指す将順位戦6th A級2組6回戦 VSうりゅんさん(序盤など)

画像1

先日のこまちさんの自戦記を読み、うりゅんさんが雁木か四間飛車を採用してくる可能性が高いとの情報を得ます(そんな重要情報、あっさり得ていいのかという気もしますが…)

ただ、うりゅんさんはどうなっても四間飛車を採用する予定だったとのことで、【第1図】を過ぎてもほぼ想定局面だったようです。

画像2

少し進んで【第2図】。
本譜の振り飛車の▲5六銀型は主要な定跡にはない手ですが、それでも形勢は互角であるため、ここから居飛車は自力で慎重に指さないとすぐ苦しくなってしまいます。
そんなわけで、この△2二角打は5分。ここまでで既に11分消費しました。

この△2二角打が対局中では手ごたえのあった1手。
普通は代えて△7三銀~△6二銀右~△6三銀~△7三桂まで組み替える手順がありますが、今回は△7三銀▲8八飛△2二角▲6七金【参考図1】などで手順に受けられてしまうと判断しました。
(実際は以下△6五歩~△6四銀右と自然に棒銀がさばけて本譜よりも居飛車十分。この辺の判断が必要な戦型で、そのために時間を投入しているのですが…。確かに△2二角は何にも当たってないというよくない一面もあるので。)

画像3

画像2

対局中の思考は、先に△2二角の方が▲8八飛を消しており、
仮に△2二角▲6七金△7五歩は居飛車よしなので(銀が8四でちゃんと働けば、7三に引く1手を指さない分お得)、味のいい受け方はないのではないか、と思い△2二角を選びました。
前述の通り正しい判断ではなかったのですが、論理的に考えて指したつもりなので仕方ないです。

本譜は以下互角の展開が続き、面白いねじり合いでした。多くの観戦者の皆様の前で指せて光栄な内容だったと思います。

そして今回も序中盤でやたら時間を投入しましたが、これくらいやった方がいいと思います。王位戦の1日目で藤井さんや豊島さんが序盤で1手に2時間考えたりしているわけですし。
秒読みのノータイム指しも絶対にしない方がいいです。考えた方がマシな手を指せるので。(それでも悪い手を指したりしますが)

丁寧に指すという目標はそういう理由からなのですが、当然相手も強敵ですから丁寧に指してくるわけで、本譜は少しずつ苦しくなりました。

終盤は逆転の筋が残っており、今回結果は幸いしましたが、事前準備で対策されて苦しい将棋が多くなってきました。
(終盤については反響がありました。60秒将棋なので、ある程度手順を組み立てることができました)
いずれにしても精度を高めることができるようにまた頑張っていきたいと思います。

本局は居飛車急戦VS四間飛車のかなり面白い戦いでした。個人的にも好きな戦型で印象に残る1局になりました。

対局ならびにご観戦いただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?