芸人人語と私

芸人人語と私



「太田光(2020).芸人人語 朝日新聞出版」を読んだ。コラム集という類のものである。という人間にとてつもないシンパシーを感じたからというつまらない動機である。そのシンパシーを探るために読んでいたのだが彼の強い言葉に魅了されていった。1つずつ感じたことを綴っていく。私の汚く未熟な言葉で少し感じていただきたい。




1. 言葉
この章では子を殺した親を題材に話を進めている。
「異常な世界の中では正常な人間が異常者となる。」(P17,L6)
この言葉は今の自分に突き刺さった。この言葉は、親から殺された子供がSOSを出せなかった要因を彼なりに導き出す過程で生まれた言葉である。暴力が日常で当たり前の少女は暴力は異常な行為という認識はなかったのかもしれない。そして気づいたら殺されていた。自分の所属している組織では暴力はないが感じていたことを一言で表す言葉だった。私の所属している組織で活躍している者は、意思を持たず目が死んでいて指導者に逆らわずただ生きているように私は見える。意思のあるものは削られていく組織であるとかんじている。私にはその人達が異常に見えていたのだが周りが自分のことを異常者だというので今の今まで私が異常者なのだと思っていた。第3者からみればどちらも異常者にみえるだろう。だが、今までの人生をぬるま湯に浸かっていた私には異常だと感じても逃げることしかできなかった。だが今はもう何とも思っていない。どうでもいい。組織のなかで異常者だった僕を苦しい時に支えてくれた人の理解者でいたい。


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