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台湾旅行記2

二日目…?朝

とりあえず寝たので二日目ということにしよう。4時過ぎに寝て、朝は7時半ごろ起きた。目は覚めたのだが、グダグダしていて8時近くなった。ただ予定を決めていたので、意地で起きた。宿では無料の朝食があると聞いていたので、共有スペースに降りていくが、その気配はない。それに関して、聞く勇気もなく、コンビニへ向かう。
セブンイレブンに来たはいいものの、店内でうろうろすることになる。まず何を買うか迷うのだ。台湾に来たからには「ぽいもの」を買いたいが、少し高い。しかも温める必要があるものは、温めてほしいことを伝えられるかという問題もある。そしてそもそもどのように買えばいいかわからない問題もある。財布の中は台湾元、レジ前でテンパるかもしれない。先に出す小銭を計算して、スタンバイした。列の後ろに並ぼうか、まだ何かスタンバイすべきことがあるのではないか、と行ったり来たりした。ただあまりうろうろしていて不審者扱いされても困るので、いざ会計へ。特に何もなく購入できた。ここまで引っ張っておいて何もなかったのは申し訳ないが、ほんとに難なく買えた。

台湾をめぐる

まずMRTに乗るのだが、悠遊卡(Easy Card)というsuica的なのがあると便利だ。ということで購入する。券売機で購入できる駅もあるらしいが、見つからないので駅員から直接購入した。段々と買い物には慣れてきた。みんな英語で会話してくれるので、ありがたい。しかも駅の案内は漢字なので、日本人にとってはとても分かりやすい。
本格的な台湾旅行の始まりとして、象山(Xiangshan)という台北101が見える山に登ることにした。これまで、東京タワー、宇都宮タワー、福岡タワー…と日本の数多くのタワーに上ってきたが、タワーから見る景色より、そのタワーと街の景色が一望できる場所が一番良い。要はこの象山である。夏は暑いとネットに書いてあったが、その忠告も無視して登り始めた。思ったより急だ。しかもかなり暑い。部活でもこんなに汗を流すかというレベルだ。半分呼吸困難になりながら、40~50分くらい登り続けただろうか。それでもまだまだ先へ続く看板があり、この先何キロという看板が出てきたので、それはさすがにあきらめた。頂上らしきところまでは行ったのだが、そこがゴールかはよくわからなかった。ちなみに象山はこの季節だからか、地元のストイックなご老人たちしか登っていない印象だった。汗だらけになりながら、ひとり自撮りをする。これまで、自撮りなど一度もしたことがない。日本なら恥ずかしくてできないが、ここは異国の地である。人目は気にならない。まさに旅の恥は搔き捨てである。この諺は、マカロニえんぴつの「この度の恥は搔き捨て」という歌で知った。初めて使った。こうして台湾の山の上で初自撮りを経験したのであった。

人生初自撮り

休憩しよう

台北101に上る予定だったのだが、時間的にも体力的にも疲れたのでやめた。ちなみに3時間睡眠で、あの山に登ったのには自分でも感心した。下へ降りても、かなり暑い。なので台北101の下にあるショッピングセンターで休むことにした。象山駅から台北101駅をMRTに乗ればいいものを歩いてしまった。余計に暑い。ショッピングセンターにはついたものの、ヴィトンとか高そうな店が入っており、とても汗だく貧乏大学生が休めるようなところではなかった。近くにあった、アトレで休むことにした。ただ中にイスやソファが見つからず、キンキンに冷えた店内をひたすら歩いて体を休めた。

昼はインスタで見てメモった「半島牛肉麺」という店に行った。もっとリサーチすればよかったのだが、意識が朦朧としていて、過去のメモに頼ってしまった。完全に現地の人が行く店のようで、観光客らしき人は全くいない。ひたすら現地人。昼時なので、近くで働いているサラリーマンたちもいた。台湾現地の料理屋は基本、紙で必要な数だけを記入するだけなので、注文には困らない。しかも漢字なのでだいたいわかる。
料理が出てくる。値段の割にボリュームがあった。トマト風味の牛肉麺。ただ味が薄すぎるような気がする。うん、薄い。調味料が置いてあるのだが、そこまで遠い。しかもそれは牛肉麺用なのかそのほかの料理用なのかがわからない。かけてみて「何かけてんだあいつ」みたいな目はされたくない、という謎のプライドが勝ってしまい、薄味の牛肉麺をすすり続けた。

はじめてのバス

一応、腹は満たされたので、次の目的地、故宮博物館へ行くことにした。牛肉麺屋の最寄り市政府駅から剣南路駅へ移動してそこからバスである。バスの乗車で厄介なのが、下手すると逆方向へ行ってしまうことだ。ただ今は便利である。調べれば、そのバス停の景色まで出てくる。それ通りに歩けば、バス停まで容易にたどり着けた。しかも台湾のバスは便利で、番号でどこ行きかがわかるようになっており、バス自体にも、どでかく番号が表示されている。一つ注意しなければならないのは、台湾では一つのバス停に様々な行先のバスが来るので、手を挙げて乗ります合図をしなければ止まってくれない。ただ観光客乗るような行先のバスは並んでる誰かしらが止めてくれるので、心配ないだろう。実際、この旅中、自分で合図したことはなかった。

