合同誌の出し方.txt
合同誌、出してました。
実際にやってみて、あれやこれやと学びがあったので
「作りたいけど未経験だからわからない!!」という方の助けになればという意思で記事を残しておきます。本、作ろう。
大事そうなものは小見出しにしておくので、補足以外は、小見出しの数=重要度と捉えてもらっても問題ありません。
もしわからない事があれば @tarutar_ へDMを送って貰ってもいいですし、知り合いの経験者に聞くのもいいかもしれません。大体のことは教えます。
最重要事項
原稿を貰ったからには形にしろ
最悪ここさえ守ってもらえれば責められる謂れは無いはずです。
人によっては「参加者が満足する企画にする」なり「参加者の作品の魅力を十分に伝える」なりと方針はあるでしょうけど、クオリティも問わず本にして出しさえすれば大丈夫だと思いますよ。
原稿貰った上で失踪だけはしないでね。
募集前
参加者募集前に考えておくことは主に3、4つ
日程
予算(印刷所)
テーマ(形式)
(未経験の方は)相談先
ここが肝心まであります。主催側が頭を使わないといけない内容の半分はここと言っても過言ではないです。がんばりましょう。
日程
決定しないといけないのは主に
募集期間
原稿締め切り
原稿最終締め切り
原稿編集期間
(表紙、原稿を自分で作る場合は作業日)
(参加イベント)
自身で確保しないといけないのは中でも主に二つ
イベント当日
原稿編集日
(表紙、原稿を自分で作る場合は作業日)
それぞれ、参加イベントの日にちから逆算する形で決めていくといいと思います。
募集期間は一番自由の利くものなので、好みでいいと思います。原稿締め切り日と同日でもいいですし、1か月前なんかでもいいと思います。参加イベントを決めずに募集する場合や、参加イベントの日程が未決定の場合は緩めで決めるといいと思います。
原稿締め切りはイベント日から1~2か月前、最終締め切りは締め切りから2週間くらいが妥当な気はします。好みと自身の作業可能量で変化させていいと思います。
原稿編集日は規模によりますが、合同の人数規模や合同誌等への初参加の方の人数、また自分の作業可能量(作業時間)次第です。
人数が多ければ原稿ミスも増えますし、初参加の方がミスするのもきっと普通です。失敗から学んでくれればOK!ということで。
自分の作業可能量は、平日作業可or不可 であったり、平日や休日の作業可能時間で考えましょう。
私の場合は、平日作業不可、土日は最低片日は作業に費やせる想定で3週間(+宣伝その他の余力用2週間)くらいで見積もりました。結果的に平日作業ができた日もありなんとかなりました。
今回の合同はイラスト漫画のみですし表紙も他の方にお願いできたので、私自身の原稿作業日は0です。
予算(印刷所)
考えたくないけど考えないといけないものです。
主に考えるべきものは、イベント参加費+印刷費です。その他で表紙代、原稿料やポスター、参加者へ献本送付代、食費、宿泊費等はありますがこちらはケースバイケースですね。
印刷所から決めるか予算から決めるかは個人差なので、お好きな方でいいと思います。
一般常識がある方は、「今、趣味で失っても耐えられる額」を考えてそこから決めてもいいかもしれません。
印刷所から試算する場合は形式等が必要になります。形式等の話は次のテーマにて。
予算、形式、募集人数(最大値)を元に印刷所を決めるのがいいかと思いました。
私は予算を考えず印刷所を決めてなるべく安くで決めました。
なかなか辛い結果になりました(事後報告)
私の話は補足での、需要把握は難しい にて…
テーマ(形式)
見出しの通り、募集する原稿のテーマ、その形式です。
形式について押さえておくべき内容
漫画/イラスト/小説/写真/etc…
サイズ(A4、B5…)
(イラストや漫画の場合)カラー/フルカラー
(イラストや漫画の場合)解像度
ページ数指定
(小説の場合)文字数
テーマについて押さえておくべき内容
R18 or R15 or 全年齢
登場キャラクター
募集テーマについて
その他募集において押さえておくべき内容
謝礼(+受け渡し手段)
寄稿原稿の公開日
(権利回り)
公募型の合同誌の場合、謝礼は献本一冊がメジャーです。
公開日は二週間~二年、公開禁止もありますね。
寄稿原稿の権利の所在は記載する方と記載しない方がいますが、私は必要ない派閥です。
形式と人数で印刷費が決まるので、他の方の合同誌を参考に決めるのもいいと思います。
基本的な話ですが、カラーほど印刷費は高くなりますし大きいサイズほど印刷費は高くなります。カラーモノクロ両採用というものもありますが、ページ数次第で全ページカラー(カラー印刷でモノクロを印刷しないといけない状態)になるので、そのあたりは印刷所さんを確認してください。
(未経験の方は)相談先
何かあったときに経験者の意見は助かります。なんなら、熱意と時間と金と相談先さえあれば、未経験の方でも合同誌は出せると思います。私がこれにあたる?かも。わからん
個人誌経験のみの方も相談先は確保しておいて損はないと思います。
合同誌制作の流れ
参加者募集~
