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【創作】寝言で言っていた『リンスおかわり』の謎に迫る #下書き再生工場

 私を初めて知る方もいるかもしれないので自己紹介をさせていただく、私の名は河口博、令和大学で考古学の講師をしているものである。また一方では秘境や遺跡を探検する冒険家であり、未知のお宝を探し出すトレジャーハンターでもある。以前はTV番組の企画物に出演したこともある。

 今回は国家機関からの依頼により通称『呪いのリンス』を探し出すべく探索しているところである。機関からの情報によると、既に100人を超える人々から不眠症の訴えがあり、『家族の話によると寝言で「リンスおかわり」と呟いていたようなのです』
 ということらしい。
 
 共通しているのは年齢が40代から50代ということくらいで、身長体重職業性別性癖未婚既婚は人それぞれだった。

 共通する『リンスおかわり』の謎を解くことが私に課せられたミッションとなった。
(俺はミステリーハンターじゃなくてトレジャーハンターなんだけど)という思いは成功報酬の前に封印することにした。
 報酬だけではない、謎の不眠症を発生させている『呪いのリンス』の謎を解くことで論文の2本や3本は書けるかもしれない。
 俺がやらずに誰がやる!

 助手の小林君とありとあらゆる情報を収集し、可能な限り患者との面談、危険を承知で怪しい場所に赴き、現地でのフィールドワークも行った。
 途中で謎の組織の妨害や他の大学教授からの嫌がらせを受けたりしたが、そのことが逆に謎の核心に近づいていることを予感させた。
 この辺りの話を書こうとすれば映画の2本や3本の企画が立つかもしれないが、大人の事情により結論を急ぐこととしたい。

 『呪いのリンス』の正体、不眠症を巻き起こした原因は「ちゃんとリンスしてくれるシャンプー その名もソ〇トインワン」だった。
 今回、不眠症を発症した人物たちは若い時に「ソ〇トインワン」に出会いながら『ちゃんとリンスできているか不安だから、リンスおかわり』をし続けていた人物だったのである。
 彼らに追加のリンスを辞めさせることで症状はまたたく間に改善した。

 私は機関からの成功報酬を手にすることができたが、機密保持義務代、いわゆる口止め料込みなので、今回の冒険について詳細に書き残すことができないことを皆さんにお詫びしたい。

 また患者たちの不眠症は改善されたが、元患者たちが寝言で「ちゃん りん しゃん」と呟くようになったらしく、家族が悩まされているらしいが、大学講師の私にそこまでの責任を持てというのは無理な話である。
 苦情を言ってきた機関の職員に対し、私は啖呵をきった。

『寝言は寝て言え!』
(おしまい)

 ちゃっちゃちゃらちゃーちゃららー
というBGMを脳内再生で再生工場をお楽しみくださいませ。
 こちらの企画に参加です。

#本田すのうさん
#下書き再生工場
ネタ元は青空ちくわさんでした。

#青空ちくわさん
#何を書いても最後は宣伝
こういう「くだらない話」が沢山あり〼。
ちょっと切ないお話も。


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