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ありがとうタロウ いつまでもいっしょ

2494文字

11月3日、あと27日で16歳のタロウが星になり、きのうお別れをして来ました。

少し頂いた遺骨が入った箱を前に、暫くぼーっとしていたら、小さかった頃のタロウの懐かしいにおいがしたような気がして、涙でそのまま眠ってしまいました。

前日までごはんもおやつのさつまいもも食べて、老犬ながら元気だったタロウ。最期も私たちにちゃんとお別れをさせてくれました。最期まであなたは気丈なひとでした。

風のように走って跳んで、田んぼの中を駆け巡っていたタロウの姿が今も忘れられません。

悲しくて辛いですが、最期までちゃんと自分らしく生きることを私たちに身を持って教えてくれたタロウに感謝をし、悲しい顔はきのうまで、きょうからまたいつもの生活に戻ります。

これからは私や夫、娘や息子、そうちゃんの心の中でずっと一緒だからね。

でも・・・たまに、タロウの記事を書くと思います。書きながらめそめそしてしまうかも知れません。その時は、大目に見てください。

きょうは、可愛かったタロウに哀悼の意を込めて、以前に投稿したお話を再投稿します。

『犬のタロウ君の保育園 もし犬の保育園があったら(お迎え編 前編・後編)』をまとめました。

長くなりますが、よろしければお読みいただいて、笑ってやってください。
タロウも喜ぶと思います。


タロウは小さかった頃、かわいくてやんちゃでよく噛む犬でした。サツマイモのおやつをもらうとき、指や腕を噛んでくるのは当たり前、背後へ回って背中もカミカミしていました。

今は老犬になり噛むことはありません。

これは、小さかった頃のやんちゃなカミカミ犬のタロウがもし保育園へ行っていたら、タロウのお母さんも保育園の先生も友だちもたいへんだっただろうなぁって、私が妄想で作ったお話です。

自分の保育士時代の経験も思い出しながら、お話を作ってみました。あははって、笑って読んでくださったら嬉しいです。

犬のタロウ君は最近お母さんやお父さんがどこへも連れて行ってくれなくて、ちょっとストレスが溜まっていて、きようはとうとう友だちを噛んでしまいました。

そんなタロウ君のお迎えの時間のことです。

先生: タロウ君、お母さんお迎えに来てくれたよ~。遊んだものはちゃんとお片づけしてね~。あ、お母さん、お疲れ様です。今日もタロウ君元気いっぱいでしたよ。

お母さん: そうですか、楽しかったみたいでよかったです。先生いつもありがとうございます。

先生: いえいえ。
ところでお母さん、今日のタロウ君、ちょっと元気すぎましてね~…。

お母さん: え?先生、もしかしてタロウが何か悪いことでもしたんじゃないでしょうか。

先生: それが~、タロウ君、お友だちを噛んでしまって…。別のお友だちのお顔もひっかいてしまったんですよ。お気に入りのおもちゃの取り合いで…。気づいてすぐに飛んで行ったんですけど間に合わなくて、すみませんでした。

お母さん: えぇ~、タロウがそんなことを…先生お手数おかけしてすみません。噛んだり引っかいたりしたお子さん、大丈夫ですか?もう帰られたんですか。

先生: はい、さっき帰ったばかりなんです。タロウ君、最近おうちの様子はどうですか?

お母さん: 家では特に変わりはありませんが。でもそう言えば最近忙しくて外出する機会が少なくて、散歩とかも行けてないんです。家の中で遊ぶことが多くなってしまって、家の中を走り回って遊んでいます。

先生: そうなんですね、じゃぁちょっとストレスが溜まっているのかも知れませんね。今度のお休み、外で遊ばせてあげたらストレス解消になりますよ。

お母さん: わかりました。今度の休みは是非そうします。タロウの好きなおやつを持って、家族で遊びに行ってみようかな。

先生: それはいいですね。タロウ君きっと喜ぶと思いますよ。

お母さん: 先生、私、噛んだりひっかいたりしてしまったお子さんに謝りたいので、お名前を教えてもらえないでしょうか。これからも仲良くしてほしいので、是非謝らせてください。

先生: うちの園ではお名前はお知らせしないことになっているんですが、一応相手の保護者の方に、聞かれたら名前を教えていいか確認してあるので、様子を聞いてあげる方がいいかも知れませんね。両方ともすぐに止めたので、そんなに強くしてはないんですが。

お母さん: わかりました、帰ったら電話をかけてみます。じゃぁお子さんのお名前教えてください。

先生: はい、噛んでしまったのは仲良しのシロ君で、ひっかいてしまったのはタロウ君のことが大好きなマーガレットちゃんなんです。マーガレットちゃんは、タロウ君を止めようとしてひっかかれたんです。

お母さん: そうなんですね、かわいそうに、わかりました。シロ君は男の子同士けんかもするけど、いいお友だちなんですよ、私もシロ君のお母さんと仲良しですし。でもあのかわいいマーガレットちゃんをひっかいたなんて、困ったタロウです。

先生: そうですね、マーガレットちゃんは、大好きなタロウ君を止めたかったんだと思いますよ。女の子だからお顔に傷が残ったらかわいそうですものね。

お母さん: 先生教えてくださってありがとうございます。帰ったら必ず電話しますね。

先生: わかりました。タロウ君、今日先生が言ったこと覚えてる?お友だちとは仲良くしょうね。じゃぁごあいさつしましょう。先生さようなら、みなさんさようなら、またあした、バイバイ。

お母さん: お世話になりました。タロウ、先生が言ってくれたこと、ちゃんと守ってね。じゃぁ失礼します。

先生: さようなら、タロウ君またあしたね。

小さかった頃のやんちゃなタロウを思い出して、妄想でお話を作ってみましたが、あの頃のタロウは勢いがすごかったから、たぶんどこの保育園も入園拒否されていただろうなぁ…と思います。

今はもう噛むことはありませんが、それでもサツマイモのおやつをあげる時は、噛まれそうなほどの勢いです😊

いくつになってもおやつが大好きな、かわいいタロウのお話でした✨

最後までお読みいただきありがとうございます。嬉しいです。


笑ってくれて嬉しかった!(タロウより)

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