よんでみたろう

気まぐれに読書メモ。 自身をつたなく省みる。 noteはじめ2024年1月より

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  • つぶやきじゃないわたしnote

    読んだ本のメモ、感想のような日記のようなものです。

最近の記事

深読みはしなかった『みみずくは黄昏に飛びたつ』の小説家ふたり語り

タイトルに興味をもって『みみずくは黄昏に飛びたつ/村上春樹 川上未映子/分類910ム』を図書館で借りた。 ◇人は深読みしたいらしい 最初から最後までおもしろくこの対談を読んだ。 インタビューされる人は村上春樹さん、インタビューする人は川上未映子さん。小説の登場人物の名前やタイトルは記憶に残る、内容を忘れてしまっても。小説家の記憶のキャビネットと抽斗の話。ぱっと記憶の抽斗が開いて必要な情報を取り出し小説家はさささと書いていく、やっぱそうなんだろうなと思ってた。でも過去の作品

    • 大人のための語り直し『ファンタジーを読む/河合隼雄(河合俊雄編)』大人にも作用するといい

      読み終わったメモ。『ファンタジーを読む/河合隼雄(河合俊雄編)/分類B909カワ2』図書館で借りた本。ファンタジーの作用を思った。 ◇ファンタジーを大人にも 児童文学は大人も読んでいい。著者が紹介するのは西洋のものばかりになってしまったといっている。日本の名作もいいけど、西洋の方が壮大な深みを感じるそうだ。 子どもは「たましい」の真実が見えるらしい。それは無垢のなかにあるように思う。今さら子どものように素直に読めてるかわからない私は大人。物語が素直に入ってこないときがある

      • 南へのあこがれ星なのかな『天体議会/長野まゆみ』を読んだ

        『天体議会/長野まゆみ/分類913』はタイトルから星空の物語を期待して図書館で借りた本。 感想のようなもの 読ませ方というか読みの独特さで読みにくくも読み慣れる。鉱石俱楽部の少年たちの9月から12月の天体観測は銀河鉄道的っぽい。色彩は鉱物色のきらきらでいっぱい。半面、少年たちの心模様は半透明な鈍色に感じた。 秋から冬へ向かう天体の季節に、ちらほらと星々を見たような気がした。淡々とすすむ物語りの謎は謎のまま、少年の目に入っていた石の謎、石を取り除いた少年の謎。冬の空気は冷

        • 『ある小さなスズメの記録/クレア・キップス(梨木香歩訳)/分類936キ』を読んだ。時代は戦時下から戦後のロンドン。筆者の盟友のスズメは拾われて育てられた。とにかくそのスズメの接し方に愛があふれている。12年のご長寿におどろく。日常にスズメがいる風景は和む。かわいい

        深読みはしなかった『みみずくは黄昏に飛びたつ』の小説家ふたり語り

        • 大人のための語り直し『ファンタジーを読む/河合隼雄(河合俊雄編)』大人にも作用するといい

        • 南へのあこがれ星なのかな『天体議会/長野まゆみ』を読んだ

        • 『ある小さなスズメの記録/クレア・キップス(梨木香歩訳)/分類936キ』を読んだ。時代は戦時下から戦後のロンドン。筆者の盟友のスズメは拾われて育てられた。とにかくそのスズメの接し方に愛があふれている。12年のご長寿におどろく。日常にスズメがいる風景は和む。かわいい

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        • つぶやきじゃないわたしnote
          23本

        記事

          主人公は小説家、『夜の向こうの蛹たち/近藤史恵/分類913コ』を読んだ。理性はあるが性欲、食欲、気持ちを流される。誰かを本当に信頼することが苦手かもという。容姿いいとか才能があるとかないとか、それで傷つく。そこに嘘が混じると人間関係危うい。読み終わって、虚無

