祭りの痒み 川柳十句

罵倒されサンバイザーの男へと

仕立て屋の言われるままに蒼くなる

屈辱は洋菓子店の閉店後

制服の急いだ部分から咲いた

吸い殻は真夏 祭りの痒みを掻く

日射病さえ物忌みする日

根こそぎのアイスバーだった、恋が。

ボタン押す幽体離脱の三姉妹

老人に老いが追いつく指パッチン

花の名をわすれ緞帳が下がる

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