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ポール・ウォーカーとワイルド・スピード

今回の勝手に映画コラムは
『ワイルド・スピード』で有名な
Fast&Furiousシリーズについて。
もうぼくはこれを書かずにはいられない。

筋肉ムキムキで屈強な男や
スタイリッシュなイケメンたちが魅せる
ド派手なアクションがこのシリーズ
最大の見どころであり
最高の娯楽エンターティメント。
なかでも第一作からドミニクトレット役の
ヴィン・ディーゼルと肩を並べて
本作を支えてきたブライアン・オコナー役の
ポール・ウォーカーあっての作品だ。

生前のポール最後の出演
『スカイミッション』までの全7作。
そこに至るまでの配給会社やシナリオの
細かい大人の事情、紆余曲折を経て4作目
『ワイルド・スピード MAX』にて
ようやく再びブライアン・オコナーと
ドミニク・トレットが
肩を並べてくれたあの興奮。
聞けばヴィン・ディーゼルの復帰に
なにより驚いたのがポール本人だったとのこと。
ぼくの場合、映画はただ観るだけでなく
一つの作品が出来上がるまでの裏側の
人間ドラマまで調べて楽しんじゃうんですが
(脚本に俳優がこうして影響している、とか
監督の撮り方がこうだからこうなった、とか)
ヴィン・ディーゼルの多大なる存在感も
さることながらやっぱりこの2人あっての
ワイルド・スピードだと思うのです。

さて、なぜ冒頭にも書かなければならない
と述べたのか。
その理由が〝家族〟でした。
とりわけ息子の存在でした。

〝映画〟というものは
観るタイミングの自分の置かれている
立場・状況で感受性が全く
変わってくると思うんです。

例えばトイストーリー。
子どもの頃見るトイストーリーは
本当におもちゃが夜中に動き回って
ぼくらの知らないところで
知らない世界を楽しんでるって
本当に思うじゃないですか。
大人になってみると、あぁこんな
純粋なころもあったなーとか
なんか夢あるなーとか
忘れてた気持ちを思い出させてくれたり、
その時々の観る年齢とか立場で
入ってくる内容が全然違うと思うんです。
(『スタンド・バイミー』とかも!)

なので、この『スカイミッション』も
そうなんです。
『スカイミッション』はというと
ポールウォーカーの突然の事故死から
制作が一時、打ち切られたんですが
彼の兄弟の熱心な支えのおかげで
代役を遂行し、当時のハリウッド最新鋭の
CGを駆使した映像と新たな脚本による新しい
スカイミッションが作られたんですね。
ヴィンディーゼルたちはポールの死、
すなわちブライアンオコナーを死別にせず
彼は新たに増えた家族を守るため
新しい人生の旅路へと続くストーリーへと
描き変えたんです。

映画公開時、2015年
そのときぼくは大学生で
あの頃は家族というものや
息子というものの
実感がなにもないままでした。
しかしいまになって観た
このスカイミッションは
1人の父親として本当に心の底から沁みる
家族愛がテーマの作品へと昇華されました。
彼らなりの追悼とポールに捧げた今作、
こういった製作陣の並々ならぬ思いに
ワイスピシリーズが世界中のたくさんの人から
愛される理由がわかります。

そもそもなんでワイスピを
いまになってまた見返してたのかというと
この夏に最新作がやるからというのもありますが、
それだけではありませぬ。
ぼくはいつも息子が夜泣きをするとき
抱っこしながら音楽を流します。
YouTubeで気ままに泣きやんでくれそうな
曲を探し、その中でも何故か効果的だったのが
洋楽だったんです。0歳のくせに生意気ですよね笑

最初のうちは有名なクラシックから
好きな映画のサントラに変わり、そこから
ディズニーやミュージカル映画のサントラになり
気づいたらマイケルジャクソンやらなんやら
いろいろな洋楽を聴かせては泣き止んでいました。
その中に先ほども書いた、世界中が涙した
『スカイミッション』の主題歌
亡きポールに捧ぐ「See you again」が
あったのです。
ぼくは抱っこしながらその映像を観て
うわー懐かしいなーもう6年前か・・・
なんて感慨深くなって久しぶりに
いっちょワイスピ1から観るか!
となったのです。

1なんてもう20年も前なんですよ
全然そんな気がしないくらい
あっという間ですよね
もうヴィンディーゼルもポールウォーカーも
若いったらありゃしない笑
まあぼくはその頃小学生ですけどw

最初の頃のワイスピのストリートレースに
魂かけてるアメリカのヤンキー感というか
低予算B級感もたまらなく好きなんですよ
どことなく懐かしさも感じられるし笑

回を追うごとに興行的にも成功し
アクションもド派手に
内容もカーチェイスから対戦車、対飛行機
対ドローンなどなど気づいたら
車が空からパラシュートするわ
ビルとビルの間を飛ぶわで
車が人間並みのスタントするんです
(書いてて意味わからんよw)
もうワイスピの車は車の域を越えてるんですよ
なんかもう表情が見えるんですよね車から笑
だからもはや人間並みじゃなくて
人間ですよあの車たち笑

ツッコミどころも満載で面白いのですが
それ以上に昨日の敵は今日の友的な
少年漫画のような王道の展開が
男心を熱くしてくれるのもありますね
とにかく王道でド派手なら
そりゃあ面白いに決まってる!
だからぼくはこの映画シリーズも
めちゃくちゃ好きなんです

ポールがすでに故人となった今
一から見直していくともう無邪気に笑ってる
ポールを見るだけでくるものがあるんです
シリーズを追うごとに追うごとに、
この数年後にまさか事故で亡くなるなんて
と思ってしまうんです
命の尊さをこんな形で感じてしまうなんて。

それでもこうして1人の俳優、
1人の人間が作り出していく世界観が
作品として永遠に生き続けていく美しさ
ブライアン・オコナー役は
ポール・ウォーカー以外あり得ないし
彼でなくてはならない
そう思わせてくれるんです

ポール自身もそのフィルムの中に
鮮明に今も生きていると思うと
やはり映画というものは素晴らしい

スカイミッションの最後、
ドミニクと並んで車を走らせる有名なシーン、
あのブライアンが乗る車は
本当にポールの愛車であり、あのロケ地は
ポールの事故現場とそう離れてない場所なんです
映画に携わるみんながポールを愛し、追悼し
ブライアンは永遠に生き続ける。
父親として家族を守る人生へと進む。
ブライアンの最後の台詞、
『さよならも言わずに行くのか?』と
ドミニクに笑顔で語りかけます。
それをブライアン(ポール)本人が言うんだから
もうたまらなく涙腺を崩壊させます。
そして、ドミニクはさよならを言わないんです。
きっとどこかでまたブライアン・オコナー、
そしてポールとの再会を
ワイスピファミリー一同が楽しみに
〝いつも一緒だ〟と語り
最後、道が二股に別れ、
2人がそれぞれの道に
車を走らせていきます。

あのシーンはCGで本来はない道を
ブライアンは走っていくのです。
その先はまだ誰も知りません。
それでもいつかきっとまた
再び語り合う日まで、と
See you againは流れるのでした。

あぁ、なんて素晴らしいんだろう
ありがとうポール・ウォーカー
ワイルド・スピードと
あなたに出逢えてよかった
そしてなにより日本車を
愛してくれてありがとう
いつかお金持ちになったら
ブライアンと同じGT-Rが
欲しいなぁ...笑

たろちゃん組

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