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ハリー・ポッターとアズカバンの囚人

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ハリー・ポッターはいろいろな意味できわめて普通ではない男の子だった。
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2024年3月の記事一覧

第19章 ヴォルデモート卿の召使い 5

小柄な男だ。ハリーやハーマイオニーの背丈とあまり変わらない。 まばらな色あせた髪はクシャ…

たろ
7か月前
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第19章 ヴォルデモート卿の召使い 4

「それなら、僕はスネイプにおまえを引き渡すべきだったんだ!」ハリーが叫んだ。 「ハリー」…

たろ
7か月前
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第19章 ヴォルデモート卿の召使い 3

一年前の夏、「日刊予言者新聞」に載ったロンと家族の写真だった。そして、そこに、ロンの肩に…

たろ
7か月前
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第19章 ヴォルデモート卿の召使い 2

「聞け__最後まで、わたしの言うことを聞け」 ブラックの声がかすれた。 「ネズミだ__ネズ…

たろ
7か月前
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第19章 ヴォルデモート卿の召使い 1

ハーマイオニーが悲鳴をあげた。ブラックはサッと立ち上がった。ハリーはまるで電気ショックを…

たろ
7か月前
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第18章 ムーニー、ワームテール、パッドフット、プロングズ 4

「あわや、ということがあった。何回もね。あとになってみんなで笑い話にしたものだ。若かった…

たろ
7か月前
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第18章 ムーニー、ワームテール、パッドフット、プロングズ 3

ルーピンの声のほかに聞こえるものといえば、スキャバーズが怖がってキーキー鳴く声だけだった。 「そのころのわたしの変身ぶりといったら__それは恐ろしいものだった。狼人間になるのはとても苦痛に満ちたことだ。噛むべき対象の人間から引き離され、かわりにわたしは自分を噛み、引っ掻いた。 村人はその騒ぎや叫びを聞いて、とてつもなく荒々しい霊の声だと思った。 ダンブルドアはむしろうわさを煽った……いまでも、もうこの屋敷が静かになって何年もたつのに、村人は近づこうともしない……。 しかし、変

第18章 ムーニー、ワームテール、パッドフット、プロングズ 2

ハーマイオニーが、震えながら冷静を保とうと努力し、ルーピン先生にまともに話してほしいと願…

たろ
7か月前
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第18章 ムーニー、ワームテール、パッドフット、プロングズ 1

突拍子もない言葉をない言葉を、呑み込むまでに数秒かかった。 しばらくして、ロンが、ハリー…

たろ
7か月前
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第17章 猫、ネズミ、犬 8

ブラックは天蓋付ベッドの方に歩いていき、震える片手で顔を覆いながらベッドに身を埋めた。ク…

たろ
7か月前
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第17章 猫、ネズミ、犬 7

「なんてことなの!」ハーマイオニーが叫んだ。 ルーピンはブラックを離し、ハーマイオニーの…

たろ
7か月前
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第17章 猫、ネズミ、犬 6

猫も殺さなければならないとしたら? だから、どうだっていうんだ。猫はブラックとグルだった…

たろ
7か月前
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第17章 猫、ネズミ、犬 5

すると、どこからともなくハーマイオニーの脚が蹴りを入れるのが見えた。 ブラックは痛さに呻…

たろ
7か月前
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第17章 猫、ネズミ、犬 4

影の中に立つ男が、二人の入ってきたドアをピシャリと閉めた。 汚れきった髪がモジャモジャと肘まで垂れている。暗い落ち窪んだ眼窩の奥で目がギラギラしているのが見えなければ、まるで死体が立っているといってもいい。 血の気のない皮膚が顔の骨にぴったりと張りつき、まるで髑髏のようだ。ニヤリと笑うと黄色い歯がむき出しになった。 シリウス・ブラックだ。 「エクスペリアームス、武器よ去れ!」 ロンの杖を二人に向け、ブラックがしわがれた声で唱えた。 ハリーとハーマイオニーの杖が二人の手か