指す将順位戦8th A級1組4回戦 VS雲 虚空さん


▲居飛車急戦-△四間飛車

1-2で迎えた4回戦です。雲 虚空さんは8期連続参戦の強豪で、上のクラスでの対局をよく観戦させていただいた記憶があります。
相居飛車になると予想していましたが▲居飛車急戦-△四間飛車となりました。

▲45歩早仕掛け

【第2図】から
    △14歩
▲37桂 △74歩
▲24歩 △同歩
▲44歩 △同銀
▲45歩 △同銀
【第3図】

ほぼ定跡の進行

【第3図】までほぼ定跡の進行ですが、△14歩に代えて△63金が多い形です。これがどう影響するか。

【第3図】から
▲33角成 △同桂
▲88角  △43飛
▲24飛  △36銀
【第4図】

最近よくやられる手段

【第4図】の△36銀は最近リアルの大会でもよくやられる手段で、対応についてはたまたま研究していました。

【第4図】から
▲34飛 △37銀成
▲33角成
【第5図】

【第4図】で▲44歩と打ってしまうと△73飛【参考1図】で、先ほどの△63金を省略したのを生かされてしまいます。

△63金型なら△53飛までしか行けない

【第5図】の▲33角成が踏み込んだ1手で、代えて▲37同飛としてみたいところですが△45桂【参考2図】と捌かれてやや不満、難しいながらも本譜の方が勝るようです。

再掲


ここでの対応が大事

かなり進んで【第6図】。薄いのでここの対応が大事。
ここで正解は2つ。
①▲69金△68銀打▲59金△同銀不成▲77銀【参考3図】で先手良し。

△69角の防ぎ。攻めを遅らせて▲66桂や▲43竜を間に合わせる

②▲79銀△68銀成▲同銀【参考4図】で先手良し。

▲68銀型だと△59銀のように直接アタックされる手がない。
これも攻めが遅れている

しかし本譜は間違えました。以下【第6図】を再掲します。

再掲

【第6図】から
▲43竜 △68銀成
▲同玉
【第7図】

【第7図】では△88角と詰めろで打たれると苦しかったようです。
つまり▲43竜は悪い手だったわけですが、自玉の危険度の把握が難しいという「急戦あるある」です。

△88角で詰めろがかかってしまう

【第7図】から
    △25角
▲86桂 △52角打
▲66桂
【第8図】

受けてもらえば先手玉も安全になる

【第8図】から
    △65銀
▲45竜
【第9図】


▲25竜と▲65竜を狙っている

【第9図】まで進み、▲25竜と▲65竜の両狙いで▲74桂からの寄せを狙っています。

以下即詰み

最終的に【第10図】まで進み、▲74桂右が実現、△73玉▲53飛までで先手勝ちとなりました。

好きな戦型で戦えたのはよかったですが、この戦型特有の中終盤の難易度の高さに間違えてしまいました。個人的には上手く指せていたとは思っていたのですが…。

ただ途中経験と研究を生かして進めることができたのはよかったでしょうか。
これで2勝2敗となりました。指し分けも厳しいと感じていたのですが、なんとか手応えを感じつつまた頑張っていこうと思います。

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