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普通の風邪と間違えやすい溶連菌!その見分け方と対処法

2~4歳頃になると機能が徐々に弱まり、季節の変わり目など体温調節がうまくいかない時期になると、子どもが体調を崩しやすくなります。

そんな時もし子どもが喉の痛みを訴えていたら、その多くは、細菌やウイルスに感染しており、喉に炎症が起きてしまっている可能性が高いです。近年子どもがかかりやすい病気の一つに、合併症を引き起こす「溶連菌」があります。

溶連菌は、一見するとただの風邪と症状が似ているため、勘違いしやすい病気なんですが、感染すると様々な合併症が存在します。抗生剤による適切な治療を受けないと、臓器不全の病気の原因にもなりますので注意しなくてはなりません。


溶連菌について

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溶連菌というのは、溶血性連鎖球菌と呼ばれる細菌の一種で、その種類も多数存在します。溶連菌は、主にA群、B群、C群、G群に分類され、一般的に人が感染する溶連菌の90%以上がA群によるものです。

つまり、一般的には、A群溶血性連鎖球菌のことを溶連菌として理解されているといってもよいでしょう。

主に人の喉に感染し、咽頭炎や扁桃炎、小さな発疹を伴う発熱といった病気を引き起こします。

この溶連菌の感染症は、子どもに多く見られる病気の一つですが、どの年代の人もかかる可能性がありますので、大人も安心してはいけません。

くしゃみや咳により飛沫感染を起こしますので、家の中や学校・職場等でも注意が必要な感染症の一つなのです。季節の変わり目や寒い時期には流行し、感染しやすいですので、注意しましょう。

溶連菌の主な症状について

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<主な症状>
・発熱
・喉の痛み
・発疹
・イチゴ舌

このように、代表的な子どもの症状として、発熱と喉の痛みが挙げられます。3歳以上の子どもでは、38~40℃以上の発熱が見られ、身体に小さい紅い発疹がでたり、舌にイチゴのようなプツプツした発疹ができます。

<その他の症状>
・頭痛
・腹痛
・リンパ節腫れ

又その他の症状として、頭痛や腹痛・首すじ等のリンパ節腫れが診られる方や発疹が消えていくと、皮がむけてくる場合もあります。

<溶連菌の潜伏期間>
潜伏期間:2~5日


この病気には潜伏期間があり、実際に感染してから、およそ2~5日で症状が現れます。

溶連菌の対処法とは

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もし溶連菌に感染した場合の対処法として重要なことが「抗生物質の投与」と「水分補給」が重要になります。


1.抗生物質の投与

溶連菌の主な治療は、抗生物質による薬物治療です。通常ペニシリン系の抗生剤を投与することで、数日で熱や喉の痛みは改善されますので、2、3日たっても症状が改善されない場合は再度病院を受診しましょう。耐性菌であった場合は、抗生剤の種類を変更してくれるでしょう。

溶連菌の場合は、様々な合併症を引き起こす可能性があるため、症状が治まっても最低10日間は抗生剤を飲み続ける必要があります。


2.水分補給

溶連菌による喉の痛みがひといため、食べ物を飲みこむことで子どももつらいでしょう。脱水を起こさないようにこまめに水分や栄養を十分にとるようにしましょう。

固形物や辛いものは症状を悪化させますので、喉を通りやすいゼリーの良いゼリーやお粥をあげましょう。牛乳も、喉の粘膜を保護しますので、乳成分も有効です。


溶連菌の見分け方と注意ポイント

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溶連菌による感染において注意するべきポイントを2つ抑えておきましょう。

1.溶連菌の症状は風邪と見分けにくい

溶連菌による症状は、風邪と非常に良く似ているため、ただの風邪と勘違いし、症状が悪化してしまうことがありますので、溶連菌の症状を把握しておくことが重要です。

<溶連菌と風邪の見分け方>
溶連菌は、風邪と違って咳や鼻水が出ない

ただの風邪と思っても、ウイルス感染している場合もありますので、なるべくマメに病院に診てもらうことをオススメします。

2.処方される抗生物質を途中でやめてはいけない

溶連菌に感染した場合、医師から抗生物質が処方されます。抗生物質を服用すると、約1日で症状は軽くなりますが、治ったからと言って抗生物質の服用をやめてはいけません。

溶連菌は、症状が治まっていても潜伏している危険性があり、完全に菌を殺せていないと再度症状が出る可能性があるからなんです。

必ず医師から処方された抗生物質は全て飲むようにしましょう。


まとめ

このように、溶連菌は、喉や皮膚に症状が見られない場合、風邪と勘違いしやすく、きちんと治療をしないまま悪化してしまうケースが多く診られます。

放置しておくことで、合併症を引き起こし、腎臓や心臓等の臓器不全を引き起こす可能性がありますので、少しでも子どもの病気に不安を感じたら、病院を受診することが大切なのです。

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