          主人公は小説家、『夜の向こうの蛹たち/近藤史恵/分類913コ』を読んだ。理性はあるが性欲、食欲、気持ちを流される。誰かを本当に信頼することが苦手かもという。容姿いいとか才能があるとかないとか、それで傷つく。そこに嘘が混じると人間関係危うい。読み終わって、虚無

          『クリスマス・キャロル/ディケンズ(越前敏弥訳)/分類933デ』を読んだ。1834年の作品、主人公はケチで無慈悲な老人、幽霊に忠告される「人間同士、互いに心を通わせて、広く遠くまで歩きつづけねばならない。」と。愉快になる結末はハッピー。クリスマスを楽しんでよいお年を、という気分♪

          『クリスマス・キャロル/ディケンズ(越前敏弥訳)/分類933デ』を読んだ。1834年の作品、主人公はケチで無慈悲な老人、幽霊に忠告される「人間同士、互いに心を通わせて、広く遠くまで歩きつづけねばならない。」と。愉快になる結末はハッピー。クリスマスを楽しんでよいお年を、という気分♪

          見えた!月らしい三日月とっくに過ぎてふっくらです。雲があると見えないよ。西の空に沈んじゃうよ。

          見えた!月らしい三日月とっくに過ぎてふっくらです。雲があると見えないよ。西の空に沈んじゃうよ。

          主人公が虫になってしまうお話、『変身/カフカ(高橋義孝訳)/分類943カ』を読んだ。実はよくお話を知らなかった。なるほど奇妙な家族がらみの心の闇。変身がムカデのような虫じゃなくて翅のある虫、例えばトンボだったら飛んでいけたかな?しがらみから解き放たれるよ!と思えればポジティブ?

          主人公が虫になってしまうお話、『変身/カフカ(高橋義孝訳)/分類943カ』を読んだ。実はよくお話を知らなかった。なるほど奇妙な家族がらみの心の闇。変身がムカデのような虫じゃなくて翅のある虫、例えばトンボだったら飛んでいけたかな?しがらみから解き放たれるよ!と思えればポジティブ?

          『老人と海/ヘミングウェイ(小川高義訳)/分類933へ』9月の海、メキシコ湾流へ老人はひとり小舟で出る。魚と戦う物語を読んだ。その後、ネット動画でカジキ釣り大会を見る、クルーザーでチーム戦だ。その後また本を読む、戦いがリアルに感じる。ボロボロな巨大カジキを共にひとり帰港、すごっ

          『老人と海/ヘミングウェイ(小川高義訳)/分類933へ』9月の海、メキシコ湾流へ老人はひとり小舟で出る。魚と戦う物語を読んだ。その後、ネット動画でカジキ釣り大会を見る、クルーザーでチーム戦だ。その後また本を読む、戦いがリアルに感じる。ボロボロな巨大カジキを共にひとり帰港、すごっ

          『つばさのおくりもの/小川糸/分類913オ』図書館で厚みうっすい本を選び手にした本。オカメインコが心をもって物語りしていた。大人のプチ絵本的な。カフェオレ一杯で終わっちゃった。鳥と会話ができたら楽しいだろうなぁ

          『つばさのおくりもの/小川糸/分類913オ』図書館で厚みうっすい本を選び手にした本。オカメインコが心をもって物語りしていた。大人のプチ絵本的な。カフェオレ一杯で終わっちゃった。鳥と会話ができたら楽しいだろうなぁ

          『ともぐい/河﨑秋子』を読み終えた。脳内のさまよう足取りは重かった、、、

          つたない思考で読書メモ、、、 『ともぐい/河﨑秋子/分類913.6カ』を読み終えた。半年かかって順番まわってきた図書館予約の本。ハッピーな小説とはいえない。 タイトルの響きはおぞましい。 「ともぐい」、生きるためにといえば、自然界は無駄がない。主人公の熊爪は鉄砲打ち、熊を追う。時代の流れに無縁だとしても、人と煩わしくも関わる。山だけで生涯を完結してもいいはずなのに、温もりも欲しい。熊爪の生死観は孤独といわない孤独な獣と同化していそう。感情は持たない方がいい。私の脳内は獣の匂

