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村上龍『愛と幻想のファシズム』読書中

なんの構成もなく思いついたことを書く。個人的に文章作成の練習で書いている。なので読む人(がいればだが)には何ら有益ではない。ただ自分にとって、新しい気づきがあるかもしれない。

と、いうわけで今村上龍の『愛と幻想のファシズム』を読書中である。
先日たまたま本屋で目に入った。手に取って少し読んで、即買いした。
まだ上巻の最後のほうを読んでいる最中なので、ネタバレもなにも書けないし、書く気もない。要は狩猟者(ハンター)の男がファシストになっていく物語だが、日本社会や世界情勢が予言されているかのような話で、衝撃的だ。この作品は1989年頃に発表されているので30年前以上昔なのだが、村上龍はすでに未来の、世界情勢や日本の有様を予測していたのかもしれない。
それがすごいこと、かどうかは分からない。たぶん少し頭の良い人たちは同じように予測していたと思う。村上龍は小説家なので、小説という形で表現することができたのだと思う。
この小説はある種の優生思想めいた描写(例えば弱者は強者の餌になるしかなく、社会は強者のみで成り立つなど)があるが、偏見で言わせてもらうと村上龍自身がすでに小説家としてメジャーで、社会的に影響を与えるだけのポジションにいるというのが、根源にあるような気がする。彼は強者である。
だから彼は強い個体として生きろと言っている。現在の社会は、会社も組織も団体も、もう誰も助けてはくれない。そんなものに依存せず、個人として強くなるしか生き延びる術はないと言っている。
村上龍の優生思想というか、強者思想は賛同できない。だが、彼の作品を読んでいると、奮い立つというか元気になる。
決して文章も上手くない。でも一つ一つの表現に迫力がある。『愛と幻想のファシズム』は村上龍が当時持っていた、知力をありったけぶちまけるように書いていたように思える。そこに圧倒され、惹かれる。

さてこの作品、これからどんな展開になっていくのか楽しみである。
noteを書いたら早速読もう。
最後に言うとすると、この作品は今の日本人に必読の書じゃないかと思う。

あースッキリした。

本日はこれまで。


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