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フリーランスだから出来ること

日経COMEMOさんで以下のような募集があったので、今日は番外編で少しだけ書いてみようと思います。

#日経COMEMO #フリーランスだからできること

会計士の私がフリーランスになった経緯

私は会計士という資格を持ちながら大手監査法人で13年、ベンチャーで1年半働いた後フリーランスとして独立しました。

監査法人にいた頃は、何一つ不自由なく日々を送っていたと思います。誰もが知るような大企業の監査を担ういわば花形チームの若手の中心的な存在として働いていました。確かに忙しかったですが、花形チームに属していたこともあり、昇進も順調でした。そのまま働いていればおそらく順調に昇進し続けたでしょう。

ただ、心の中には監査という仕事は自分の人生を賭して本当にやりたいことなのか、監査法人に留まることが自分が求めている道なのかという漠然とした違和感がありました。今から思えば、その正体は、せっかく会計士という資格を持っているのだから、組織の看板とは関係ない自分の力でもっと勝負してみたいという想いだったのだと思います。その想いは最初は小さかったかもしれませんが、徐々に無視できないほど大きくなっていきました。

勝負したいけど勝負するにはまだまだ経験が足りない。そう思った私は安定を捨ててベンチャーへの転職を決意し、その後ベンチャーを経て独立し、現在6年目のシーズンを送っています。

フリーランスになって得られたもの

いろいろありますが、ここでは3つ挙げてみたいと思います。

まず1つ目は、仕事への愛着です。会社の看板がなくなって自分の力で勝負出来る環境に身をおいたことで、より仕事に対する親近感というか愛着のようなものが湧くようになりました。契約から納品までの全工程が自分の責任下にあるから愛着が湧くのは必然かもしれません。

2つ目は、周囲への感謝です。一人になったことで、組織に属していた時と比べて、より周りの方々への感謝が高まりました。一人とは言っても、お仕事をいただく取引先もあれば、チームを組んで働くこともあります。フリーになっても決して自分一人だけの力で何もかも成し遂げられるわけではなく、そういう周りの方々の存在があってはじめてフリーランスとして食べていけるわけで、誰かとのつながりを感謝する気持ちがより増えました。

3つ目はサバイバル力です。会社の看板なしに自分の力で仕事を切り開いてお金をいただくことは、会社員時代に毎月決まった給料をいただくのとは全然違いますし、確実に自信に繋がりました。また、多少うまくいかない時期も乗り越えていかなければならず、総合的なサバイバル力は確実に増しました。

フリーランスはピンポイントの労働力不足解消に資する社会インフラになっていく

フリーランスとして独立する方は、何かしらの突出したスキルを持っていて、そうしたスキルを武器にして、さまざまな顧客に対してスキルを活かしたサービスを提供していくタイプの方が多いのではないかと思います。そして先述したような仕事への愛着・周囲への感謝・サバイバル力を持った方は多いのではないかと思います。

私自身、企業で経理のキーパーソンが辞めてしまって決算をどう乗り切ろうか困っているようなケースでお手伝いさせて頂くことがあるのですが、高度な専門性を有するフリーランスが、何かに困っている企業様にとっての選択肢としてもっとうまく機能していく潜在的可能性は大いにあると感じています。

そのために足りないのは、こういうフリーランスを求めたいという需要側である企業の情報と、こういうスキルを提供できるという供給側であるフリーランス側の情報そのものではないかと思います。

ここが整備されて、よりうまくマッチングされてくるようになれば、今後フリーランスという働き方がさらに脚光を帯びてくると思いますし、フリーランスという存在が労働力不足をピンポイントで補う社会インフラとしてより機能するようになるのではないかと思います。

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