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キャリアプラン、考えずに済むならそのほうがいい

こんにちは!!!伊藤です。

振り返ってみると、新卒で働きだしてからというもの、ぼくはいつも「しっかりしたキャリアを築かなければいけない」「中長期的なキャリアを見据えたうえで、仕事や勉強にいそしまなければならない」という呪縛にとらわれていました。特に、コンサルティング業界にいる人の場合、このキャリアプランニング呪縛は強いのではないかなと思います。

素晴らしい仕事ではあるものの、時間的にも精神的にもハードであることは否定できず、「若いうちに一生懸命経験を積み、それを活かして転職する」というパターンが多いように思います。

ぼくは、実は新卒でアクセンチュアに入社した当時は「しっかり勤め上げて優秀なコンサルタントになるぞ!!」と決意していました。ただ、コンサルタントとして働いていく中で、「一生やるというのはちょっと違いそうだな」という違和感を感じるようになりました。

その違和感を深堀りし、「事業をこの手でドライブしてみたい」というのが本音にたどりつき、OYOに転職して戦略企画職に就き、現在は外資系企業のゼロイチ立ち上げおよび事業拡大に邁進しているというキャリアになっています。

アクセンチュア、フロスト&サリバン、OYO Japan、それぞれの時代でぼくは常に「キャリアプラン」という呪縛にとらわれ続けていました。どんなスキルをつけるべきか、どんな仕事をするべきか、次の転職はめちゃくちゃ重要、いろんな企業を理解したうえでベストな選択肢を取らなければ etc、気が狂いそうなぐらいキャリアについて考えていた気がします。

友人や家族、上司、転職エージェントの方々などなど、本当にいろんな方に相談し、さまざまなご意見を頂きました。また、自身の力に対して不安も抱いており、英語やシステム関連の資格などの勉強もかなりの時間を割いてやっていました。

キャリアについて考えまくること、仕事だけでは学べないハードスキルをつけるために勉強すること、これ自体を否定するわけではありません。むしろ、そのときの積み上げがなければ、おそらく今の自分はないと思います。特に英語に関しては、本当に半分泣きそうになりながらやっていました。特にIELTSとGREですね。
(目標点数を取った直後に二つとも記事を書いているので、興味がある方は読んでいただけると嬉しいです!)

20代から30代前半にかけて、自分自身の生き方に悩みに悩み、「本当にこれでいいのか?」と思いながらも焦りをドライバーにして必死に勉強してきた過去の自分には本当に感謝しています。ぼくにとっては必要な時間だったし、必要な体験だったと思います。

一方で、それが幸せだったか?というと、正直そんなことはないような気がします。休みの日でも何かに追いかけられているようで気が休まることはほとんどなかったですし、奥さんとの時間も取れず、また取れたとしても上の空になってしまって、寂しい想いをさせてしまったこともたくさんあったように思います。

仕事という観点でもそうです。もちろん、プロとして仕事には全力投球してきたと思っていますが、どうしてもある種の線引きはしていたような気がします。あるところまでやったら、あとは勉強の時間、というように頭のスイッチを切り替えていました。そうでないと勉強において結果を出すことはできず、仕方のないことです。ただ、結果としては仕事に費やす時間、集中力の一定の割合が勉強やキャリアについての試行錯誤に割かれてしまっていたように思えます。その時間や集中力を仕事そのものに費やしていたら、もっともっと突き抜けた結果を出せていたかもしれません。

経営者になってからは、キャリアプランや勉強の意識が自分から抜けていき、「どのようにこの会社を成長させるか」「どうやってお客さまやパートナーさま、社員のみんなをハッピーにできるか」というところのみにフォーカスできるようになりました。勉強することや読書対象も、現在の会社の状況に関連していて、解決のタネがありそうなものに偏るようになっています。それだけだと幅が狭まりそうなので、あえて頭を空っぽにする時間も必要だな…とは思ってはいますが。

「事業のみに集中できる≒キャリアプランを考えなくてよい」という状況は、自分にとってはかなり幸福度が高いです。ある一点のみに集中できる、かつ自分のためだけでなく他の人/社会のために力を使えるというのは、非常に幸せな感覚なのです。

正直、過去の仕事と比べると、精神的なプレッシャーが大変大きいことは事実です。ぼくはかなり寝付きがいいほうなのですが、この仕事に就いてから、かなり寝付きが悪くなってしまいました。笑 それでも、「事業の成長」「各ステークホルダーの幸福」を考え、実行し、改善し…というのを繰り返すことに集中できるというのは幸せなことです。

龍が如く0の主人公、桐生一馬もこんなカッコいいセリフを残しています。

お前は、そうやってなんでもかんでも計算ずくか……?男の「看板」ってのは、自分で設計図引いて作るようなもんじゃねえ。あとから勝手についてくるもんだ。

龍が如く0より

一点のみに集中すること、および他者のHappinessのために力を使えること。これは本質的な幸福度合いに大きく寄与している気がします。

キャリアに悩んでいろいろと考え、努力をしてきた過去の自分には大きく感謝しています。しかし、可能であれば、キャリアプランは脇に置き、無我夢中でできる仕事があるほうが幸せなんじゃないかな、とぼくは思っています。

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