交流多め、ヒント少なめ、謎マシマシ

注意!!!!
今から書くことは、ある特定の謎解きイベントについて言及するものではありません。私がいくつかのイベント(っていうと控えめだけど実際月に1つくらいは謎解きイベントというものに行っている)に参加、あるいは運営側としてかかわった経験を踏まえて考えたこと、また、主に妻と話したことを備忘録的に記すものです!!

先日、とある謎解きに行ってきた。いわゆるホール型ではあるが、かなりアットホームなキャパの公演だ。冒頭、俳優による演劇によって物語がはじまり、その後もキットを配ってくれたり、チェックポイントに誘導してくれたりと、かなり俳優との交流多めであり、事前の宣伝でもそのことを魅力の一つとしてアピールしていた。
物語の外の人、としてヒントを出してくれる人はいるが、俳優たちも歩き回り、ときには参加者に寄り添うようにして話しかけてくれ、ヒントを出したり正解したら喜んでくれたりする。

私はこれがものすごく苦手だ。

ということに気づいた。

私はリアル脱出ゲーム©SCRAPで育ってきた人間なので、特にホール型公演だと、基本的にヒントを出されるときはタイムキープ的にヤバいとき、と思っている。スタッフさんが周りをうろうろしだしたら、焦る。悪い意味で目をつけられている、と思ってしまう。(実際はそうでもないのかもしれないが)

私にとって、ヒントがほしいと思う前にヒントを出されるというのは、どっちかといえば不快な行為なのである。なぜならナゾと言うのは、ヒントがなくても解けるように作られているはずだから。

あと、これはもう趣味の話だが、物語の登場人物がこちらに接触してくるときは「物語が動くとき」であって欲しい。その発言や行動すべてに意味があってほしい。

あとシンプルに初対面の人(その俳優が知り合いであってもその俳優が演じてる役とは初対面なので)が話しかけてくるの恥ずかしい。

だがしかし。

同時に。

これはそういう、(役を演じている最中の)俳優と直接交流ができるイベントですよ、ということも分かる。それを目当てで来る参加者にとっては、横に座ってナゾ解いてるのを見ててくれたほうが嬉しいと思うし、謎解きに関しても、ヒントどんどん出してくれ! とっかかりが分かんないからフリーズしちゃってます! という人もいるだろう。

という話を妻としたところ、妻が、「一蘭みたいにしてほしい」と言い出した。

つまり、事前に希望を聞くのである。俳優に話しかけてほしいか? ヒントはどんどん出した方がいいか? など。事前というのをどの時点に置くかは公演の性質によって異なるかもしれない。予約時点で聞いてもいいし、当日テーブルごとにオーダーを聞いてもいいかもしれない。推しの俳優を聞くのもありだろう。

これはまだまだジャストアイデアなので、色々問題もあるだろうが、ひとつの案として持っといてもいいんじゃないかと思った。もうすでにやってるところもあるかもしれないが。

追記

私は演者がヒントを出すべきではないと思っている。なぜなら、ヒントを出すのはめちゃくちゃ難しいからだ。
それは、タイミングとか言葉の選び方もそうだが、それ以前の本質的な問題として、

人はヒントを出したがる生き物だからだ。

ヒントをだすのは気持ちいい。これは、一度でもヒントを出す側になった人間なら全員分かることだと思うし、もしこのことを自覚できないとしたら、その人はヒントを出す仕事に就くべきではないと思う。ヒントを出す仕事ってなに。

ヒントを出す仕事は、そのことをしっかり自覚したうえで、自らを抑制し、出したい気持ちをコントロールできないと務まらない。これはまじでむずい。そんなことをしながら、同時に役を演じるなんて、おおごとすぎる。俳優は、しっかりと役を演じることで参加者の満足度をあげることに徹していいと思う。


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