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I'm alive,here,The world is beautiful

 note界は魔窟か、と疑いたくなるほど恐ろしい。次から次へと凄いクリエイターさんが現れます。とちょっと不穏な書き出しで始まりましたが、今回、英国在住という「コノエミズ」さんの投稿について、現時点での感想を忘備録的にまとめたいと思います。自己紹介の記事はこちらです。

 本年3月からnote界に参加され、毎日投稿にチャレンジされているようですが、時差の関係でカウントされない日も生じるという、少し不遇のクリエイターさんでもあります。で、自己紹介の文章と写真に惹きつけられた私は、最初の投稿に遡り、記事を拝読させていただいたのですが、最初に浮かんだ印象が、
「骨太」
という言葉でした。娘さんとの重みのあるエピソードから始まり、次に人種(人権)問題の話が続き、歯ごたえがあり少し面喰いました。が、その後にお母さんとのエピソードで落とすという展開に、驚くやら感心させれるやら、まぁ、端的に言えば、心を鷲づかみされたのです。

(以下、個人の感想です)
 読みやすい文体で優しい視点で描かれているけれど、芯というか軸がしっかりしている。「自分」という根を持ちながら、他者を否定することなく、その価値観の違いに戸惑いながらも、よりよい世界を探そうとする探究者。固い芯があるけれど、それは鉄やコンクリートのような無機質で冷たく、重い堅牢さではなく、重ね塗りをするようにして成長してきた優しい、しなやかな堅さ、人を傷つけないようにしながらも、自分を守るために少しづつ重ねてできた硬さ。普段はそれを表に出すことなく、柔らかな肉と皮に包まれている。けれど、その芯から紡がれる言葉は、心を打ち骨身に沁みる。

 いくつかの記事を読んで抱いた感想が、このような感じでした。若くして異国に渡り、異なる世界に戸惑いながらも、母として妻として娘としての役割、責任を果たしつつ、日本人であり女性である、自分の存在を大切にして確認しながら生きる。そして、異世界での荒れ狂うような動静に翻弄されながらも、世界の美しさを見つけようとする。このような印象から表題の
I'm alive,here,The world is beautiful
という言葉が生まれました。文法的に正しいかどうかは知りません。ただ、今、「コノエミズ」さんの発した言葉を目にして浮かんだのが、
「私は生きている、私はここにいる、そして世界は美しい」
という旋律にも似た言葉でした。

 なお、それぞれの記事が素敵なのですが、特に「母子」の記事が凄いのです。自分の視点を持ちつつ、相手への思いやりが溢れていて、その異なる世界の狭間で、もがくように「正解」を探そうとする姿勢に、
「あなたは、どう思う?」
と、正面から問いかけられるような気持ちがします。けれど、それは非難するとか、道徳的なものを問い質すことではなく、「こういうことあるからね」と、諭すような温かさとともにあるのです。常に他者への優しさを感じます。
 特にそれを感じたのが、この記事です。

 自分の硬さが母を傷つけたのではないかということについて、「英国では異邦人という存在であり、相手が意図しない形とは言え他者に傷つけられてきた。自分は他者を傷つけないようにしたい」と、願い続けているコノエミズさんの視点で見るから、世界を美しいと感じるのかもしれません。

 コノエミズさんの「異世界」での生活を分からない身で申し上げるのは何ですが、少し多めに人生を重ねた者として申し上げたいことがあります。

『これで、いいのだ』(バカボンのパパより引用)

 出してきた答えが「正解」です、何一つ、間違えてはいないです。
 仮に「もしかしたら、もっと良い答えがあったかも」と考えるとしたら、ジョンレノンとオノヨーコが、初めて出会った日のエピソードを象徴する言葉を贈りたいと思います。

Yes.

 コノエミズさんなら、確かな光を掴むことができると信じながら、これからの投稿を楽しみにしています。



 




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