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バリアフリーでDIYな、お寺の仏前結婚式 〜 シンポジウムのご報告

2019年12月16日、川崎市にある浄土真宗本願寺派 高願寺にて「シンポジウム:DIY仏前結婚式〜一般寺院での仏前結婚式の可能性〜」を開催しました。
参加者は北海道、福島、静岡、名古屋、京都など各地からお集まりいただき、貴重な機会となりました。

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第1部のトップバッターは高願寺ご住職より、高願寺での仏前結婚式の事例報告。映像とともに「DIY」と言える工夫箇所など丁寧にご説明いただきました。シンポジウムの会場はまさに仏前結婚式を行った建物であり、リアルなイメージを浮かべながら聴くことができました。

続いては、着付け「手結び屋」の高橋範子さんよりブライダル業界の現況について。シェアは0.5%程度と推測される仏前結婚式が広まるためには「憧れ」られる要素が必要で、ひとつのキーワードとして「spiritual」という可能性を示されました。会場一同が頷くご指摘さすがです。

休憩を挟んで第2部は、第1部の登壇者お二人と私、そしてモデレーターに星野哲先生をお迎えしてのパネルディスカッション。

最初に私の方から話題提供として、大阪・堀江の萬福寺の手づくり結婚式事例をご紹介しました。事前インタビューさせていただいたのは萬福寺での仏前結婚式をプロデュースした長女の石田奈津子さん。「ハウスウェディング」でのアルバイト経験が着想の元となったようで、「ハウスウェディング」のメリット・デメリットがお寺にもあてはまり、お寺での結婚式の参考にもなるという話をしました。

そして私自身が仏前結婚式を行った経験をお話しさせていただいたことから、パネルディスカッションでは「仏前結婚式の費用感」という観点から議論がはじまりました。費用面や施設の自在さからすると「ハウスウェディング」よりも、お寺での結婚式に分がありそうです。

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パネルディスカッションでは、日本人の多くの方が共感しやすい仏教が背景にあり、ご先祖さまに思いを馳せられる場。そして現代の人々が惹きつけられている「Spiritual」な魅力を持つお寺での仏前結婚式の可能性を再認識できました。
課題としてはやはり知名度ですが、お寺は結婚式だけをする場ではないので一気に広げなくても良いのではというお話しをしました。例えば寺ヨガや坐禅会などで日常的にお寺へ通っている方など、檀家さんでなくてもよいので手作りの仏前結婚式の事例をつくり、寺報などで関係者に報告をする。あとは口コミでも十分なので、年に2〜3回でもとにかく開催することを目指してはどうでしょうか。そういったお寺が各地に増えれば、点が面となり「現象化」する可能性が出てきます。

お寺でのLGBTの方の結婚式についての話も出ましたが、バリアフリーでDIYな仏前結婚式を通じてお寺の関係人口を増やす。これこそがお寺で仏前結婚式を行なう目的のひとつになると確信を深めました。

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ご参加くださった皆さま、ありがとうございました!

【Special Thanks】記事内の素敵な写真を提供してくれたのは、北海道は函館からシンポジウムのためにお越しくださった 湯川寺さん。(湯川寺さんも仏前結婚式に関する取り組みを行っておられます!)


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