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感性からシステムへ。ワガママを危機感へ。(組織を成長させるための壁)

#コンヒラ #危機感 #組織化 #知恵 #カリスマ #松井忠三

38億円の赤字まで落ちこんだ良品計画で2001年に社長に就任。その後V字回復させた松井忠三氏の動画シェア。(良品計画は、当時セゾングループ創業者の提清二氏のグループ子会社)

この動画ので、以下の2点が強烈に学びになりました。
かなりの箇所が、私個人の解釈で書かれているため、ご承知おき願います

◆松井氏は「(当時の)セゾングループは堤氏の鋭い感性と先見性で引っ張ってきたから組織運営は弱く、上司ばかりを見る。廊下トンビのような社員が出世するのをまじかで見ていた」といわれています。
また当時のセゾンでは「感性」を重視するため、業務の標準化は重視されず良品計画でも各店舗によって店長の感性によって回され、結果店舗によるばらつきがあり、更に店長しか分からない「感覚」があるため、店舗の変更、改善も店長一人に作業が集中するということが見られたそうです。これは多くの中小企業でも見られる現象です。

これに対し、松井氏は「感性の経営」から「マニュアル、システムの経営」を進め、当初「現場の独創性をつぶすのか」とものすごい反発を買ったそうですが、結局新人が即戦力化し、無駄な作業が減り、空いた時間を接客サービス向上や商品開発にシフトでき売上も伸びたため「実績を見て、現場の反発は消えていった」そうです。

松井氏が取り組んだマニュアル化は、会社が決めて現場に落とす方式ではなく、「優秀な少数の店長の業務のマニュアル化で、店舗品質の平均化アップ」から進め、その後「現場の声を吸い上げながら毎月マニュアルをバージョンアップさせ全店に横展開し続ける、現場が磨くマニュアル」という二段階で進めたようです。(私の解釈)

トップの感性だけ、またはリーダーの感性だけで成功する部門、会社はよくありますが、やはり会社が大きくなるためには、感性からデータ、システムへ移行するタイミングがきますが、この時にものすごいストレスが組織とリーダーにかかります。しかし松井氏のような成功事例を知ることで、目の前の壁に諦めず、その先を目指して衆知経営への変革を進める自信につながる動画でした。


◆もう一点松井氏が指摘しているのは、「カリスマが長期政権を持つ弊害」です。そのため、松井氏自身も2001年社長就任後、無印良品を復活させながら2008年には社長の座を自ら下りていることです。
社長就任時は問題なく、強いカリスマ性を発揮して会社を復活させる段階は、本人も謙虚で真面目に努力をしますが、一旦成功すると、「復活させてカリスマとして、権限が一人に集中し、誰も直言できなくなる」結果「ガバナンスが効かなくなる(カリスマのわがままが暴走し始める」、その結果「会社がまたおかしくなる」といわれています。この具体例として2019年インタビューを受けた松井氏は日産のゴーン氏を例に挙げています。

松井氏はあくまで、サラリーマン社長の長期政権リスクについて指摘していますが、私はオーナー社長も同じだと思います。なぜなら、私自身が何人も大成功して大没落したオーナー社長を見てきたからです。
没落する理由は、私の考えではただ一点「危機感の喪失」で、特に「自分はクビになるかもしれないという危機感」がトップになくなるからです。そのため、私自身は創業者の2代目ですが、社内では「私は雇われ社長。会長の一存でいつでも私のクビは飛ぶ」と公言し、そう自覚しながら社長をするように気を付けています。また当社も10年後の経営層の育成に向けて、すでに動いています。そうすることで若手もチャンスが回り安心して勤めていただけるとともに、すでに管理職になったメンバーも同じく「危機感の喪失」が生まれず危機意識を常に持ちながら部門運営、経営を行えるように注意しています。

優れた感性をデータに。データで衆知経営を回す。byコンヒラsince1973
雇われ社長。そう思えばワガママにならない。byコンヒラsince1973

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