募集前に決めた内容を元に参加者を集めましょう。私はツイプラを使いました。
要件のみを簡潔に伝える、ツイプラ自体のレイアウトもこだわる、ここらは好みでいいと思います。
少なからず、「伝えないといけない事を伝える」ことを意識しておくといいんじゃないですかね。
宣伝として、定期的にRTをしてTLへ浮上させてあげるのもいいでしょう。
参加者への連絡手段を整備するのも良いと思います。
私は連絡手段としてDiscordを利用しました。
多分この辺りで表紙を描く人を見つけ、依頼する必要があります。
~原稿締め切り日
必要に応じて参加者さんの原稿内容や諸情報を集計したり、交流なんかをすればいいと思います。この辺りは自由です。
早めに提出してもらえた場合は、その原稿にミスが無いか確認してもいいと思います。
私はformで集計をしていました。結構便利だったので補足のformは便利にて。
~最終締め切り日
頂いた参加者さんの原稿を確認します。
イラストや漫画において確認すべきは主に以下です。
募集テーマに沿った内容か
拡張子
カラースペース(CMYK、RGB等)
サイズ(特に塗り足し部分)
レイヤー(統合忘れor消し忘れ)
いただいた原稿にミスがあった場合の対応はお好みで。
ミスの多い順で
カラースペース>サイズ≧レイヤー>拡張子
テーマ違反は基本無いです。
ミスの多いものは、締め切り近くでチェックするようリマイドするのもいいかもしれません。お好みで。
主催側が融通をきかせて修正してもいいですし、再提出をお願いする形でもいいでしょう。
私の場合は可能なものは再提出、参加者さん側から指定があればこちらで修正にしました。
変更時の作品の変化に責任を負えないからです。好みの話ですね。
参加者さんも人間なので、初参加者も経験者もミスはあります。落ち着いて再提出のお願いを出しましょう。
確認作業をする人も人間なので、一応ダブルチェックはしましょう(一敗)(すみませんでした。)
未提出の方には催促を送りました。ここも個人の好みの域だと思います。
~印刷所へ入稿
原稿のチェックをし、掲載順を整えます。また印刷数も決めます。
印刷数については、自分の合同誌と似た状態のものを作った人からアドバイスをもらうなり、イベント規模を考えるなり…とありますが、本当に部数はわかりませんでしたし、若干失敗気味です。
「8割売れて印刷代分」なんて言葉もありますし、欲しい人全員に届けたいという人もいます。好みです。
掲載順についても、どういう順にするかは好みでいいと思います。センスに任せましょう。
どうしても自信が持てない場合は、誰かを巻き込んでその人に意見をもらっていいと思います。
データを整えて、印刷所さんへ入稿をしましょう。内容チェックをする印刷所や形式チェックのみしかしない印刷所と場合によるので、一度二度の再提出は覚悟しておくのもいいかもしれません。
~イベント当日
主にイベントで必要なもの(設営機材等)の確保と合同誌の宣伝です。
告知では、参加者さんへどの程度公開していいかの伝達をしておきましょう。
ポスターの印刷はお忘れなく。当日前に荷物が揃っているか、持って行けるかをチェックしておきましょう。
当日に店番を頼める人を確保するのもいいかもしれませんね。売り子やコスをする人を呼ぶ場合もあるらしいです。
イベント後
主に通販対応、参加者へ献本送付です。ここらはまだ片付いていないので後ほど編集を加える、かも(2024/8/23)
補足
最終締め切りは決めておく
原稿提出のスケジュールにもよりますが、一定数は遅れるものです。でも、あまりにも待ちすぎて本自体を出せなくなると「期間を守って提出をした方」へ失礼なので、最終の締め切りを決めておいた方がいい印象でした。
一部提出せず連絡もせず失踪する方もいます。管理しづらいから連絡ちょうだい…
ミスは多い
多いです。人間なのでミスをします。参加者のミス無し原稿率は体感5割くらいです。主催者も起こします。まあ起こります。数は少なくても一つ一つの責任が参加者より重いです。大変失礼しました。
(あまり切羽詰まった編集日程を組むと事故が起こります。そのためのバッファです。)
管理シートの確認ミスで~でご迷惑をおかけする機会もややありました。つきものと受け止めつつ、冷静に対応しましょう。
自分もミスするとわかっていれば他人のミスへも寛容になれます。
合同用アカウントを作るか否か
結論から言えば、あまり気にしない人は作らなくていいと思います。
私が作った理由としては、合同の為に好きでもないアカウントをフォローしないといけないという問題を排して参加の敷居を下げたいことが狙いでした。
なので、気にしない人は作らなくていいと思いますし、宣伝の面では作らないメリットの方が大きいと思います。
ちょっとした所で言うと、主催自身のアカウントが{ミュートorブロック}{してるorされてる}から目に入らない、なんて事を防げます。
宣伝、わからん
大前提ですが、存在を知ってもらわない事には何も始まりません。参加者募集、完成品の宣伝共にです。
