道の途中の男

昔、お父さんによく徳島に連れて行ってもらってサーフィンをしてた。あの頃の景色は今も忘れない。波のうねりも、川のせせらぎも、葉っぱの匂いも。明石海峡大橋を渡って徳島市内を抜ける、山の中を通って牟岐って場所を抜けたら高知の手前の海陽町に着くそこにあるカピタンって言う中華屋の前にあるつくちゃんって人の家によく行ってた。あの時は小さかったから何も考えてなくて、ただ退屈だった。行きの車で流れるウルフルズとビリー・ジョエルに感動も感じないし海から帰ってきて見るトゥームレイダーはエロいシーンばかりだし。何かを探しに外に出ても行けるのは近くのコンビニまで。でも海と川に連れて行ってくれるときと、ご飯を食べに行くときは楽しかった。海でのサーフィンは波に揉まれてすぐ嫌になるんだけど、川はずっと泳げてた。魚もたくさんいて綺麗だし、泳ぐのは好きだし川の水は塩辛くないし。ご飯はお昼に宍喰の手前だったかな?名前のないビーチの上にあるごはん屋さん。テラス席もあってハンバーグが美味しかった。今でもあるのかな?また行ってみたい。後、フーテンって人の家の前でBBQもした。真っ黒の犬がいて可愛かった。

今度徳島にまた行こうと思う。今ならビリージョエルもウルフルズの良さもわかる。あのときの音楽を聞きながらまた海に行けたらいい。できたら兄弟たちも一緒に。

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