博物館では、現金でのチケットの買い方がわからず、ためらいもなく案内所で尋ねた。このように台湾2日目の午後にして、人に尋ねることに抵抗がなくなったのだ。コンビニでグダグダしていた朝から急成長である。
故宮博物館では、久しぶりに日本語を見聞きした。展示に関する説明が日本語でもなされているのだ。また年齢層は高めだが、日本人観光客も多いので所々で日本語を耳にした。
さてこの博物館で見たかったのは、ある二つの展示品である。「白菜」と「角煮」である。鉱物石直前にネットで知ったのだが、「白菜」は他の博物館に出張していることが多いらしい。案の定、白菜はたぶん数百倍くらいのサイズになったパネルだけが置いてあった。彼には東京出張の機会があれば、その時お目にかかろう。ただ角煮は見ることができた。正式名は「肉形石」である。再現度は高い。どちらか一方だけでもあってよかった。

かろうじてあった角煮(正式名「肉形石」)

夕方の夜市へ

博物館からはバスに乗って士林駅まで行った。だいたいみんな同じバスに乗り、同じ場所で降りるので、迷うことはない。
それは良かったものの、計画に余裕を持たせ過ぎたことで、4時ごろ士林夜市へ着いてしまった。もちろんまだ「夜」でないので店もまばらだ。ネットには4時から店が開きだすとあったが、実際は5時ごろにならないと活気が出てこない。いや本格的ににぎわい始めるのは6時ごろである。ここの夜市自体はかなり広いのだが、それまで2時間市場内を行ったり来たり、ベンチに座ってみたりと、士林夜市マスターになったのではないかというくらい歩き回った。どこか座って休めるようなところもなかったので、ただひたすらぐるぐるしていた。ただ歩き回ると暑い。飲み物が欲しくなり、買うことにした。暑い夕方の散歩にアセロラジュースが沁みた。ここでもおばさんの「try it」が聞き取れず、右往左往してしまった。それでも買えたから、問題なし。ようやく活気が出てきて、夜市での初めての食事は大鶏排である。渡航前、インスタで台湾情報をよく見ていたのだが、今回買った「豪大大鶏排」はよく登場してきた。有名らしい。360円ほどでそこまで高くないのだが、かなり大きい。一人で食べ終えるには苦労した。味も濃いので、なかなか手ごわかった。個人的には2人で1枚くらいがちょうどいいと思う。最後にかき氷を食べることにした。その場で、カットしたマンゴーをまるまるのせてくれる豪華なかき氷である。ここで挑戦に出る。「謝謝」以外の中国語を初めて使ったのである。「请问」である。これは「すみません」的な言葉だ。そしてそのあと「一个」(ひとつ)といってなんとか中国語で注文したのである。この中国語が正しいかは知らないが、とりあえず通じてはいたので良しとしよう。おばちゃんがでかいバケツに手を突っ込んで、すくいあげるアセロラジュースにせよ、おじさんが一生懸命削ってくれたかき氷にせよ、特にお腹を壊すこともなくおいしく食べられた。

士林夜市…よる?

トラブル発生

士林夜市からは少し歩いて、台北寄りの剣潭駅から帰った。今日は夜市へ行ったから次の日は朝市に行こうということで、早めに寝ようと、すぐ宿に帰った。だがここでトラブルが発生する。今日、出掛ける時、鍵をフロントに預けたのである。しかし帰ってみると、フロントが閉鎖されている。自分の鍵がないと、エレベーターもその階に止めることが出来ない。階段で行っても、その階に入れないので、とりあえずフロントが開くのを待った。共用スペースの近くにあるのだが、一向に開く気配はない。テレビはなぜかずっとナショナルジオグラフィック的なチャンネルが流されていて、動物とか自然とかが流されている。別に見たくもないのだが、やることがないので見ていた。1時間経っても開く気配がないので、さすがに連絡することにした。すると「6階のフロントにいますよ!」とすぐ返事が返ってきた。もっと早く連絡すれば良かった。というか6階にフロントがあるなんて聞いてないぞ。いや初日の英語を聞き逃したのかもしれない。

ただ「トラブルを楽しむのが旅である」をモットーに旅行しているので、そこまで怒りとか苛立ちはなかった。それどころかこのトラブルに感謝である。このトラブルで共用スペースやエレベーターホールをうろうろしていた時、日本在住のスリランカ人に話しかけられ、連絡先を交換した。これはトラブルがあったからこその出会いである。いつか一緒に旅に行きたい。旅のトラブル万歳である。

こうして2日目は幕を閉じた。
(台湾旅行記3に続く。かはわからない、書くモチベが下がってきたので)





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