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教育の「別解」

「フルマは何の会社なの? YouTuberを育てる会社?」

YouTuber Academyを運営する会社の代表として、その質問はもう何度も、何度も聞かれました。
答えはもちろん「No」です。そして、いつも僕はこう答えます。

子どものやりたいをカタチにする会社です」

これは、僕たちの本心です。

しかし、初めて聞いた人の多くは、分かったような分からないような顔になってしまうのです。

教育を「子ども目線」に変える挑戦

「これは、あなたのためになるから、やっときなさい!」
「今、大変だけど、将来、絶対役に立つから」

進学に有利になる知識や、社会に出た時に役に立つスキル……これまでの教育は、未来における必要性から逆算して考える「大人目線」の教育が主流です。

そうした社会では、「今、これをやってみたい!」という子どもたちの好奇心が、未来のために、後回しにされているのではないだろうか。

逆算思考で考える、既存の「大人目線」の教育に対する問題意識こそが、フルマの原点です。

「今、一番やりたいことは何?」

子どもたちへの問いからはじまる「子ども目線」の教育が、フルマが考える「新しい教育」です。

社会から応援されなかった夢

「YouTuberの教育プログラム化」は、まさにその「新しい教育」への挑戦でした。

2017年、小学生の夢ランキングの第3位にランクインした「YouTuber」。子どもたちが憧れるプロスポーツ選手や芸能人を上回る高順位でした。しかし、「YouTuber」という職業への当時の世間からの評価は厳しいものでした。

「YouTuberって、真面目に働かないで、楽して稼ごうとしている人たちでしょ?」

当時の偏見は非常に強く、「YouTuberになりたい!」という子どもたちの夢は、残念ながら、社会から受け入れられませんでした。

いつの時代も、新しいものは、すぐに社会に受け入れられません。しかし、新たな時代をつくる子どもたちは、YouTuberという存在の魅力に、いち早く気づいていました。

2017年3月、フルマは「YouTuber Academy」を開講しました。アカデミーでは「YouTuberになる」という体験を通じて、編集技術だけでなく、ネットリテラシーや表現力が身につくような教育プログラムに落とし込み、子どもたちのやりたいの実現と、教育的価値の提供を両立を目指しました。少しずつ改善を重ね、現在までに、3000人以上が参加した教育プログラムへと成長しました。

時代が変われば、当然、子どもたちのやりたいも変わります。現在は、「マイクラ実況をしたい」という夢を応援するため、マイクラ実況コースを開講し、新たな教育プログラム化への挑戦をはじめています。

「FULMA」という旗を立てる決意

フルマは、今はまだ、YouTuber Academyを運営していた会社に過ぎませんが、いずれ「フルマ」を「子どもたちのやりたいを応援する」ことの代名詞にしたいと、僕たちは思っています。

「子どもたちのやりたいを応援したい」という想いを持った親御さんや、子どもたちの好奇心を起点にした教育を実践したいという思う人は、世の中にたくさんいるはずです。

僕たちフルマが、「子どもたちのやりたいを応援したい」という想いを持った、全ての人たちが集える場になればいいのではないか、と思いました。

そこで、教育の世界に、子どもたちのやりたいをカタチにする「新しい教育」の目印として、FULMAという旗を立てます。

2019年12月2日、「YouTuber Academy」は、「FULMA Academy」と名を改め、再スタートします。

僕らには「信じてくれる人」がいた

「YouTuber Academy」という名前を変えること。それは、僕たちにとって、「分かりやすさ」を捨てることでもありました。

キー局や大手新聞社など、これまで50件以上の取材を受けましたが、その全てが「YouTuber Academy」という名称の持つ「分かりやすさ」のおかげだったと思います。

名称変更の議論は、度々社内でも上がっていました。
しかし、この分かりやすさを失うことへの恐怖から、なかなか変更に踏み切れませんでした。

「YouTuber」というキーワードがなくなってしまうと、メディアへの露出が減るかもしれない。
そうすれば、体験会に人が来なくなるかもしれない。企業からのイベント共催の相談も来なくなるかもしれない。その結果、売上も落ちてしまうかもしれない。

そのリスクを分かったうえで、今回FULMA Academyへの名称変更を決めました。

なぜ、その決断に踏み切れたのか。

それは、アカデミーに子どもを通わせ続けてくれている親御さんたちの存在があったからです。

フルマの教育プログラムに触れ、「YouTuber Academy」というサービスそのものだけではなく、その根底にある考え方と僕たちを、信じてくれている人がいる。これほど僕たちにとって、心強い事実はありません。

フルマは、プログラムを親御さんと共に作ることに、強いこだわりを持っています。

「子どもたちのやりたいを応援したい」という想いは、フルマも親御さんも同じです。だからこそ、知恵を出し合いながら、よりよいプログラムになるようアカデミーの内容を一緒に話し合い続けています。

親御さんと共に作るきっかけとなったのは、あるアカデミー終わりの親御さんの言葉でした。

「フルマさんだけで、考えなくていいですよ。私たちもいるじゃないですか」

いつの日か、一緒に「新しい教育」を生み出したことを誇りに思ってもらえるように。

フルマのこれからを、楽しみにしていてください。

(FULMA Webサイト)


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