「あ」 悪質

文章を書くのが大の苦手なわたしが
苦手克服の為に取り組み始めたnoteですが
如何せん相変わらずのスローペースで
何の克服にもならず終いだったので
今年は五十音順にことばを選んで
それをテーマにnoteを更新しようと思います。
そして、そのことばもわたし自身が選ぶと
一向に取り組まなさそうな未来が待ち構えてるので
某snsで募集をして、その中から1つ選ぶという
人さまの力をお借りしてやっと成り立つ
綱渡りな企画をご用意いたしました。

初回は「あ」ということで
ご応募いただいた「あ」たちの中から
五十音note実行委員会(通称GNJ)が
厳選なる協議の上、選んだことばは


悪質です。


という事で、記念すべき初回は
「悪質」をテーマに書いていこうと思います。

まず、わたしが「悪質」ということばで
すぐさま思い浮かべたのが悪質商法です。



ウソです。

ググった時にみつけました。

てな訳で、悪質商法も色んな種類があるようですので
ご自身で勝手にお調べください。(投げやり)
そして今回はこの中から2つの悪質商法にまつわる
エピソードをご紹介しようと思います。


■催眠(SF)商法

何年か前に通勤時に通る場所に
元々、本屋だった空き店舗があり
ある日を境に、その空き店舗に
毎朝、暇を持て余してるであろうお年寄りが
行列をなすようになったんです。
次の日もそのまた次の日も行列をなしていたので
何か美味しいものでも売ってるのかなぁなんて
その行列の正体が気になっていたのですが
外からは全く中が見えない様になってるし
看板がある訳でもなくって
全く手掛かりが掴めないままでした。

そんな悶々としていた時に、友人に
「あそこの店、いっつも朝から行列できてるけど
何屋さんなんだろうね~。」と何気なく話をしたら
「あそこは醤油とか砂糖をタダであげますよって言って
高い羽毛布団を買わされるんだよ。」と
わたしが掴めなかった行列の正体を
意図も簡単に掴んでいたのです。

「えー、こわいねー。」なんて言いながら
その話は終わったのですが·····


ん·····??


まてよ??


ここまで詳細な情報を掴むには
あの店に潜入しなければ困難なはず??

もしや、こいつは醤油や砂糖に釣られて
まんまと高級羽毛布団を買わされた口じゃあるまいか??

そういえば、最近お金にセコくなった気もしてきたし
心無しか醤油や砂糖を見る眼差しが
どこか寂しげな感じもする·····。

泊まりに行った時に高級羽毛布団が敷かれていたら
わたし、どんな顔すればいいんだろう??

と、色んな事を思い巡らせてたら
いたたまれなくなってしまったので
もうこの話題は二度と口にするまいと心に誓いました。

それからというもの行列を見るたびに
あのおじいちゃんも、あのおばあちゃんも
今晩は高級羽毛布団で寝るのかなぁと
思いながら素通りする日々を過ごし
いつの間にか行列さえもできなくなり
暫くして、ちゃんとした酒屋さんになってました。


■開運商法

わたしが小学生の高学年くらいの頃
友だちと別れて一人で下校してる途中で
見知らぬおばさんに声を掛けられました。

「僕ちゃんは神さまがいるって信じてる??」と
見知らぬおばさんは唐突に聞いてきたんです。
わたしは即座に「信じてません!!」と返答したら
「あらあら。でもね、ここだけの話·····
実は·····神さまって·····いるんですよぉ~。」と
テンション高めで言ったと思ったら
矢継ぎ早に、神さまのあれこれを話始めたんです。

わたしは当時も今も心優しい少年なので
話半分で見知らぬおばさんの神さま話を
とりあえず聞いてあげてたのですが
満足げに話おわると
「どう??神さまってすごいでしょ??
これで神さまがいるって信じたでしょ??」
なんて言うもんだから
「よくわからないけど神さまなんていないです。」と
今、思えばかわいげのない返答をしたせいで
神さまおばさんが不機嫌になってしまい
あんだけ一人で勝手に散々喋ったくせに
「じゃあ、おばさん、もっとすごい話してあげる」
なんてムキになって言い出すもんだから
仕舞いにはお母さんに壺買っていいか聞いてこい
なんて言い出したらたまったもんじゃないと
幼ながらに身の危険を感じたので
帰りが遅いとお母さんに怒られると言って
「あ、ちょっとまって!!」と制止しようとした
神さまおばさんを振り切って走って逃げ出し
20mくらい走った所で盛大にすっ転んでしまいました。
手や膝を擦りむいて痛いという感情よりも
真っ先に振り返って、反対方向に歩いていく
神さまおばさんの背中に向かって
「やっぱ、神さまなんかいないじゃん!!」って
渾身の憎しみをぶつけてやりました。



もし醤油や砂糖を貰って
高級羽毛布団を買わされそうになった時には
まず、わたしの友人の醤油や砂糖を
見つめる寂しげな眼差しを思い出してください。
もし高額な壺を買わされそうになった時には
盛大にすっ転んだわたしを思い出してください。

きっと「あんな惨めな思いをするんだったら·····」と
断る勇気が俄然湧いてくるでしょう。

万が一、悪質商法のトラブルに
巻き込まれそうになった時には
ぜひ教訓にしていただけたら幸いです。

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