そのための宣伝は、何が正解なのか本当にわかりませんでした。アカウント名に入れて普段の活動をするくらいでも、TLの人には伝わるはずです。専用アカウントだとこれができないのがデメリットですね。
専用アカウントの場合は、主催自身の個人アカウントでも定期的にRTをし、専用アカウントでもRTをしておくといいんじゃないですかね。わからないので曖昧にしか言えません。
とてもパワープレイな話をすると、宣伝力のある人(フォロワーが多い、影響力が強い、等々)が主催して積極的に宣伝をすると良いんじゃないですかね。
各寄稿作品の注目作品や、中から抜粋した数作品の一押しポイントの宣伝なんかでもいいかもしれません。
作品が多かった上わかりやすく優劣をつけたくなかったのでやりませんでした。(人数が多い弊害部分です)
需要把握は難しい
印刷部数設定が難しいという話です。
アンケートを複数こなしてそこから決めるといいという話もありましたが、利用した印刷所さんの締め切り日、イベント当日とサンプル公開日との差異で一度しか実施できませんでした。
ざっと参加者の人数とアンケート結果+αで部数を決めましたが…まあ渋めです。形式と印刷所は記されているので、私のマイナス分を想定したい方はそこから試算するといいですよ。
予約を早めに始められれば良かったんだろうというのは反省ですね。
メロブのリンクを載せておくので、良ければ手に取ってもらえると嬉しいです。次の合同誌か個人誌の印刷費になります。
入稿締め切りの早さ由来のあれこれ
印刷所次第ではありますが、部数もページ数も多い本を作るときに重宝されている某印刷所さんは締め切りが早かったですね。
私の場合、イベントの大体三週間前くらいが締め切りだったので、部数決定の材料にアンケートに入れようとすると最低1週前はサンプル公開と告知、となると…となりますが、告知がイベントの4週前って結構早いわけで…
という事が起こります。
理想としては一番注目を集められる告知、サンプル公開タイミングで予約開始できるといいでしょうし、反省でもあります。
また、合同誌の場合は印刷を少し前倒しして印刷所から主催宅へ配送、イベント日着になるよう調整して参加者宅へ献本を送付する。という芸当もできますが、入稿締め切りが早い場合発送作業や参加者から宛先が送られてこないという事も含め2週間は見積もるべき、となるとイベント5、6週前が入稿締め切り?というなんとも奇怪な事が起きます。
やれるだけでやりましょう。
formは便利
とても便利。管理のしやすさが段違いです。
そのまま対応するスプレッドシートへ入力してくれるので、そこを使いやすいよう弄って使うのをおすすめします。
提出状況やこちらの管理状況、個々からの質問や献本送付の分類も楽です。助かります。
(スクショを上げて可視性を見せたかったですが、内容が内容なので映せなくて残念がる顔)
とりあえず利用を一考してみる価値はあると思います。ありがとう
集めた情報はこんなところ
参加HN
本への掲載名・ID
イラストor漫画
予定ページ数
予定アイドル
(漫画の方)開始ページ希望
献本受け取り方法
結局ページが確定するのは原稿が送られてからですが、心構えができます。
キャラも予定ではありますが、ざっくりと考える材料になります。
いらないと思うものは減らして、欲しいと思うものは増やすといいでしょう。
Q.稼げるの?
A.無理です
よっぽど人気ジャンルだったりテーマが人気だったりメンバーも豪華で…というならチャンスはあると思いますが、期待するものじゃありません。(やりすぎると公式に怒られる可能性もあるからほどほどにね)
テーマやジャンル次第では、印刷費回収くらいならできるとは思います。実際になかなかな頻度で合同を打っている方もいるので、結果プラスではなくても安定して8↑割くらい回収して後々のイベントで残り2割回収しつつプラスにしているんでしょうね(この辺りは継続してやることが宣伝へともつながるのかも)。ただ、多分どこであっても、売り切ったとて作業時間を考えるなら全国で最安の最低賃金を誇る県の自給「853円」にすら満ちません。残業代半分カットされてもそっちの方が稼げるかもしれません。それなのに金も時間もかけてやるくらいには楽しい事なんですよ、きっと
今回の合同誌の形式
B5( 塗り足し各3mm)
右綴じ、無線綴じ
CMYK
漫画orイラスト
漫画最大4P、イラスト最大2P
全年齢
PSD提出
CMYKは私の好みでしたが、RGBの方が使い慣れてる人も多かったらしく慣れない環境に戸惑っていた人も多そうでした。そこまでこだわるところではなかったので、ここは全体に合わせる形でもいいかもしれませんね。
総括
合同誌制作は、主催としてやることは専ら事務作業なので、初めてでも出来ないことはありません。
ある程度必要な知識を持つor入手できる状態を作る事さえできれば大丈夫です。
みんな!!作りな!!合同誌
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2516268
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