ニャンのはなしですか 第4話
私の職場は週休2日制で土曜日は休みです。休みの日はゆっくり朝寝がしたいです。しかし当然のごとく猫たちには関係ないので今朝も5時には起こされたのです。ただ、昨夜私の帰宅が23時過ぎと遅く、泥酔状態だったことを踏まえてか、丑三つ時に起こされなかっただけヨシとしたいと存じます。
しかし、夜中のチュールを食せなかった腹いせか、かなり乱暴に起こされてしまいました。
ドン!と胸の上に乗ってこられて「何が起きた」と驚かされて私が起きたのです。直ぐに状況を察知した私は、枕の下に隠していたチュールを献上します。
ガツガツとナッツが食していきます。舌の動きが激し過ぎてベッドの上にチュールの雫が飛び散ります。ティッシュでちょいちょい拭きながら食べ終わるのを待ちます。チュールの気配に気づいたチオもベッドの下に来ましたが、ナッツに遠慮して上がってこようとはしません。
1本目のチュールを食べ終わりましたが、ナッツは去ろうとしません。私は再び枕の下からチュールを取出します。そうそう、最近の私はウォークインクローゼットに行く回数を減らすべく、常時何本かのチュールを枕の下に隠しているのです。常時と言えば譲二を思い出しますね。こちらの作品の登場人物です。
もともとは譲二を主人公として物語を書き始めたのですが、「無骨なキャラ」に設定したこともあり、何だかあまり主人公らしい活躍を見せることができず「主人公は桃ちゃんだよね」と認識されがちな不遇のキャラです。
最近は、ほぼ毎朝dekoさんの「【連載小説】北風のリュート」を拝読しているのですが、この作品の主人公がとてもおとなしいキャラで、活躍させるのに苦労している感じがして勝手に共感しています。
第1話の「スキ」が100越えで羨ましいです。「noteでは小説は読まれにくいなぁ」と感じることもありますが「良い作品は読まれる」ということのようなので、自分の未熟さを受け止めたいと思います。
話が脱線しました。縁起でもないことです。現在、新幹線に乗車中だというのに脱線してしまうとは不覚です。福島太郎マニアな方は御存じと思いますが、昨日は東京に行ってきました。本日は新幹線で北に向かっています。この後仙台駅で乗り換えて「新青森」を目指す予定です。途中で心が折れて引き返すかもしれません。
いや、だから話が脱線してるってば。
ニャンのはなしに戻します。ナッツに2本のチュールを献上し満足していただきましたので、ナッツはベッドを降り、代わりにチオが上ってきました。チオのために枕の下からチュールを取出します。チオがペロペロとチュールを味わい始めます。
何ということでしょう!
ナッツが戻ってきて私の手に爪を立て、チュールを自分の口元に引き寄せたではありませんか。
(お前、さっき2本食べただろう。これはチオの分だよ)
心の中で考えましたが言葉にはできません、言い聞かせようとしたところで猫の耳にお小言、聞いてくれるはずがありません。悲しそうな表情のチオに心で謝りながら交互にチュールを提供するのが下僕としての精一杯の務めです。
2本半のチュールを食したナッツをベッドから追い出し、さらにチオには追加チュールを提供します。しかし朝の務めはそれだけではおわりません。ナッツのお散歩をしなければなりません。チオは散歩に行きたそうな顔をしますが、外やハーネスを怖がるので散歩には行きません。そんなチオを見てナッツもちょっとだけ「チオに悪いから散歩やめようか」みたいな顔をしますが、ちょっとだけです。
結果として
こうなりました。しかし、今朝は更に恐ろしいことが起きたのです。
首から先が窓の外に出てるじゃなーい!
慌てて散歩を中止して、家に入り窓を締めました。
そして本稿を入力し始めてたのは福島駅でしたが、現在は仙台駅ではやぶさに乗り換えて岩手県奥州市付近です。
私は脱線せずに新青森駅に着けるのか、そこからどうするのか?
猫たちは大人しく留守番しているのか。続報にご期待ください。