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道具のクセを知る

先日、こんなLINEが入った。

LINEグループ「タロ友」
*入会基準は堤店長のOK

タローパンの大黒柱的存在である「スパイラルミキサー」(御年35歳)が、壊れかけたそう!数時間後になんとか直ったそうな。ホッ

まだまだタローパンは続きます!

・・・ということで今回はタローパンの工場にある道具についてのこぼれ話を拾ってきた。


タローパンの工場に入ってみると、なんとも、昔ながらって感じがする。それは多分、そこにある道具たちの出す空気じゃないかと思う。

堤店長:うちの機械は、10年以内に買ったものはほとんどないわ。こないだ壊れたスパイラルミキサーは35年ものや。当時は300万円で買ってんで。

スパイラルミキサーをネット検索してみると、今の時代、ヤフオクでなんと3,000円で売られているのを発見した。

堤店長:俺が買ったときは、まだ世の中に出回ってなかったからなあ。パン学校に行ってたときに、先生にな、パン生地を練るのに何がええか聞いてん。

そしたら、ドイツのケンパーのスパイラルミキサーがええって教えてもろて。

結構こだわりがあるようで、堤店長は、ほぼすべてのパン生地をスパイラルミキサーで捏ねている。お店によっては縦型ミキサーとよばれるミキサーを使っているところもあるらしい。

縦型ミキサーの場合、👇このような撹拌子かくはんしを付けて生地をこねる。

縦型ミキマイティS用 撹拌子|株式会社愛工舎製作所|AICOH

すると、生地を“たたく”ような感じになるらしい。(※生クリームやシフォンケーキの生地、クッキーの生地とかはコレ)

一方でスパイラルミキサーの場合、👇

▼イメージ動画(ネットで検索して借用しております🙇‍♀️)

タローパンのスパイラルミキサー

生地を傷めない。縦型ミキサーに比べて短い時間で捏ねることができるため、こちらを使う。

捏ねる時間は短い方がいい。長くなると、生地の温度が上がってしまい、過発酵につながりかねないからだ。

ただ、夏になると氷水をいれて捏ねたり、粉を冷やしてから捏ねたりすることもあるそう。でも、氷を入れすぎると、次は氷を解かすための時間がかかって、捏ねる時間が長くなってしまう。・・・氷の量は塩梅がめちゃ大事だ。

堤店長:大手の工場なら“レシピ”でいけんねんけどな。でも、うちの工場は季節によって温度や湿度が違う。

道具のクセを知るのが大切やねん。
タローパンにはタローパンの作りかたがあんねんな。

パン屋界で“マイスター”とよばれる人が、昔、タローパンでパンをつくったことがあるそう。でも凄腕のその人は、タローパンのオーブンでパンを焦がしてしまったらしい。

堤店長:道具にもクセがあんねん。
ミキサーも、だいたい1分間の回転数を書いてくれてるけど、温度とか湿度で違ってくる。

あと、オーブンは、上の方と下の方で色づきが違うし。

道具のクセを知る堤店長だからこそ、タローパンでパンが焼けるのだ。


 👴 { こぼれ話

タローパンの“変わった道具”。

タローパンでは、フランスパンの成形・発酵の際に「雨どい」を使っているんです!堤店長の祖父の時代からだそう。


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