          『ともぐい/河﨑秋子』を読み終えた。脳内のさまよう足取りは重かった、、、

          つなぐものの苦しさ『まいまいつぶろ』を読んでうるうるした

          図書館で予約していた『まいまいつぶろ/村木嵐/分類913ム』が6カ月かかって私の番になった。2日ほどで読み終える。実在は実在として歴史小説の世界にすぐ引き込まれた。 第8代将軍 徳川吉宗(1684-1751) 第9代将軍 徳川家重(1712-1761) 大岡忠光(家重の二つ年上の小姓) 吉宗のイメージといえば、以前は松平健さんの「暴れん坊将軍」。現在の私のイメージは富永愛さんが絶大となっている。昨年(2023)に見たNHK「大奥」の冨永愛さんの吉宗がカッコよすぎて惚れた

          つなぐものの苦しさ『まいまいつぶろ』を読んでうるうるした

          地図を見ながら読んだ。『ロシアについて 北方の原型/司馬遼太郎/分類201.1シ』シベリアの語りはモンゴルについてが多かった。遊牧文明はクリミア半島から発生という。これらの歴史から大陸に思いをはせられるようになれば一人前のアジア人になれるのかな。古代はロマン、近代はもやもやする。

          地図を見ながら読んだ。『ロシアについて 北方の原型/司馬遼太郎/分類201.1シ』シベリアの語りはモンゴルについてが多かった。遊牧文明はクリミア半島から発生という。これらの歴史から大陸に思いをはせられるようになれば一人前のアジア人になれるのかな。古代はロマン、近代はもやもやする。

          賢い人になれるかな?『ゲーテとの対話』のどこかに意義があるのかも

          図書館で借りた上中下の3巻、 『ゲーテとの対話/エッカーマン著山下肇訳/分類B940.2ゲテ』 これは老ゲーテと過ごしたエッカーマンの9年間の毎日じゃあない日記(記録)。やっと読み終えたので読んだメモをする。 初対面は1823年、ゲーテ74才、エッカーマン31才。 (ちなみに日本は江戸時代の後期、この年にシーボルト来日) ゲーテ邸には蒐集物がいっぱい。美術館のような博物館のような図書館のような感じ。ゲーテは勤勉、社交的。地位も名誉もある。来客が多く、用事も多い、やりたいこ

          賢い人になれるかな?『ゲーテとの対話』のどこかに意義があるのかも

          満州を知ろうと読んでみた本『五色の虹/三浦英之/分類280ミ』知ることは傷つくことだ。傷つくことは知ることだ。ある建国大学出身者は言った。異国の地で捕らえられ人知れず死んでいく。それがどんなに辛く悲しいことだったのか忘れないで。かつての日本の植民地認識?私なりに考えたい。

          満州を知ろうと読んでみた本『五色の虹/三浦英之/分類280ミ』知ることは傷つくことだ。傷つくことは知ることだ。ある建国大学出身者は言った。異国の地で捕らえられ人知れず死んでいく。それがどんなに辛く悲しいことだったのか忘れないで。かつての日本の植民地認識?私なりに考えたい。

          『絶望名人カフカの人生論/カフカ 頭木弘樹編訳/分類947カフ』かる~く読み終えた。訳者あとがき260頁より「いつか、共感して読むときがあるかもしれません。いつか、泣きながら読むときがあるかもしれません。そんなときは、ないかもしれません。」そういう本でしたよ。

          『絶望名人カフカの人生論/カフカ 頭木弘樹編訳/分類947カフ』かる~く読み終えた。訳者あとがき260頁より「いつか、共感して読むときがあるかもしれません。いつか、泣きながら読むときがあるかもしれません。そんなときは、ないかもしれません。」そういう本でしたよ。