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「明日また、目が覚めますように。」
眠ってしまったらもう目が覚めないのではないかと、そんな不安を抱いたことが皆さんはありますか?
「私はたぶん早く死ぬからね。」
小学生のころ、おそらく何も考えずに放たれた家族からの言葉。
(たぶん本人は覚えてない…笑)
今でも心にずーっと残っているのですが
当時とっても思い詰めてしまって。
家族がいつか死んでしまうこと。
友人がいつか死んでしまうこと。
自分がいつか死んでしまうこと。
上手くイメージが出来ない不安に駆られて
時々眠れなくなることが実は中学生のころまでありました。
誰にも相談はできずに悶々とただ漠然と
「死」に対して不安を抱く思春期男子。
高校生の頃に母方の祖父が亡くなり
初めて家族の死を体験することになります。
病気でしばらく入院していた祖父ですが
ただいつもと変わらず
眠るように亡くなった優しく穏やかな顔を見て
自分の中での目に見えない恐怖は不思議とほぐれていき、ただ永い永い眠りについたんだと。
案外、スッと腑に落ちた感覚がありました。
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あれから14年ほどの月日が流れ
人生のどん底だと思う日もいくつか経験しました。
いざ大人になってみれば
死にたい夜も消えたい朝にも出会いました。
それでも行動に移さなかったのは
目が覚めない不安と闘っていた思春期の自分がずっと心の奥で引き留めていたのかもしれません。
今は遊べるだけ遊び、働けるだけ働き
遊び疲れて働き疲れてベッドに横たわり。
明日も明後日もやりたいことはあるけど
今日できることは全部、今日やった。
会いたい人には会い
食べたいものを食べて
話をしたい人と笑い合えた。
明日もし、目が覚めなくても悔いはない。
もしも叶うなら。
「明日また、目が覚めますように。」
祈りにも似た気持ちで気絶するように眠り
とてもラッキーなことに目が覚めて今日に至ります。
もしもこれを読んでる方も。
その読んでる方のご家族、ご友人も。
思い浮かべることができるありったけの人が。
明日また、目が覚めますように。
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