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笑えない藁の案山子(裏の話)

#何を書くより最初に宣伝

 こちらの「笑えない藁の案山子」ですが、この本だけは「紙書籍」で読んでいただきたい、大きなイラストを観ていただきたいと感じています。
 大きなイラストだからこそ伝わるサムシングエルスを感じていただければなのです。
 このくらいのサイズ感になります。
 これを見開きで1枚絵にしますので、とても大きなイラストになります。物語というよりイラストを楽しむ作品と言えます。

カフェの本棚

 さて、裏話ということですが、意識したものでは無いのですが、「笑えない藁の案山子」は、拙著「元宮ワイナリー黎明奇譚」のセルフオマージュのような印象を抱くようになりました。
 物語の展開の骨格が良く似ているのです。こちらの本です。

展開としては
・現状に疑問を抱く主人公、現状維持を良しとする周囲
・リスクを伴う外部からの誘い、飛び出す主人公
・二転三転、七転八倒な日々
・自分を捨てて、火中に飛び込む主人公
・道が絶えたが、未来を夢見るエンディング
ということになります。

 こうして振り返ると、良く似ていますが書いている時は全く気づかず、11月11日に「文学フリマ東京37」の会場で「mikuki58さん」と話しをしていて、初めて気づきました。
「全く成長してないじゃん、俺」
と少し恥ずかしくなりました。

 ただ、そういう意味では「福島太郎が書く物語の主人公」に共通している価値観があります。
「より良い未来のために、力を尽くしたい。そのために現世利益が無くても、力尽きても良い」
と考えている主人公が多いです。

 案山子も大沼(黎明奇譚の主人公)も、
「自分の未来は亡くしても良い」
と覚悟して、火中に飛び込みます。
 案山子の場合は旅が続けられなくなる。
 大沼の場合は役所で出世の道がなくなる。
ということです。

 火中に飛び込む案山子のイラストは「後姿」なので、その表情はわかりません。
 無表情かもしれないし、決意や覚悟を有していたのか、濡れて落ちる水滴は涙のようにも見えます。けど、もしかしたら「笑っていたかもしれない」とも感じてしまいます。
 このイラストを是非、紙で観ていただきたいのです。

 一方、黎明奇譚の大沼からは「決意覚悟涙」のような悲壮感は感じられず、終始楽しんでいるように描かれています。書き手として
「大沼は出世なんか望んでいない」
と考えていたからです。
 なので、視点によってはビターエンドとも取れる「案山子」も「黎明奇譚」も、作者的にはハッピーエンドと考えています。
 彼らは自分の意志を貫き通したのですから。
 
 大沼は「私がモデル」と考える方がいらっしゃいますが、私は現実を前に「打算妥協惰性」を繰り返す、弱い人間です。意志を貫く強い心はありません。憧れの姿を創作物語として残すことが精一杯です。

 ただ、こうしてリスクを背負いながら、noteやKindle出版を続けることは、ちょっとした「冒険」として、笑顔で楽しんでいます。
 笑顔で冒険できるのは、交流していただく皆さんのおかげです。いつも有難うございます😄
#何を書いても最後は宣伝
本日は、ショートショートパラダイスを貼っておきます。






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