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予定手術の昼

 特に意味はありませんが、手術ネタを投稿です。
 サムネ画像に特に意味はありませんが、このような妨害に負けず、隙を見てパソコンで入力しているということになります。 
 3年前、2020年4月3日に「カテーテルアブレーション手術」を受けました。「心房細動」「心房粗動」の発作による心臓(不整脈)の治療のためでして、同年1月5日に病院を受診し、
「1番早い日程でお願いします」
と医師に告げたところ、予約ができたのが約3ケ月後でした。
 興味がある方のために「浜松医療センター様」のリンクと記事の一部を貼らせていただきます。

カテーテルアブレーションってどんな治療?
不整脈の治療の一つの選択肢として挙げられます。
不整脈は、大きく分けると、①心臓の筋肉の中に異常な電気回路があってその回路を電気が回ることで起こるもの、②心臓の一部から異常な電気興奮が出ているものに分けられます。
カテーテルアブレーションとは、その異常な回路や異常な部分に対して、カテーテルを用いて焼灼または冷凍凝固を行い、不整脈を抑える治療です。正式には経皮的カテーテル心筋焼灼術と呼ばれ、手術の一つに分類されます。

浜松医療センター様のウェブより引用

 予約から手術まで期間がありましたし、インフォームドコンセントもしっかりしていましたので、かなりの予備知識を得ることができました。ウロ覚えですが
・ほとんど失敗しない(1~2%偶程度の失敗はある)
・手術は1時間~2時間
・局部麻酔なので意識はある
・心臓を焼灼する時に軽い痛みを感じる
・手術して完全に完治しない場合もある(30%くらいの確率)
 その場合は、再手術となり、ほぼ完治する

 ぐらいの認識で、手術当日を迎えました。ちなみに、コロナ禍であり、見舞いはできず、単身で入院から手術です。手術を開始する時間は午前9時。

 手術台に寝かされ、本人確認など2~3の質問に回答した後、局部麻酔を受け、ふとものの付け根と鎖骨付近からカテーテルを挿入されます。
(あー-、これから始まるのか)
少しの恐怖を感じていると、
「麻酔を入れます」
と説明され

 ストン

 と、眠らされました。
 目が覚めると
「はい、無事に終わりました」
と声をかけられました。
(全身麻酔だったのですか)と確認したい気もしましたが、何やらバタバタしています。
『はい、次の患者さん準備してー』
『これ、片付けしてー』
というような声が響いていた様子でしたが、喧騒から静かに離れて病室に戻らされました。時間は12時を過ぎており、(3時間もかかったんだー)と、ネットの情報は正確では無いようでした。

 病室(多床室)では、寝返りもできない安静状態を指示され、24時間はトイレにも行けないため「おむつと尿道カテーテル」という、とても恥ずかしい
(/ω\)寝たきり状態でしたが、大過なく一晩を過ごすことができ、スマホは禁止されていないことが、時間潰しとして助かりました。

 翌朝の回診時に、執刀医から図を示されて説明がありました。
「後で検査しないと断言できませんが、治療は上手くできたと思います。けどですね、通常は大きな血管から心臓にカテーテルを挿れて、表面を焼くんですけど、この辺りの心臓の筋肉が厚すぎて、回路が焼ききれなかったんですよ。
 それで僕、一旦カテーテルを抜いて、こっちの血管から挿れ直してですね、裏側からも焼いたんです。
 そしたら、信号的には回路を上手く焼くことができました。いやぁ、普通よりも手間と時間がかかり大変でした。
 けど、いい仕事ができました。我ながら、正解でした」
 と、嬉しそうに教えてくれました。

(あー、手術後にバタバタしてたのは、終わるのが予定より遅れたからですか、納得しました。無駄に心臓の筋肉が厚くて御迷惑をおかけしましたが、先生が嬉しそうなので、私も嬉しいです)
 そんなことを考えましたが、口には出さず
「ありがとうございます。お世話になりました」
とだけ、お伝えしました。

 しかし、執刀医の先生も、3年後にネタにされるとは考えてなかったでしょうね。当時の私も考えていませんでした。
 ちなみに、当時の私が勘違いしていたことが1点あります。
「カテーテルアブレーション手術をすると、元のように元気になれる」
 ということです。事前の医師の説明では、
「少し経過を見る必要はあるが、手術が成功すれば、不整脈の発作は出なくなるし、運動や飲酒などの制限もない。服薬も必要なくなる」
と言われておりましたので「手術後は元気になれる」と考えていましたが、私の場合は「元気にはなれず、服薬も3年間継続」しています。

 個人の感覚ですが
「不整脈の発作は起きなくなったが、心不全の状態は続いている」
という感じです。不整脈も心不全も病名ではなく「状態」を示す言葉のようでして、私の場合「心房細動・心房粗動」は完治したけど「特定の病気じゃないけど、心臓が元気じゃない=心不全」は続いているようです。
 倦怠感が強く、自宅にいるとベッドにいる時間が長いです。疲れやすいので運動などで心臓に負担をかけることができない状態です。

 それでも、3年前よりは徐々に、本当に徐々にですが元に戻りつつあるような感じもしています。ただ、元気になる速度を老化が邪魔しているような感じもします。

 こんな話に、需要があるとは思いませんが「手術ネタ」を書き残しておきたくなりました。さて、
#何を書いても最後は宣伝
 去年の今頃は、このお話を書いていました。

 このお話に、大きな需要があるとは思いませんが、書き残すことができて幸せです。もし、カテーテルアブレーション手術が失敗していたら、この作品も世に生まれることがなかったと思うと、愛おしさもひとしおです。
 最後までお読みいただきありがとうございました。

 福島太郎は「文学フリマ東京36(5月21日)、文学フリマ大阪11(9月10日)」に出店を予定しています。
 また「文学フリマ岩手(6月18日)」は出店の抽選待ちですが、出店できない場合は、遊びに行く予定です。
 


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