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【駄文】1分1秒でも惜しいのです

 表題は拙著「恋する旅人」に収録している「水商売を始めた役場の話」に登場する薄井という人物のセリフから抜き出したものになります。もう少し紹介しますと、村役場の職員に対して

『皆さんのように、仕事をしなくても給料が貰える身分じゃないのです。少しでも多く売るために、1分1秒でも惜しいのです。それが、こんな度々来られて、無駄な話を聞かされて。僕がクビになったらどうしてくれるのですか』

 などという、嫌みなセリフからの抜粋です。
 先日、映画「生きる」にも似たようなセリフがあり、個人的にはちょっとツボに入りました。薄井は作品の演出上、少し嫌な雰囲気を纏わせますが、仕事に熱心なだけで「悪い人」ではないのです。ただ、年齢が若いこともあり、少し視野が狭く、自分に正直なところがあるという設定です。

 ちなみに、「水商売を始めた役場の話」という小作品は「山形県湯野浜温泉」からの帰路でアイディアが浮かび、1日で書き上げたものになります。もう少し練り上げたい気持ちもありましたが、「恋する旅人」の書籍化にあたり、ちょうど良いページ数でしたので、収録してしまいました。
 登場人物の名前を考えるのが得意ではないので、この作品では「相沢 伊坂 薄井」と、「ア イ ウ」の順に名付けをしました。正直、やっつけ仕事です。何の深みも思い入れも無い名称となりました。
 まぁ、やっつけ仕事ではありますが、書いていて楽しかった、お気に入りの作品です。せっかくなので、ここまでお読みいただいた皆様に、公開してしまいます。少し収録した作品とは異なる部分もありますが、ドン!

ついでに、裏話もドン!!

 月山から西川町のルートは、また遊びに行きたいものです。

 さて、過去の作品はさておき、現状の私も、今も含めて「1分1秒でも惜しいのです」と感じることがあります。
 その背景にあるのは「人はいつ死ぬかわからない」という感覚です。不整脈の発作で入院して以降、言葉の理解とは別な次元で「人はいつ死ぬかわからない」ということを実感しています。変な話ですが、この稿を公開できるかどうか、いえ、完結できるかどうかさえ心配、ということに不安を抱きつつ入力しています。
 もう少し丁寧に活動したいと思いつつ、死の恐怖を払拭できないままです。なので、入力を終えると、推敲も中途半端なままで、「とにかく一度は公開」としてしまいます。はい、
「公開しないままになることを、後悔したくないのです」

 今日も寒いですね。皆様、御自愛ください。
 ということで、再度、宣伝します。心温まるお話が満載の「恋する旅人」ご賞味いただければ幸いです。


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