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【ネタバレ注】妖精綺譚 アフターサービス

 「銀山町 妖精綺譚」に掛かる裏話のような投稿です。なるべくネタバレは少なくしますが、基本的には『お読みいただいた方へのアフターサービス』という前提になりますので、まだお読みじゃない方はソッと閉じていただいた方が良いかもしれません。
 なおサムネ画像は「紙書籍版」の裏表紙に描かれている妖精になります。電子書籍は裏表紙が無いので出番がなく申し訳ない感じです。
 さて本題に入ります。

 アフターサービスとして、作者お気に入りのことをいくつか紹介します。
1 プロローグとエピローグの対比
 プロローグでは「手紙」を読んだ稲村が田中に思いを寄せます。
 エピローグでは「電子メール」を読んだ田中が稲村に思いを寄せます。
 「まだ会っていない田中」と「もう会えない稲村」という対比でもありまして、あまりに出木杉で都合が良い展開に「ゾッ」といたしました。
 この展開はギミックとして狙っていた訳ではなく「結果としてそうなりました」「書かされました」ということで「作品が醸しだした展開」ということも含めてお気に入りなのです。
 また、エピローグであの人が銀山町役場に電子メールを送るという展開は、結末まで一度書いた後にコメダ珈琲でシロクマさんと話をしている際に急に降りてきた展開でして、最初全く考えていませんでした。

2 主人公のキャラが弱いこと
 周囲の各個たるキャラに比べると主人公が主人公らしい特徴的なものがなく、傍観者のような立ち位置で流されるようにして物語が進みます。
 少し個性を表現すると「言葉も行動も軽い」ということになります。
 大学を卒業したばかりの新社会人ということで、
「あえて言おう 貧弱である」
「認めるのだな 若さゆえのイマイチ」
というキャラにしたところでして、その軽さからしがらみを超えることができたり、後半には少し成長した、という姿を描く展開に挑戦しました。

3 飯田企画課長のこと
 田中・高橋・郷田・半沢・稲村などの登場人物がそれぞれの個性や持ち味を出してくれましたが、「名脇役」としての「飯田課長」が書いていて一番楽しゅうございました。作者の意図とは関係なく自然に勝手に動いてくれました。
 私の設定としては
・余り事務能力は高くない
・部下に丸投げする
・人間関係での調子は良い
程度の人間でした。
 そもそも「飯田」という名前も「何でも反対の半沢」との対比で「何でもイインダ、イインダの飯田」ということでした。
 ただ飯田課長の「部下に丸投げ」は「事務能力は高くない」ことを自覚しているので「部下のやりたいように仕事をさせた方が上手くいく」という彼なりの処世術から来ており、部下を活かすタイプの上長ということでもあります。
 「いつもそれなりの成果を出す職員」なので、役場のナンバー2の企画課長になり、退職時には木村課長を差し置いて1番処遇が良い社会福祉協議会に任用されました。

4 円卓の騎士の歌
 こんな歌があるなんて全く知りませんでした。タイトルを見ただけで「あの場面に使える」と喜んだのですが、日本語の歌詞を見て吃驚しました。
 郷田が呟いた一言は、私の心の声です。

 結構な字数になってしまいましたので、一旦ここまでにいたしとうございます。

 福島太郎の作品はbookとnoteとtalkで完成

です。
 本の内容だけではなく、その背景や真偽などについてnoteやtalkを楽しんでいただけたら嬉しいです。noteのコメント欄でも質問などがあれば、なるべくお応えしますが、言いにくい話は記録に残らないtalkでお願いしたいところです。

 福島太郎は5月19日(日)に開催予定の「文学フリマ東京38」に出店予定です。過去のkindle作品も含めtalkで交流できることを楽しみにしています。
#何を書いても最後は宣伝
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