科の診療録との間で整合性の認められない部分がいくつかあります。まずは元谷整形外科に受信した理由として伊藤氏は“膝が痛くて歩くのがやっとでした、歩くことも困難だったため”と述べていますが、もしもそのような深刻な症状だったとしたら、患者は医師にその症状を訴えるものと思われます。ところが元谷整形外科医のカルテにはそのような重症度の高い症状の記載はなく(■■(12文字閲覧制限)■■)とだけしか記載がありません。つぎに、伊藤氏の供述内容によると4月3日深夜から4月4日未明にかけて受傷したとされていますが、(■■(一行強閲覧制限)■■)本件において、伊藤氏が医師に受傷機転について虚偽の内容を話すのは状況からは理解できるものの受傷日まで虚偽の日付を話したのには疑問が残ります

<<翻訳おわり>>

筆者の結論

伊藤さんの元谷整形外科訪問は4/6(月)である。この時点ではロイター社を休むために元谷整形外科を訪問したと考えるのが自然だろう。そのため3/31の仕事中の姿勢を申告した。つまり4/6には準強姦の証拠とする発想はまだない。また、後に著書に書かれる「すごい衝撃を受けて膝がズレている」「手術は大変なことだし完治まで長い時間がかかる」(BB P66) は、医師が診療時に語った一般的な事例の説明を、伊藤氏は(誤解か意図的かは不明だが)自著に自身のケースとして書き込んだものと思われる。

読んでわかるとおり膝イシューの議論で大前提として押さえておくべきは、
 ①膝のズレを整形外科領域では「脱臼(亜脱臼含む)」と呼ぶ。これは疑問の余地がないこと。
 ②小川榮太郎氏がファクトチェックで主張したのは、「伊藤氏は強い衝撃を受けて膝がズレている(それを整形外科的には「脱臼」と呼ぶが)云々と著書に書いたが、それは事実ではないと思われる」である。

つまり小川榮太郎氏の主張は上の整形外科医と同等のものだ。最小限の読解力があれば分かることだが、誤読の輩が「小川榮太郎が「伊藤氏は脱臼している」とデマを飛ばした」とトンチンカンな風評を撒き散らし、「伊藤詩織さんは脱臼なんかしてないよ~へへ~んだ」と愚か者が恥の上塗り(笑)

見つけたらアホを憐れむか笑ってやってください。

#伊藤詩織氏のカルテと防犯カメラ映像の公開を求めます